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ーーそろそろかしら?
ーーいいや、まだだ、完全に堕ちるまで待つんだ。
ーーあなたも人が悪い、絶対友達にはなりたくないわ。
ーーそれほどでも。(照
ーー褒めてないわよ、このタコ
ーー(卒倒)
ーーこの人たち何やってんだろ…
みこちゃんから話を聞いてから古澤は明らかに様子が変だ。
なんというか、常に何かに怯えている?
九条も深刻な顔をしだしたと思ったら、諦めたような顔になり、不安そうな顔をしては、首を振って何かを否定するようなそぶりを見せて。
このところずっと九条の百面相を拝んでいる。
何かあったのか?
俺にも言えないようなことが2人の間にあったのだろうか。
俺はいつだってそうだ。
いつだって2人よりもずっと遅れて大切なことに気づく。
古澤の姉ちゃんが大変なことになっていたときだって、古澤の様子が変だと九条はずっと気づいていたのに、俺は気づかなかった。
九条に言われるまで古澤の痛みに気づくことができなかった。
気づいた九条も、1人で悩んだことだろう。
古澤は俺に言わないでくれと口止めをしていたことを後々本人から聞いた。
そこで、なんで教えてくれなかったんだ、友達だろう、なんていうのはお門違いだ。
友達なら気づくのが当たり前なのだから。
もう俺はあんな失敗はしない。
2人とも大切な親友だ。
今回は気づけた、まだ間に合う
「なあなあ九条、なんかあったのか?さっきからお前すげー顔してるぞ?」
よしよし、いい感じだ。
出だしは悪くない、はず。
「生まれた時からこの顔です〜悪うございましたー」
そう言い返してくる九条を見てホッとする。
なんだ、普通じゃん。
「きゃー九条クン、イケメーン!って、まあ、なんか悩んでるんだったら、話してくれよ?俺バカだから言われねえとわかんねえから(´・ω・`;)」
「わかってるって、俺がイケメンなのもお前がバカなのも!本当なんもないから笑」
なんだと?ぬぬ…聞き捨てならんセリフがあったが今回は許してやろう…
「まあ、何もないならいいって!あれ、古澤!お前どこいってたんだよー」
俺の声に気づいた古澤はこっちを向いたが、俺と目があった後急にビクッと後ろに一歩後ずさり、トイレにケータイを忘れたと教室を出ていった。
「古澤なんか最近おかしくね?なあ九条、俺なんかしたっけ…」
九条が古澤に何かするとは考えづらいし、原因があるとしたら…俺…?
俺と同じように九条も古澤を見ていたようだ。
えっ、という顔をして俺に向き直ると
「まあ確かに最近古澤はどこかビクビクしてるけど、藤谷が何かやったわけじゃないと思うよ。それにお前に何かされて黙ってるようなやつじゃないだろ。それに原因はたぶん「そうだよな!俺なんにもやってないよな!良かったぁ…なんかやらかしたかと思ってすげー焦った…ん、あれ、悪い、最後なんか言ったか?」
「いや、気にしないで!別に大したことじゃねーから。」
「そうか?それならいいんだけど。」
ーーなんで俺はいつもこうなんだろう。
ーー大切なことに何1つ気がつかない
この時本当の異変に気づけていたら俺は、俺たちは今まで通りやっていけたのかもしれないのに。




