第一章 04-05
刹那、空の上から一筋の光がコヤネの右手の先に降り注ぎ、青白い大きな光がコヤネを包んだ。
暗闇の中の急な光に驚いてマヤは一瞬目を閉じ、おそるおそる目を開くと大きな長い剣を右手に持つ姉の姿があった。また魔物の長い手がまた伸びてきた。
コヤネは剣を左右、縦横に振り重さを確認した。これならいける。
「はっ」
と、掛け声をかけて一歩踏み込んだ。そして斜め下より一気に剣を振り上げると、ザンッという音とともに魔物の片腕が宙に舞った。竹刀よりも重く真剣よりも軽い両刃の剣、バランスがとてもよいのか振りぬくことに全く抵抗がなかった。この重さで物体を切ればもっと身体に負担がかかりそうなものだが、自分自身の握力なども不思議とパワーアップしているようだ。
片腕を失いバランスを崩した魔物の胸に向かって容赦なく剣を突き刺すと、魔物は赤黒い血を流しながら前のめりに倒れた。
少し離れた木の上から見ていたマヤは一連の光景に驚き、自分の目をこすって頬をぺちぺち叩いた。
何、今の。何が起こったのだろう、どうしてコヤネちゃんは剣を持ってるの?それにすごく強い。コヤネちゃんかっこいいと叫ぼうとしたとき、目の前の木の枝の奥に黄緑の光がいくつか輝いていることに気づき、マヤは息をのんだ。
黄緑の光は時々きらめき、少しずつこちらへ近づいているようだ。正面に1対、両横にそれぞれ1対、これって囲まれてる??このままじゃダメだ、私がやられちゃう。背中に冷や汗がつたい、自分の激しくなった動悸が聞こえる。
「助けて!コヤネちゃん。」
マヤが木の上から叫んでコヤネと目をあわせると、コヤネは小さくうなずいて自分の横にくるように目で促した。マヤが木から飛び降りコヤネの元に行くと、それに続いて3対の魔物が地上に降りて2人を囲んだ。
「私の後ろにいて、タイミング見て逃げてどこかに隠れて。いくよ、マヤ。」
「・・う、うん。」




