14話 王族
私たちは、左右に整列して開いてる道を歩いていく。緊張しながらも、何とか堂々と歩くように心がける。そして、父親のカイムが止まりその後ろに母親のティアナが、私は母親の横まで歩いてとまる。
「国王陛下、お呼びにあたり、カイム・アストライアただいま、参上いたしました」
右肘を曲げ胸につけて、一礼する。そして母親はドレスのスカートを少し手で上げてお辞儀する。私も母親と同じようにしてからお辞儀をする。
「よく来てくれた。カイム・アストライア公爵、ティアナ夫人、ルセリア嬢。楽にされよ」
と国王陛下が言ったので、父親が顔をあげて楽な姿勢をとる。母親もそれにならい、私も同じようにする。
顔を上げた私は、王族の顔をみる。
国王陛下は、金髪に蒼い目、そして少し髭をはやしている。体格もよく王の風格がある。
王妃様は、黒髪に赤い目をして、少しふっくらとしている。
横に並ぶ王子達は、おそらく順番に並んでいるだろう。だとすれば
第一王子は、黒髪に蒼い目、笑顔が特徴的だ。
第二王子は、黒髪に赤い目、なぜこちらを見て、少しにらんでる。
第一王女は、金髪に赤い目、私と同じで、少し緊張しているようだ。
だが、全員が美形と言っていいほど、きれいな顔をしている。
前世の私は特にアイドルなどには興味がなく、自分には関係ないし、かかわりあいになることもないと思い、推しカツなどもやっていなかったが、もし身近にこんな美形たちがいたら、推しカツをしていたかもしれないと感じるくらい、王族の方々は、全員が美形ぞろいだった。
ただ、私が気になったのは、第一王子だ。間違いなく、王子の生誕祭の日に王都の町にいたフウドの子だ。王子は父親のカイムではなく、母親のティアナでもなく、私を見つめている。
ここに人がいなかったら、‘えーーー‘と大きな声で叫んでいただろう。
それなら、あの時、一緒にいた弟のほうは第二王子か?と考える。
私は第一王子のほうに向きなおり、眼と眼が合う。それから陛下の話が始まるまで、ずっとそのままだった。
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