↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
4/13

Cycle1? Day3 9.3 水曜日 模擬試験其の一(1)

Cycle1? Day3 9.3 水曜日 模擬試験其の一(1)


高考。

全国普通高等学校招生統一試験。


千二百万人を超える十八歳前後の若者たちが、三年間の長期的な学習を通じてこの試験に備える。


通常、一人の高考生は長くて三日間に及ぶ試験を経験する。初日は全国統一の主要三科目である国語・数学・外国語、翌日はその他の小三科のうち一科目か二科目、最終日も同様だ。そしてこの決定的な戦いを可能な限り模擬するために、伊河市第十八中学は私立景明高級中学と連携してこの模擬高考を実施し、貴重な残り二百七十八日のうちから三日間をその代償として支払うことにしたのだ。伊河十八の指導部は、一度の完全で厳密な実戦演習こそが、三日間剣を研ぐよりはるかに効果的だと信じている。一方、景明の側は、質の高い教学設計と、未来の優れた生徒資源を獲得できる可能性を喜んで受け入れた。


十四台の大型バスが順に景明中学の校門へと乗り入れ、噴水を迂回し、アスファルトの道に沿って竹林の中へと進み、最後は木々の緑陰の間に停車した。


姜来にとって、これは実に良い知らせだった。ようやくバスを降りられるからだ。


彼は大部隊に続き、この見知らぬキャンパスの中を試験会場へと向かう。この学校は広い。超広い。いや、実はそうでもないのかもしれないが、とにかく開放的だ。彼はここで、遮るもののない青空を目にし、遠くからは低く見えるのに近づくとやけに高くそびえる教室棟を目にする。本物の図書館も見える。その上には青いガラスの巨大な天窓がついている。彼は緑の木々と花壇に囲まれた、完璧な運動場を目にする。それは木々の隙間から垣間見えた。青々とした芝生と赤いランニングトラック、緑色に塗られた金網のフェンスには這い登る朝顔の花が咲き乱れ、そこにはナチュラルブラウンの革製リュックや、薄手の明るい色のUVカットパーカーが掛けられている。


彼はその噴水が作り出す、極小で透明な虹を目にする。薄いグレーのコンクリートの渡り廊下が建物と建物の間に架かり、滝のように緑の葉を垂らしているのを目にする。彼はその植物を知らない。彼は教室棟の外壁にやけにたくさんの階段があるのを見つけ、屋上のフェンスの向こうに木製のベンチの背もたれを見つける。花壇もある。花々。秋になってもまだ枯れていない花々。


彼はまだ夏だと思っていた。彼は隊伍に従って一つの建物を抜ける。この建物のホールは吹き抜けで、赤い柱が三階の床板までを支え、白いタイルが壁に貼られ、あちこちの方向を示す案内板が立っている。秋になったとはいえ、日差しは強くないが、それでも彼は目がくらんだ。一瞬、タイムスリップしたのかと思った。彼はみんなの制服、つまり白い半袖シャツに青いズボンに視線を向ける。こんな環境の中で、彼は突然、自分が高校生なのだと理解した。


隊伍はホールを通り過ぎた。彼らは石板の道に沿ってゆっくりと歩き、初めて自分たちが囲楼(中庭を囲む形の建物群)の中にいることに気づく。隊伍の最後尾にいた姜来は、自分の目的地を目にした。赤と白のコントラストの建物で、彼らはこの建物の通用口の前にいる。ドアは大きくはないが、それでも五、六人が並んで立つには十分な幅がある。


きれいだ。


彼は自分に言う。


これほど想像もできないほど、きれいだ。


彼は自分に言う。


彼がゆっくりと紅楼に近づくと、右手側にはまた一面の緑、ちょっとした庭園があることに気づいた。そして、廊下にはたくさんの生徒がいることに気づく。この学校の生徒たちだ。この時になって初めて、彼は自分が高校生なんかではないように感じた。


彼らには制服の強制着用の規定がない。ある男子生徒が真っ白な半袖Tシャツを着て、カーキ色のだぶっとした長ズボンを履き、腰には上着を巻き付けている。あの、幅広のチェック柄が黒と赤と茶色に交錯した上着だ。長い首には白いヘッドホンを掛け、髪はとてもふんわりと長く、なんと眉毛を越えて、その下で両目がぼんやりと影を落としている。


しかし、彼らにも統一された制服はある。あの男子生徒たちが着ているスーツがそうだ。シャツは生成りの白、上着はあの栗色の、薄いパッド入りの肩のスーツで、袖口はやや短く、シャツの袖口がのぞいている。肩と袖の接続部分には、細かくて均一な無数のギャザーが寄せられている。下は紺色のノータックのスラックスにローファーだ。しかもネクタイまで締めている。深紅色で、胸の左ポケットからも同じ赤がのぞいているから、あれはポケットチーフというものだろう。


姜来は一瞬、呆気にとられて見つめてしまう。正直なところ、彼はあのポケットチーフが一枚の布を中に折り込んであるのか、それとも単に端切れを縫い付けてあるだけなのか、すごく知りたかった。


彼は徐承宇の方を見る。十八中の制服を着ている。あの白い粗紡の半袖シャツで、襟も袖口も青く、襟元には半透明の白いプラスチックボタンが二つぶら下がっている。ズボンも青く、脇の縫い目には二本の白いラインが垂れ、色とりどりのスニーカーを履いている。彼から見れば、こっちの方がよっぽど高校生らしい。とはいえ、この学校の生徒たちも高校生らしいけれど。


隊伍の前方にいたあの娘も、呆気にとられて見つめていた。短い髪を一つに結んだ、あの娘だ。姜来は彼女の視線を追って、あの生徒たちを見る。彼にとって、そういう人たちはまるで抖音(TikTok)の配信者のように、ひどく遠い世界の存在で、胸をときめかせる。彼は認めざるを得ない。こういう生徒たちこそ、疑いようもなく「青年」らしく、これからまさに大人になろうとしている人たちらしい。彼は思わずその娘の横顔を盗み見る。すると彼女の目に浮かんでいる感情は、彼が彼女を見る時のそれと同じだとわかる。斉梓はいつも彼の視線を惹きつけてやまない。なぜなら実際、彼は彼女に密かな恋心を抱いているからだ。でも、徐承宇たちが尋ねた時には、クラスに好きな子なんていないと決まって答えている。


あの生徒たちは明らかに彼らに気づき、自ら道を譲る。彼らの目は皆、この長い隊伍に向けられ、好奇心と疑問と、そしてほんの少しの驚きを浮かべている。姜来は、彼らがみんな携帯電話を持っているのを見た。


十八中の生徒たちはゆっくりと散らばり、各自の試験会場へと向かう。白い粗紡の半袖シャツが、あの梳毛ウールやシルケット加工の綿、そしてシルクの間に混ざり合う。それはこの学校がかつて見たことのない光景だった。


あの人たちは、本当に高考を受ける必要があるんだろうか?彼は心の中で自問する。どうしてこんなことになっているんだろう、同じ空の下、同じ大地の上に、もともとこんな学校もあったなんて。彼はうつむきながら考える。こういう人たちは、たとえ高考を受けなくたって構わないんだろうな。ゆっくりと、異質な何かが肺から湧き出てきて、心臓へと入り込んでいく。


「何」、疑問副詞、訳して「なぜ」、何為其然也(どうしてそうなのか)。固定構造、「奈何」は「怎麼辦(どうするのか)」と訳し、「何如」は「怎麼樣(どのようなものか)」と訳す。沛公大驚、曰く:「為之奈何?(これについてはどうしたものか?)」


彼は黙々と暗唱し、手にした透明な下敷きと筆箱を握りしめる。彼は一歩を前に踏み出し、試験会場に入るための持ち物検査の隊伍に続く。


そよ風が吹き抜け、開放的な廊下には階下からサラサラと葉擦れの音が聞こえてきて、紫色の香りが身の周りにまとわりつく。彼はその香りを嗅ぎながら欄干の外に視線を向け、向かい側の教室棟の上に見える青空を目にする。思わず感嘆の息が漏れ、姜来は首を元に戻す。


あ――


彼はわずかに頭を後ろに向け、自分の後ろの生徒がまだ距離があるのを確認すると、そっと後ろへ下がり、前方から離れる。


彼の目の前にいたのは、一人の少女。ある少女の後ろ姿。滝のような赤茶色の長い髪が、腰の辺りまで垂れている。背広の前ボタンは掛けておらず、おそらく暑すぎるせいで、首元から下もはだけている。ダークブラウンのボックスプリーツのショートスカートは静かに垂れ下がり、その下からは白いふくらはぎの半ばと、ダークグレーのハイソックスがのぞいている。彼女の身体からは、かすかに、しかし確かに感じられる芳香が漂っていた。


まさにそういうわけで、姜来はかえって敬遠し、近づこうとはしなかった。彼女に万が一にも触れてしまうのが怖かったのだ。


彼は居住まいを正す。こんな女の子は一目で面倒な相手だとわかる。持ち物検査と入場はまだ始まっていないのに、外はすでに長蛇の列だ。本番の高考の時は、今みたいになるんだろうか。それともみんな、できるだけ復習を長くして、事前に並んだりしないんだろうか。姜来は試験会場の入り口に視線を向ける。上の方には「標準研讨室26」という札が掛かっている。研讨室?事務室のことか?彼はてっきり、固定された教室を整理して作られた会場で試験を受けるものだと思っていた。姜来はゆっくりと思いを巡らせる。


「辰辰(チェンチェン)!」


その時、後ろの階段の入り口の方から、そんな呼び声が聞こえてきた。女の子の声だ。うん、彼女の親友を呼んでいるんだろうな。ところが、目の前の少女はぶるっと身震いし、その赤茶色の塊が揺れ動く。


「――辰辰!」


遠くから近づいてくる足音と共に、もう一度声がした。目の前の少女は、せわしなく足を踏み鳴らす音を立てる。それはぜんまい仕掛けのおもちゃのようで、そしてビュッと素早く振り返った。


かくして、この少女は姜来の目の前に忽然とその姿全体を現した。


正直に言わせてもらえば、この子は抖音の配信者よりずっと可愛くて、まるでアニメの中の女の子みたいだ。明らかに、何のメイクもしていないのに。もちろん、服はとても高い。


粗紡の白い半袖シャツを目の当たりにして、少女は一瞬きょとんとしたが、すぐに首を伸ばし、そして自分の小さな牛革のランドセルを抱えて隊伍から走り去って行った。


姜来は呆然とした。


彼は少女が去った後の空白の空間をじっと見つめ、心は揺れ動き、視線はちらちらと彷徨う。彼は緊張して、短い袖の裾をぎゅっと握りしめた。


……行くべきか、行かないべきか?


前に……一歩進んで、順番を詰めるべきか?もし進んだら、彼女が戻ってきた時、気を悪くしないだろうか?そしたら俺は、やっぱり後ろに下がって、もう一度彼女に場所を空けなきゃいけないのか?もし進まずにいたら、彼女はここには戻らずに、自分から一番後ろに行ってしまうんじゃないか?それこそ、一番マナーもあるし、一番まともな行動だろうな。それじゃあ、俺の後ろのやつらはきっと、前に詰めろって急かしてくるだろうな。気まずすぎるだろ。


彼はぐずぐずと決断できないままでいる。しかしすぐにベルが鳴り響き、一番前の生徒が一歩前に進み、教室へと足を踏み入れる。持ち物検査が始まったのだ。どうしようもない。彼は周りを見渡したが、その時、向かい側を見た。


向かい側には、特に何もない、別の棟の廊下があるだけだ。たくさんの、たくさんの生徒たちの中には、今もたくさんの、たくさんの生徒たちが欄干にもたれかかっている。そしてその中に、姜来は一人のショートカットの女の子を見つけた。そして偶然にも、その女の子も彼のことを見ている。まるでもうずっと長いこと欄干にもたれかかっていたかのようだった。とはいえ、あるいはただ暑すぎて、彼女は汗を拭いているところで、ちょうど運動を終えたばかりみたいだった。彼は自分の視力が片目だけ五十度ちょっとの近視に過ぎないことを、この時初めて感謝した。この距離で、その女の子は彼に向かって、人を惹きつけてやまない、愛くるしい微笑みを浮かべ、手を振った。あの一対の瞳、あの口元の曲線、彼はそれをすべてはっきりと見て取った。斉梓は決まってこうだ。こんな、何気ない瞬間に、彼の心を乱す。


彼は思わず足を止め、目を素早くかつ隠れて、自分のいる廊下をざっと見渡す。彼らのクラスの連中はいない。つまり、彼女は確かに彼に対して挨拶をしているのだ。彼の目は不随意に大きく見開かれ、照れくさそうに微笑みながら彼女に向かって手を振り返す。斉梓は手を引っ込め、手を後ろに組んで彼に笑いかける。その笑顔は、かくも美しかった。彼女は肩をすくめ、やはり彼に笑いかけたままで、目を細める。


姜来は何が起きているのかわからなかったが、それでも厚かましいほどの光栄に思い、笑顔を返す。彼女は笑顔を引っ込めるが、それでもやはりほのかな笑みの名残が感じられる。自分と同じ服を着ているのに、斉梓はやっぱり彼らの学校の生徒とは思えないほどきれいだ。彼女は半身だけ翻し、短いポニーテールが日の光の中で輝くが、顔全体は影の中に入り込んでしまい、彼にははっきりと見えない。しかし、彼女は手を上げて、彼に別れを告げた。


姜来は心残りに思いながらも手を振り返す。たぶん彼は大体の察しがついた。それは以前、体育の授業で一緒にバドミントンをしたからだろう。


おそらく、縁というものはこの一笑いで使い果たされてしまったのだろう。


でも、この一笑いのおかげで、彼は卒業後に告白しようと、再び決意した。


しかしそれもすぐに打ち消された。そんなことをしたら彼女に迷惑がかかるだけだし、それにネットで言うように「返事は必要としません、ただ心残りを無くしたいだけです」と宣言したところで、結局は面倒なことになるだけで、嫌悪感も招くだけだろうから。


彼はようやく我に返った。その時、トントントンという音が遠くから近づいてくる。彼はいつもの癖で、半歩後ろに下がった。


「うわっ――ん?!あ、ありがと……!」


その赤茶色の塊がよろよろと元の位置に戻ってくる。その顔には困惑の色が浮かんでいる。まさか彼女を呼んだんじゃなかったのか?と姜来は心の中で思う。けれども彼はすぐに、その少女の美しい両目が自分を見つめていることに注意を向ける。


……茶色だ……


「あ……いえ、大丈夫――いや、どう、いたしまして。」


彼は短くそう返事をした。少女はようやく満足したようで、きっぱりと体の向きを変え、もう何も言わない。彼女は試験に必要なものを鞄から取り出すと、鞄は試験会場の外の机の上に置いた。姜来は横目で彼女の受験票をちらりと盗み見る。名前は、蘇商辰。認めざるを得ないが、この名前が彼女には一番しっくりくる。


彼はすぐに意識を元に戻す。


さあ、国語だ。


――――(区切り線)――――


「僕は、何も知らないんだよ。ただ、自分でもわからないこの気持ちを、恋と呼んでいるだけなんだ。」


屋上にたどり着いた途端、このセリフが頭をよぎった。


姜来が周囲を見回すと、数脚の椅子があるだけで、屋上には何もなかった。


これが屋上というものの姿なのか。彼は心の中で思う。灰色の地面、木製で縁が黒く飾り枠のついたベンチ、ステンレスの手すり、そしてすぐ近くに見える空。


息は切れ切れだったが、後悔はしていない。彼はずっとこれをやってみたかったのだ。たくさんのアニメを見てきて、ずっとこういう場所に強い好奇心を抱いていたのだ。彼は階段の出口を離れ、弁当をぶら下げて向かい側のベンチへと向かう。しかし足が止まる。なんかこう……ベンチに座って静かに弁当を食べて、その背中を下の人たちに見せびらかすって、さすがに――キザすぎないか?


あまりにも「嘉豪」(イケてる自分大好き野郎)すぎやしないか。


そもそも、屋上みたいな場所に来ること自体、けっこうイタい。


彼は軽くため息をつき、きびすを返して立ち去ろうとした。でも、せっかくここまで上がってきたんだぞ。しかも自分の学校じゃない。あと二百七十七日で卒業だし、それに――なんと言おうと、一度くらいいいじゃないか。ここまで弁当を持ったまま歩いてくるという気まずさに耐えたのに、こんなに早くまた持って帰るのか?だいたい、もしこの一度のチャンスを逃したら、もう二度と機会はないかもしれないんだぞ。もう階段の出口を出てしまったし、もう半分まで来てしまったんだ――彼は空を見上げる。果てしなく広大で、すべてを包み込むような空。透き通る碧玉のように、青さを変えることのない空。


よし、行こう。


姜来は思い切ってくるりと向きを変え、階段の出口へと向き直った。


「うっ……」


「あっ……」


屋上の階段の入り口にせり出した、小さな小部屋の裏で、赤茶色の髪の少女が、チョコレートバーをくわえ、驚きでいっぱいの顔つきで彼を見つめていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。