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第一章 05-04
昨夜はふらふらでこの小屋に帰宅して、武器の出し入れのコツをユウに簡単に教わっているうちに眠くなってその場に寝てしまったのだけど、確かお祭りやパレードがあるって言ってたような気がする。マヤがそう思いかえしているとコヤネが、
「ねぇ、お城のお祭りに行かない?きっとおいしいものあるよ。」
「あ、そうそう、ユウ兄言ってたよね。行こう行こう。」
ウズメも同意した。コヤネがロフトに向かって
「ユウ兄、お祭り行ってくるねー。」
と、声をかけると、ぽとんと小さな巾着袋が落ちてきた。どうやら小銭が入っているようだ。
「んもう、お金あるのになんでりんごだけなのよ。え、何?この子。」
床に転がった巾着の近くに手のひらくらいの大きさの白いヤモリがすすーっと寄ってきた。
「あ、お父さん。」
マヤが言うと、ヤモリはするするとマヤの肩に乗った。
「え?どこどこ。」
「お父さんっているの?」
「ん、この子お父さんだよ。」
「えー?」
「この子、お父さんが入っているみたいなの、さっき話したんだ。」
ヤモリの頭をくりくりとなでると、ヤモリはうんうんとうなづいた。
「あれ、しゃべんないや、まぁいいや、お城まで道案内してよ。ユウ兄ちゃん行ってくるね、お小遣いありがとう。」




