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誤字・脱字を修正いたしました。27.4.11

「今、裏に熊さんがお風呂に入っているわ。水被っちゃったからね。それで………みんなの意見を教えてくれる?熊さんはここにいたいと言うの。一緒に住むか、出ていってもらうか。みんなで話し合いましょう」


 やっぱりトッティとミミルが怯えているわ。ミミルは当然私に抱きついてきたけど、トッティは飛び込んでこないところを見ると、ちょっと我慢してるわね。えらいわ。


「僕は熊と一緒がいい!!」


 最初に口にしたのはカトレー。そんなに近くにいた覚えはなかったけど、ずいぶんと熊男に興味を持ったみたい。早く言いたかったのか、慌てて口に入れていた食べ物を飲み込んでいた。含んだまま喋らなかったのは褒めるけど、慌てると喉に詰まっちゃうわよ?


 ほら、イーグも言いたくて慌てて食べるから噎せちゃってるわ。テテラが背中を擦っているけど………こら、お礼をいいなさい。心配してるのよ?もう。


「けほっ」


「食事は慌てるものではないでしょう?逃げないし取ったりしないからよく噛んで食べなさい」


「んっ、はあーい」


「ホルティーナ様、ホルティーナ様!私、熊さんと一緒に住みたいです!」


「あ、俺も熊と住んでみたい!!」


 まあ、イーグとモルフィーリとカトレーはそう言うと思っていたわ。だから朝食ははちゃめちゃだったのだし。今はきちんと座って食べているけど。


「私は住まわせるなら様子見の期間を下さい。変な事はしないとは限りません」


「僕もそうしたいですね。無害に見えて実は………なんて洒落になりませんから。あんな男が暴れたら僕たちでは敵わないし」


「熊さんそんな事しないもん!」


「そうだよ!熊は俺たちと遊んでくれるんだ!」


 イーグ、モルフィーリ。落ち着きなさい。そんなに強く抗議しては駄目よ。話し合いの意味がなくなってしまうわ。まずはみんなの意見を聞いてからよ。


 でもそうよね。バナルとアーテは警戒している。忽然と、どこからか湧いて出てきた熊男を警戒するのは当たり前。二人はちゃんと先を見られていてよかったわ。


 マティクは相変わらず沈黙したまま一点を見つめている。私がどうする?と尋ねると「わからない」と言われた。どうわからないのか聞けば、「近づきたいけど近づきたくない」と返される。


 それはきっと、好奇心はくすぐられるけど、初めて見るそれを警戒している、と言うことね。それ以上前へ進もうとしないからどちらかと言うと警戒しているわね。やはり初めてとなるとまずは様子見になってしまうらしい。


 テテラとロロは年長組の意見を取り入れるみたいね。この子たちには町とはどんな者が、人にはどんな種族や人柄があるのか教えてある。カトレーたちにも教えているのだけど………やはり年の感覚で違うのかしら?自然体はいい事だけど、それだけじゃ孤児だった貴方たちには辛いのよ?


 あと残るは否定しそうな三人。エーラ、トッティ、ミミル。個人的にはこの子たちが『嫌だ』と否定してくれれば私は全面的に協力する。


「私は、怖いけど、十五になったらここを出なきゃならないのでしょう?町には酷い人も優しい人もいるってホルティーナ様はお話してくれた。まだ………七年あるけど、経験は積み重ねてこそ得られるものは大きいって、ホルティーナ様は言ったから………頑張る」


 それは予想外だわ。でも、ちゃんと言えたわね。臆病なエーラはいつも流されてばかりだもの。言えただけで頑張ってる。成長してるわ。


「トッティはどうする?怖いのでしょう?無理なら私が追い出すわ」


「ホルティーナ様!まだ決まってないよ!」


「そうね。でも、誰か一人が嫌で我慢するのは辛いの。それに私は貴方たちを守ることが最優先。一番に考えているわ。あの熊さんは優しいかもしれない。でもまだ私には分からない。だから、無理に怖がってる子どもたちと一緒にいさせるくらいなら追い出す方を選ぶわ」


「ぼく、だいじょうぶだよ?」


「あんなに怖がっていたのに?―――じゃあ、ミミルはどう?」


「ホルティーナしゃまと、いっしょならいい」


 あら大変。これは住み込んでもいい案件に賛成となるわね。まあ、子どもたちがみんなで話していいのでは、と言うならしかたがないわ。今のところそう言う素振りもないし………ただ、追っ手の方が少し気になる。まあ、なにかあれば私が消せばいいのだし………遠隔操作で倒せるわよ。


「じゃあ、ここに居候させてあげるわね。しばらくは様子見でアーテとバナル、それにロロとテテラは警戒して自分で熊さんがどんな人か十日で見定めなさい。警戒は疲れるかもしれないけど、本当に色々な人がいるの。素早く見抜いて生き抜く術を強化しなさい。その人の動き一つ一つを見て、怪しければ私に言ってくれればなんとかするわ。もちろん、私も警戒する。みんな、それでいいわね?」


 わかりました、とはい。が同時に聞こえて頷いた子どもたちを見渡してから熊男をつれてくると伝えた。ミミルは一旦置いていくとして、みなには片付けを頼む。けど、ミミルが目をくりくりさせながら私のローブを握ってきた。


「ホルティーナしゃま、いしょろーって、なぁに?」


 熊男よりミミルのお勉強が先ね。目線をできるだけ同じにして私は居候を教えてあげる。





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