第一章 04-03
きょとんとしたコヤネとたいへんご機嫌なウズメの前に、マヤがすとんと木から降りてきた。
「ここね、森の中だよ、ずっと先には少し光が見えたからおそらくこっちの方角が街だと思うよ。街に向かって右手に川みたいなのがある。
...って、どうしたのー二人ともその格好。あははー。」
そう言って笑い転げるマヤ自身の服装もなかなか面白い。
身体にぴったりとした茶色のタンクトップは丈がとても短くビキニのように見え、その上には金色の糸で鳥の羽のような模様を背中に細かく刺繍された半そでの黄色い皮ジャケットを羽織り、フードには薄茶色のネコの耳のようなものがついていてかわいい。細いベルトの下は茶色の皮のスパッツで覆われ、太もも、ひざ、足の甲と各々レガースのような硬いものでガードされ、同様に両手の肘もプロテクトされている。素材が伸縮しやすいのか、その格好でいつものように難なく木の上り下りをしてきたようだ。
「マヤ、おへそ出てるよ。」
「あ、ホントだー。あはは。」
「フードにネコ耳付いてるよ。」
「触っていい?
わぁやわらかくて気持ちいい。」
改めて3人で互いの服装をしげしげと見つめ、ここがかわいいとかかっこいいとか、しばしはしゃいでいると、森の奥の方で何かがざっと動くような音がした。
3人は息を潜め、コヤネの合図でそっと身体を伏せた。
「ここ、きっとヤバイよね。森の中ってことは変なのがいるってことだよね。」
「もうちょっとくわしくお父さんに聞いとけばよかったな。それより、直接ゆう兄のとこに転送してくれたらよかったのにね。ユウ兄どこだろう。」
「とりあえずここに隠れてて、朝になったらユウちゃん探して合流すればいいんじゃない。」
森の奥からまたガサッという音がした。
「そうだね。でも、朝までもたないかも。」




