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おもしろき あの世で異端者  作者: 大地 チイダ
第2章 黒い現実
18/22

特別支援学級

 今俺がいるのは、『特別支援学級』のクラスだ。彩都は、先日の九人衆・・・正しくは生徒会兼、魔術連盟風紀課・・・通称『真蓮風華』の少女たちの攻撃を、バリアで果敢に防ぎ、全く受け付けなかった功績が認められて特進クラスへ行くことが認められたが、彼は辞退。

 ならどこに行くか・・・と尋ねられれば、俺がいる『特別支援クラス』、だと宣言し、周囲をどよめかせたらしい。

 「なぜあんな障害者どもいるクラスに・・・?」

 「あの『例の黒い人』がいるからだろ。しかしまあ、あそこまでなると、逆に気になるな。高菜修希・・・。あいつのどこにそんな魅力が・・・」

 「案外やつら『ホモ』とか『ゲイ』とかいう、そうやつじゃね?」

 「うわー・・・、それはひくわ。そういうのは二次元だけにしとけ」

 「しかし、障害者クラスなんて・・・、あいつら何週間気を保っていられるか・・・」

 「おいっ!その辺にしとけって。今あいつこっち見てきたぞ?」

 「マジか・・・?こんながやがやした所なのに?」

 「まあ、すぐに他の人へ視線を移したけど・・・。なんか冷たい目だな。まあそうか、こんな待遇だもんな。あの『稀代の鬼才』と言われていた蒼井彩都が・・・落ちたものだな」


 とか、ここでは言いきれないほどの腹が立つことを言われてきたようだった。

 俺の席は一番後ろの掃除用具入れの前・・・、ではなくて一番廊下側の席だ。彩都はその左隣。

 この教室にいる生徒は俺らを含めて7人。だが、まともに話が出来そうな人は、パッと見の第一印象では、2人ほど。別に差別や上から目線をするつもりはない。

 脳に障害を負っていられるのかな・・・?この3人は。

 お世辞にも、あまりかっこいいや、可愛らしいとは言えない外見。髪は全員短く、顔が笑ってる、みんな。

 ギャーギャーと今でも叫び続けている。手を上下にぶんぶんと大きく振り回し、「あー」とか「えううううう!!」とか「あうううう!」など、危うく差別用語を出してしまいそうになってしまうくらいのやかましさだった。友達に介護福祉士や、ホームヘルパーの検定を受けようとしているやつがいたが、毎日こいつらみたいな相手・・・、まあ介護が必要な奴らの世話をするんだよな。今だって既に相手をしている大人の人がいるし、後ろでも待機している人が数人いる。

 

 また、車椅子の女の子や、顔にマスクをかぶっている男の子の2人が、先ほど言った『話がまともに通じそうな相手』。まともに俺の相手をしてくれればの話だけど。

 顔にマスクとは、本当に目だけを出して、後は全部白い布で顔面が覆われている。イメージでいうなら、いつか見た関ヶ原の決戦の漫画で出てた、大谷吉継のような風貌だ。たしか、彼は病気にかかってしまったんだよな・・・。

 しかし、それだけで障害者扱いか・・・。どんだけ潔癖な学校様だこと。

 そして、車椅子の女の子。気の強そうな視線が『何見てんのよっ!!』と言わんばかりの威圧で押して来る。しかし、顔は整った可愛い娘だと思う。ただ、当分は心を開いてくれなさそうだな・・・・と思う。ははは。

 でも彼女の何が原因なんだ?足が悪ければ戦場に立つことができないら・・・ってか?

 しかしそれだけの理由ならここに居る意味がない。精神が正常ならば、すぐに通常のクラスに戻ることができるはずだ。

 彼女が、自分自身の意思で戻るのを拒んでいる可能性もあるが。

 

 自己紹介の時に、自分の魔力とランクと属性を言い、趣味や特技をいうようだが、俺と彩都は特例で免除され、趣味・特技のみので良いらしい。ギターが好きだということを中心に喋っておくか。

 

 まず初めに、一人目はあの顔面をマスクでおおった少年だった。無言で席を立つと、他の生徒の邪魔にならないように移動して、教壇に立った。

 「俺はフォウ・ルリジオン。魔力は言いたくない。ランクは元SSランクだった。趣味は散歩と音楽・・・かな。では」

 淡々としたやつだったな。声も低く、渋い。本当に二十歳以下かって思う程だ。

 それにSSランクって、多分すごいのだろう。魔力量を言ってくれなかったことを攻めるつもりは毛頭ない。個人の事情があるのだろうから。それに音楽が趣味か・・・。いつか一緒にセッションできるかな?

 その時、信じられない一言が上がった。

 「せんせーえ!フォルが魔力量言ってませーん!!低いなら低いと正直に言ってよっ!」

 あの、障害女・・・!!いくらしょうがないとはいっても、本人が言いたくないことを・・!!

 落ち着け。ただの・・・、やっぱりムカつく。

 

 「それならお前はいくらなんだ?」

 彩都が言う。

 「ちょっと・・・」と、言ったのは意外にも車椅子の女の子。

 あの女はさらに「ニマッ!」と口元を上げた。

 

 「あなた・・・、誰に向かって命令してるの?この『ルイン』のご令嬢であるリマ様に向かって」

 「聞いて驚くなああああ。ルナンさがれええ。わらしああ・・・500万らあああああああ!!」


 改めて思う。力とはその持つ者によって弱くも強くもなるって。

 

  

 

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