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幼女聖女 〜ぷにぷにほっぺ聖女の冒険譚〜  作者: ポムの狼
第三章「船旅」

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第17話 クッカ、初めて他のバディと遭遇する

「うわぁ!!」


 船に乗ったクッカは大興奮だ。甲板を走り抜け、一気に船首まで行き、海を眺める。

 遠くに水平線が見え、島などはここからは見えない。ヘンリクの話では魔大陸までは船で1週間もかかるらしい。


 クッカがきらきらと輝く瞳で海を見ていると後ろで男の人の困っている声が聞こえてきた。


「なんだあれ? 鳥の巣か?」


 クッカが振り返ると船の乗組員と思われるお兄さんがマストから吊るされたヤードを見上げて困っていた。


「どうしたの?」


 クッカがお兄さんに話しかけると、お兄さんは親切に教えてくれた。


「あぁ、このフォアマストの一番上のヤードに白い丸いのがくっついてるんだ。あれを取らないとマストを広げた時に落ちてきたりしたら危ないだろ?」


「なるほどぉ」


 クッカもマストの上の方を見てみた。確かに帆を吊るすヤードの上に白い毛玉のような物がくっついている。


「ありゃ、フェアリーラビットだな」


 クッカの隣に知らないお兄さんとお姉さんが腕を組んで現れた。お兄さんは腰に剣を刺し、お姉さんは背中に弓を背負っている。


「あ、あなたは?」


 乗組員のお兄さんもクッカと同じ事を考えていたらしく、二人の正体を聞いた。


「おっと、この船にまだ俺たちの事を知らない奴がいたとはな。新人か?」


 お兄さんはそう言って、乗組員のお兄さんを睨んでいる。ちょっと感じの悪いタイプのお兄さんだった。


「知らないから、教えて?」


 クッカが首を傾げながら頼んでみた。


「ちびっこに頼まれたら仕方がねぇな——俺は、人呼んで『風剣の勇者プウ』!」


 お兄さんはかっこいいポーズをする。


「そして私はそのバディの『曲射の聖女ライン』!」


 お姉さんも合わせてかっこいいポーズだ。


「「二人合わせて、『風曲の刃』とは俺たちのことだ!!」」


「か、かっちょいい!!!」


 クッカはすっかり風曲の刃に夢中だ。




 丁度その時、アーロとヘンリクが遅れて甲板に上がってきた所であった。クッカと風曲の刃を見たヘンリクは流石に慌てた。

「アーロ、大変だ……クッカが変なの捕まってる。助けに行きなさい」

「はいぃ!!」


 アーロは本日二回目の猛ダッシュである。


「あの、すみません! うちのがご迷惑をお掛けしました!」

 アーロが風曲の刃の二人にペコペコと頭を下げてクッカの首根っこを掴んで連れて行こうとする。


「お! 今日は随分とちびっこが多い日だな。仕方ない、じゃあ決めゼリフをもう一回」

「や!ほんとにお構いなく! ほら、クッカ行くぞ!」


 クッカは抵抗した。


「えぇ!! もっと二人のお話聞いてみたい!!

 そうだ! 私たちも決めゼリフとか決めポーズとか決めようよ!」


「やだ! 絶対にやだ!!」


 クッカとアーロが一悶着している間に、二人の装備を見たラインが気がついてしまったらしい。


「あなたたち、その装備…… もしかして、新しく選ばれたっていう最年少コンビのバディじゃないの?」


「すいません、若輩者が出しゃばりました。すぐにいなくなりますんで、お構いなく」


 アーロは長い者にはまかれる主義だった。クッカを引っ張ってすぐにいなくなろうとした。


「まぁ、ちょっとまて。良い機会だから、後輩指導でもしてやろう。俺たちみたいなベテランバディの技を間近で見られる機会なんか、早々ないだろうからな。

俺たちがあの上にいるフェアリーラビットを仕留めて見せよう」


 プウは腕を組んでクッカとアーロを見下ろした。


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