62/78
62 客観的評価は受け入れがたい
一人残されたキリアは、しばらくその場に立ち尽くしていた。
「……」
絶句。文字通り言葉の絶たれた状況にキリアは呑み込まれていた。
「……あ」
出できた音は意味のない母音だったが、それはキリアの、キリアの心中の最後の抵抗である。
―――ハンターとしか考えられない。
―――何だ、それ ?
先ほど言われた言葉を脳裏で反芻する。
―――日本語の意味を取り違えてる ? いや、それはない。
―――でも、だって、その言い方は
「それ以外が、あるみたいな……」
ハンターとしか考えられない、それとは違う。
それはつまり、ハンターとしてではない考え方が、キリアの中にあるということだ。
「俺は、ハンターなのに……」
白昼の町中に、小さな呟きが響く。
「ハンターでしか、無いのに…… !!」
力ない言い訳染みたそれは、誰にも届かず空気に溶けて消えた。




