被害者意識の克服②
被害者意識と加害者意識は、陰陽表裏一体です。
被害者意識が加害者になってしまう、つまり反転するのです。
これは「虐待の連鎖」の原理でもあります、人間は被害を受けると「復讐」することで物理的なまたは心理的なバランスを自然に取ろうとします、
やられたら、やり返す、これは人間の自然な心理です感情的な思いであり、これも、反射的に衝動としても現れます。
虐待は被害者にはトラウマとして無意識下に残ります、被害者はそれについて何らかの「代償行為」を行います。
例えばその憎しみをまたは、その時の無力感を、何らかの「対象」に向けて暴力として表現したり。
例えばそれが自分に向かうと自虐的になり自分を傷つけることでトラウマに対する「代償行為」とします。
これは以前お話しした潜在意識(無意識)の領域の決定レベルであり。
「意識レベル」では、本人は「理性」が働いていますので、むしろ非常に優しく同情に厚く共感力もありながら、無意識下には真逆の感情を抱えており、それを抑圧している場合がほとんどなのです。
「代償行為」には健全なものと不健全なものとがあります、例えばスポーツ選手となり、無意識下のネガティブなエネルギーをスポーツでポジティブなエネルギーとして昇華したり。
また「劣等感」というネガティブなエネルギーを克服するために武道に精進するとか、自分の体験を生かして、作家や心理学者やカウンセラーになることも昇華ですし。
これは健全な「代償行為」ですが、その時のネガティブな感情が酒や薬物や自傷行為や他者への暴力によって解消を目論むのは不健全な「代償行為」であることがわかります。
私も過去に刑務所生活7回という経験をバネにしてネガティブな体験を作家やミュージシャンとして、また心理学を体験から学んだりしてポジティブに反転させているのですが。
実を言いますと私は当時3歳の娘と別れたのちに、約20年間音信不通で、彼女は、その後に継父を、実父と信じ込み育ちながら、継父から性的虐待を数年間に渡り受け続けていて。
母親は気づかなく次第にエスカレートしていったのですが、彼女のすぐ下の妹へと継父の性的虐待が移行した際に。
妹のピンチに耐えられずに母親に事実を打ち明けたのでした。
私は約20年ぶりに音信のあった娘から、その話を聞いて、その男を本当に殺してやろうかと憎みました。
それから私は、虐待について人間の屈折した心理について更に学ぶことになりました。
そして私は2年前の今日に再婚したのですが、妻も幼いときに母親から虐待を受けたと信じており、
非常に被害感情が強く、今は彼女のためにも、人間の心理について、学ばされることになりました。
しかしながら私はそれを身につけることで知識として、また知恵となり体験出来ることは、
視点を変えれば非常に恵まれているのです!普通の人生ではこうした体験は、こちらから頼んでも出来ないのですから。