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魔王軍の幹部になったけど事務仕事しかできません  作者: 悪一
2-2.えっちなのはいけないと思います
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淫魔と言ってもいろいろあるんです

 清潔に保たれている娼館に、性感染症や性病の感染がないよう気を付けながら「安全な」女性を募集するのが兵站局、戦時医療局の仕事のひとつとなった。


 当然、好き好んで娼婦になりたい人はそう多くはないので、給金は高いし待遇も良い。


「だからこそ、私たちみたいな淫魔にとっては最適な職業、まぁ『天職』ってわけね」


 と、ミイナさん。


「淫魔の生態に興味ある? 淫魔はね、他の種族と同様に食べ物を口に入れて、胃で消化して生命エネルギーを得る。でもその他に『下の口』でもエネルギーを得るのよ」


 生態云々の前に「下の口」と平然と言ってしまう女性がいるのだと感心した。

 薄い本の中にしかいないかと思ってたのに。と思ったら、ちょっと事情は違うようである。


「下の口、というのは比喩でもなんでもないのよ。種族によって甘かったり酸っぱかったりするから。だから、人によって好みが違うわね。ちなみに私は吸血鬼のが好きよ。甘酸っぱい味がするの。上の口だと全部苦いんだけどね」

「へぇ」


 なるほど、全くタメにならない話である。


 現在俺は、リイナさんとミイナさんと一緒に娼館「ミルヒェ」の中を見回っている。

 娼館というのは初めて見たし、淫魔の生態について知らなかったので、それらについて道中ご教授を受けているところだ。


 なお、当初予定ではこの話はリイナさんから聞く予定だった。

 でも彼女は現在、やたら似合うメイド服を着て沈黙しているため使い物にはならない。


 性格が正反対のスオミ姉妹、淫魔の独特の生態故に仲がこじれているのだろうか。


 ミイナさんの様子を見るに、仲が悪いと言うよりは「リイナさんが姉に苦手意識を持っている」と言った方が適確かもしれない。


 ともあれ、リイナさんが顔を真っ赤にしながらゴスロリメイド服を着て娼館の中を歩いているというのは見てて損ではないので差引プラスと言ったところ。


 なぜこの世界には写真機がない。


「あまり見ないでください……」

「あぁ、すみません。似合ってるもんだから、つい」

「うぅ……」


 顔を俯けるリイナさんに対して、姉が一言。


「うーん、やっぱり我が妹ながら強敵ねぇ」


 何が、とは聞けない。というか言うまでもない。



 閑話休題。



 淫魔は、先程ミイナさんが説明したように他人の「精液」を吸い取って、それをエネルギーにしている。

 食べ物でもエネルギーは摂れるが精液の方が効率いいとかなんとか。


 そして彼女らは効率よくエネルギーを摂取するためにあらゆる種族を誘惑させるフェロモンをこれでもかと出し、外見は魅力的に進化し、さらには相手の好みに合わせて、自分の身体や顔を変えさせる身体変化魔術を使用できる。


「顔はともかく、身体もですか? じゃあ今の状態も?」

「これは素の状態よ。ほら、世の中デブ専とかブス専とかロリコンとかいるじゃない? そういう人たちに対する接客の時に使うのよ。こんな風にね」


 ミイナさんが指をパチンと鳴らした瞬間、彼女の身長やバストがヤヨイさんくらい小さくなったのである。


 淫魔にとって娼婦が天職、というのがよくわかった。


 好きなだけ食べ物を貰える上にお金も貰える。

 行為をすること自体が生命維持活動であり、それに対する抵抗感が全くない彼女たちこそ、求めている人材だ。


 なお、男の淫魔であるインキュバスもいるのだが、魔王軍において女性兵士は希少なので女性向け娼館というのはかなり少ない。


「男相手に商売するインキュバスもいるけどね」

「そりゃいるでしょうねぇ……」


 同性愛者はどこの国でもいるのである。




 そんな役に立つのか立たないのかわからない説明を受けながら各々の部屋、要は淫魔がお客さんに対してナニをする部屋を調べる。


 検査すべき点は衛生状態。

 性病や性感染症は勿論、通常の病原体や感染症の有無についても細かく調べなければならない。


 換気はされてる?

 消毒は十分?

 掃除はちゃんとしてるよね?


 営業日に来たせいで何部屋かは「使用中」だったが、出来る限り全部屋を回った。


 さらには娼婦一人一人の健康診断も行う。

 重点的に調べるのはミイナさんの言う「下の口」だが、流石に専門外なのでそれはガブリエルさんとリイナさんの仕事だ。


「て、ガブリエルさんが検査するんですか?」

「そのために呼んだのだろう?」

「いや、そうですけども」


 ……まぁ、日本にも男性産婦人科医はいたし問題はないか。それが仕事だもんね。


「じゃ、私も検査に立ち会おうかな! アキラさん、またね。あ、何だったら三〇二号室空いてるから誰か適当に呼んで使って良いわよ!」

「使いません」


 リイナさんが淫魔らしくないのがわかった気がする。




---




 各部屋の衛生検査がだいたい終わり、纏めの作業に入る。


 作業できる部屋がなかったので不本意ながら三〇二号室を使用中。

 当然、一人で。


 衛生状態は良好。

 健康診断はまだ続いているが、ミイナさんがよく管理しているのか概ね良好である。


 病気に罹った従業員はちゃんと休ませ、経済的に逼迫している人には簡単な副業を提案したり、必要であれば転職を勧める。

 各人の精神状態も細かくチェックしているようで、時々魔王軍やギルドにお願いしてカウンセラーを呼んでいるらしい。


「ミルヒェ」はかなり労務管理がなされているようだ。

 検査どころかこっちが見習いたいくらいである。


 リイナさんも真面目だが、ミイナさんも相当だ。やっぱり姉妹だね。


 三十分くらいすると扉がノックされ、リイナさんが入ってきた。

 例のゴスロリメイド服を着ているせいで、俺が変な人呼んだのかと一瞬考えてしまった。


「もう診断は大丈夫なんですか?」

「は、はい。その、人手は足りてるから大丈夫だって、その、天子族の方が言ってたので」

「ガブリエルさんですよ。名前忘れたんですか?」

「ごご、ごめんなさい!」


 ふむ。この慌てよう、何かあったんだろうな。

 さしずめ診断中に「ちょっとリイナも脱いでみてよ!」とか姉に言われたに違いない。


「今日はすみませんでした。この店のこと、事前に言えばよかったですね」

「い、いえ。大丈夫です。私が淫魔らしくないから……」


 ゴスロリメイド服を着ても、リイナさんはいつも通りのリイナさんである。

 淫魔らしくありたいと思っているようではあるけど。


「お姉様から淫魔の生き方というか、そういうのは教わりました。その、お、男の人と、そういうことをするための勉強とかも、お姉様から教えてもらいましたし……」

「なにそれ詳しく」

「ふぇ!? や、あの、えっと……その」

「あ、ごめんなさい、つい。言わなくて大丈夫です」


 危ない危ない。リイナさんに変な事聞くところだった。セクハラじゃねーかこれ。


「あ、いえ、大丈夫ですよ。ただ私が……ミイナお姉様が男の人と『行為』をしていたのを、隣の部屋から覗いてみてなさいって言われて……それでショックを受けちゃっただけで」


 言っちゃったよこの子。そしてサラっと凄いこと言ったよこの子。

 なに、姉の情事を見て勉強しなさいって言われたの? 淫魔の教育方針ってそんな風なの?


「それは……きついですね」

「はい……あの優しくて素敵で勉強も出来て、何事にも完璧なお姉様が……あんなものを扱っているところを見てしまって……それ以来こんな風に……」

「でしょうね……」


 リイナさんに同情する。


 確かに親や兄弟の行動を見て自分が成長する、というのは人間でも動物でもあることだ。

 それが最も古典的な教育である。人のふり見て我がふり直せ、ということ。


 しかしそれが性教育となると、ちょっとね。いや淫魔的にはなんでもない食事行為なのだけど。


「嫌なら別に無理しなくていいですよ。そのままが一番です」

「で、でも淫魔は……」

「別に死にはしないでしょう?」

「そうですけど……」

「なら問題ないです」


 下の口が受け取り拒否しているのなら上の口を使えばいいだけだ。


 白米が嫌いな日本人はいるしベジタリアンのアメリカ人もいる。

 男が好きな男もいるし、女が好きな女もいる。

 中には動物や無機物、果てには画面の中の二次元女子と結婚する奴もいる。

 ギャグが面白くない大阪府民もいれば下戸な高知県民もいる。


 それは個性だ。


 国民性とか種族性とかいうのは「だいたいそういう感じ」という非情にふわふわした存在だ。

 そんなあやふやなものに流されるのも、また個性なんだろうけど。


「リイナさんは今の方が良いですよ。無理に淫魔らしいことしても、たぶん出来ないでしょうし」

「そ、そうですか……?」

「たぶん」


 出来ないわけじゃないだろうけど、そんなことに労力を使うくらいなら別のことをした方が効率がいい。

 性格って変えようと思って変わるわけじゃないし。


「って、こんなこと言ってる場合じゃないですね。早く書類を纏めましょう。じきに終わるでしょうし、ソフィアさんになんて怒られるかわからないし」


 そう言って俺が書類に手を出そうとしたところで、ガチャリ、と音がした。


「アキラさん……。その、努力せずに最初からあきらめるのは……ダメ、ですよね?」

「はい? まぁ……一般的にはそうですね」


 うん? ちょっと流れが怪しくなってきたぞ?

 なんていうかその、危険な方向に流れて言ってる気がする。


「だから、その、折角お店に来たし、お姉様たちから『商売道具』着せられましたし、頑張ってみようかなって……」

「リイナさん? なに考えてるんですか?」


 商売道具? そうか、それ商売道具か。そりゃそうだよな。

 ゴスロリメイド服なんて実用性の無いものが、いくらリイナさんの為とは言え保管されている自体がおかしい。


 つまりはその、そういうことなので?


「それに私、アキラさんなら、いけると思ったんです!」


 うん、これダメだって。


 いいかい諸君、この物語は健全で常識的な兵站に関する物語であって部下に手を出してソフィアさんあたりに崖に追いつめられる火曜昼のドラマではないのだ。


 だからリイナさん、頬を染めて顔を近づけるのはやめるんだ。

 理性と言うのには限界があるのだからリイナさんの理性よ思い留まれ!


「まだ、検診終わらないみたいですから……」


 が、その思いは通じず、俺は三〇二号室のベッドの上に無様に押し倒された。


 あぁ、まさかリイナさんに押し倒される日が来るとは思わなかった。


 これからどうなるの俺。


 彼女の顔はもう真っ赤で、口から溢れる吐息は甘い匂い。


「アキラさん、だから、その……私を……」


 と、ここでようやく気付いた。

 あれ、リイナさんって確か……。


「ミイナさん、それ以上やると妹に嫌われますよ?」

「…………」


 十秒ほど時間が止まった後、リイナさんの顔がようやく離れた。


 顔はいつも通りの表情で赤く染まっていた肌の色も元通り。しかし、リイナさんが絶対にしないような言動をした。


「んふふー。ばれちゃったかー。どこでばれちゃった?」

「途中までは気付かなかったですよ。ただ私のことを『アキラさん』と呼んでたので、もしかしたらと思って」

「あー、つい言っちゃったよ。『局長様』だっけ?」

「そうですね」


 テヘペロ、という表情をするリイナさん、もといミイナさん。


 彼女が指を鳴らすと、あれよあれよと身長体格顔髪型が、先程までのミイナさんに戻った。

 不思議なことに、身長体格が変わったのに服のサイズがピッタリなのである。魔法ってすげー。


「で、なんでこんなことしたんです?」

「『人間』の味ってどんなのかなーって。食べたことないから」

「冗談なのか本気なのか判断に迷いますね……」


 淫魔にとっては「試食」と言うことだろうか。危うく貞操が奪われるところだったよ。


「まぁ、半分冗談。妹の上司がどんな『人間』か、品定めしようかと思って」

「なるほど。それなら納得いきますよ。それで、評価はどれくらいでしたか?」

「五八点、ってとこかな」

「これまた厳しい」


 なんともリアルな数字が飛び出したものだ。


「まず私がこんなに迫ってきてあげたのに誘いに乗らない、でマイナス三〇点」

「リイナさんの上司か、を見る試験ですよね?」

「そうよ。そしてリイナの格好をしてるのに誘いに乗らない、でマイナス三〇点」


 なんで減るんだよ。

 むしろ加点してくれよ。ここまでされても部下に手を出さない神父さんにも負けない清廉潔白さを持っているんだぞ。


「あと、なんか説教臭くて気に入らなかった。マイナス三〇点」

「理由が雑になってきてますよ」

「娼館に来たのに娼婦を呼ばないなんて何しに来たの。マイナス一〇点!」

「仕事だよ!」


 さすがにその減点は理不尽すぎる!

 それに、もう〇点になっちゃったんですけど。この後何かあるんですかね。


「以上、男としての魅力には欠けるわね。上司としても、なんていうかイマイチ」

「そりゃミイナさんには負けますけど……」

「まぁ、娼館の店長なんて気を使う仕事だからね。家族みたいなものよ」

「家族、ね」


 これが本当の、アットホームな職場なのだろうか。

 日本じゃそんな言葉ブラックの象徴だったが、ここはそうじゃない。

 

 先ほどの、ミルヒェ従業員の労務管理を見れば一目瞭然。

 それにミイナさんが演技中に語られた内容が真実であれば、リイナさんのことも理解しているようだ。


 ちょっと自画自賛が含まれてたけど。


「お母さんは大変なのよ。一人だけを大事にしちゃダメ、みんなを平等に見なきゃダメ。平等に見ようとして浅はかになっちゃダメ。個性を見極めなきゃダメ。誰かが病気になっても、付きっ切りはダメ」

「それは大変ですね」

「そうよ。……だけど、アキラさんならいいお父さんになれるかもね」

「子供作る予定はないですよ」

「ふふっ、そうじゃなくて――」


 と、ミイナさんが笑って続きを話そうとした時――、三〇二号室のドアが思い切り叩かれた。


「局長様! 大丈夫ですか! お、お姉様がなにかふしだらなことをしてませんか!」

「あら、意外と来るの早かった。ティリアったら、三〇分くらい足止めしといてって言ったのに」

「何させてるんですか」


 立ち上がり、ドアの鍵を開けた。


 そこにいたのは、先程までミイナさんやティリアさんに無理矢理着せられたゴスロリメイド服を着ていない、いつもの魔王軍の服に戻ったリイナさんである。


「局長様! な、なにもされてませんか?」


 リイナさんは俺の身体をぺたぺたと触って異常がないかを確認する。

 だがその一方で俺は、あることが気になった。


「…………本物ですよね?」


 ティリアさんって落ちはないよね?


「はい? えっと、本物、ですよ?」

「兵站局渉外担当のエルフの名前は?」

「? あの、渉外担当のユリエさんはハーフリングですよ?」


 よし、本物だな。


「あぁ、すみません。先ほどリイナさんのようなミイナさんに襲われかけたので」

「お姉様なにしてるんですかぁ――!!」

「てへ?」


 その後暫く、スオミ姉妹の喧嘩は続いた。

 喧嘩と言っても、双方楽しそうだったけれど。




---




「ガブリエルさんの健康診断の結果、全員異状なし。衛生状態も良好で労務管理も徹底しています。基準値どころか、お手本のような娼館です」

「じゃ、問題ない?」

「はい。お手数おかけしました。もし何か入用があったら、兵站局の方で手配しますので言ってください。リイナさんの姉ということで、多少の無理は聞きますよ」

「あ、それじゃあね――」


 公認娼館「ミルヒェ」の検査は無事終了。


 今後、数か月おきに定期検査を行うことを告げ、また兵站局で手配すべき物資や設備を聞いて、今日はこれにて業務終了である。


 ミイナさん以下従業員一同は、可愛く着飾ったリイナさんにまたしばらく会えないのかと、嘘か本当かわからない涙を流しながらリイナさんを着せ替え人形のようにして遊んでいた。


 当然、リイナさんの目は死んでいた。あんな彼女初めて見た。


「……ところでミイナさん」

「なぁに?」

「点数の詳細、まだ途中だったんですけど。結局五八点の理由はなんだったんです?」

「簡単な話よ」


 ミイナさんは振り返って、リイナさんの方を見ながら答えた。


「確かにアキラさんは男としても上司としてもイマイチだけど、リイナのことよく見てる。たぶん他の部下のことも見てる、あるいは見ようとしてる。これがプラス五〇点ね」

「それで五〇点ですか。そんなに高評価貰えるようなことはしてませんよ」

「そう? 言うは易し、の典型よ。これが出来てない輩の方が多いもの」


 確かにそうかもしれない。


 俺の日本での上司は、そんな奴ばっかだったのだから。

 自分本位がいけないわけじゃないが、それは部下の管理が出来ていればこそである。


 それが、上司としての務めだろう。


「で、残りの八点はなんです?」

「それはね」


 微笑みながら、唇の前に人差し指を持ってきながら答えた。


「な・い・しょ♪ これに気付いたら、あと一〇点追加してあげるわ」

「……これはこれは。じゃ、次回の定期検査の時までに考えておきます」

「ん。じゃあ宿題ね。でも次は仕事じゃなくて、お客と来てくれたら嬉しいわ」


 ミイナさんがそう言うと、振り返ってティリアさん以下リイナさんを玩具にしている従業員に割って入って、リイナさんを解放した。

 彼女は髪型も服装も乱れており、如何にみんなに揉まれたかがよくわかる。


「……お疲れ様」

「つ、疲れました」


 でしょうね。


 俺はこんなとこに居られるか、おれは兵站局に帰るぞ!

 と言わんばかりに、リイナさんは逃げるように馬車に乗り込もうとした。


 その刹那、ミイナさんが呼びとめる。


「リイナ!」

「……はい?」

「リイナ。ここで働け、とは言わないけど、ここはもう私たちの新しい家よ。もし何かあったら、いつでも帰ってきて。歓迎するから」

「…………」


 リイナさんは暫く黙った後、答えた。


「し、暫くは遠慮します……」

「えー……」


 いやまぁ、あの揉みくちゃを経験したらそうなるよね。




「じゃリイナをよろしくね。またのご来店をお待ちしております、局長様・・・♪」


 馬車が走り出す間際、ミイナさんがスカートの端をつまんでお辞儀した。

 最後の最後まで見せつけてくるその姿勢は、間違いなく淫魔の所作である。


 やれやれ。

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