神の領域の睡眠魔法、まさかの解決方法は〇〇でした
ご覧いただきありがとうございます!第7話で腹黒ショタ王子に目をつけられ、大パニックの主人公。第8話は、ついに全員が眠ってしまった謎の状況の「解決編」です!王子たちが難しく考えて焦る中、魔法を一切知らない天然令嬢が思いついた斜め上の解決方法とは……?主人公の可愛らしい(?)大熱唱と、王子たちの容赦ない心の声のツッコミの温度差をぜひお楽しみください!
「ほんと? 魔法使えるんでしょ?
分からないって言われても〜、君ならわかると思うけどなー♪♪」 少年王子は、歌うような軽い口調でさらに私に
すり寄ってくる。 だけど、そのあざとい仕草とは裏腹に、彼の胸の奥から響いてきたのは、私の血の気を一瞬で引かせるほどのドス黒い本音だった。
(知らないって言ってるけど、お仕置きされたいのかな? うふふ、どんなお仕置きにしてあげようかなー。じっくり考えてあげなきゃ)
「ひぃぃぃ……っ!!」
さっきのオレ様王子より何倍も怖いよぉ! 私は恐怖のあまり、顔を真っ青にしてガタガタと震え上がった。
(でも……お仕置きってなんだろう? お水の入ったバケツを両手に持って、放課後の廊下に立たされるとかかな? ……うん、それくらいなら、実家で
毎日やってたスクワットに比べれば全然余裕だし、むしろいいな……!)
極限状態のパニックのせいで、私の思考は完全に斜め上の方向へと全力疾走を
始めていた。 そんな中、私の脳裏に
ふと、実家でのある記憶がよみが
えった。
(そういえば……昔、お母さんが
どんなに大声で起こしても、毛布を引っ剥がしても全然起きない時があったんだよね。その時、お父様が優しく
『子守唄』を歌ったら、お母様がすんなり目を覚ましたっけ……。うん! これがあの時と同じ状況なら、いけるかも……!?) 魔法の『魔』の字も知らない私は、それが高度な魔術同調だとは露知らず、ただの『お寝坊さんの起こし方』として納得してしまった。
「あ、あの……っ! これで、解決方法が分かったかもしれないです!」
私がパッと顔を上げて叫んだ瞬間。
それまで私を囲んでいた四人の王子様たちの視線が、一斉に、鋭く私へと集中
した。 私が解決方法を思いついたと
知るやいなや、四人の王子様たちは
「早くしろ」と言わんばかりにぐいぐいと距離を詰めてきた。四人同時に声を揃えてこう叫んだのだ。
「だったら早くやってくれ!! 入学式は元々、新入生にちょっとした『試練』を与えたら、すぐに終わらせる予定だったんだ!!」 血相を変えて迫ってくる王子たち。その脳内からは、大焦りの
本音がダダ漏れになっていた。
(全部この天然女子のせいだ!! あの規格外の巨大魔法さえ使われなければ、今頃とっくに式は終わってたって
のに……っ!)
「……わ、分かりました! すぐやり
ます! でも、もし起きなかったら
ごめんなさい!」
私は涙目でコクコクと頷きながら、必死に喉を整える。
(まさか、こんな大勢の前でこれをやることになるなんて思わなかったよぉ……。うう、恥ずかしすぎるっ!) 私は意を決してそっと目を閉じ、
お父さんが毎朝、お寝坊なお母様を起こすときに使っていた『起床用の子守唄』を思い浮かべた。 一度ハミングで声を出してみて――うん、この音色なら
いける!
「――ラーララーラララァ、らっらー!」 体育館中に、私の(物理的に)めちゃくちゃ声量のデカい歌声が響き渡る。「この〜風に〜のせぇて〜、彼らーの、夢〜の中で、お願いを、
届ける〜〜!!」
大真面目に、朗々と歌い上げる私。
しかし、そんな私の必死の歌声を至近距離で浴びた四人の王子様たちは、全員がスン……と真顔になり、心の中で容赦ないツッコミを連打していた。
(なんだこのデタラメな歌は……!? これで起きなかったらマジで
承知しねえぞ……!)
(ふーん? こんなので起きたら世界中の魔導学者がひっくり返っちゃうね?)
(あははっ、なにあれー! 歌下手
すぎ! ただの壊滅的な音痴
じゃん〜〜っ!!)
(へぇー……? これで起きるなら凄いけれど、この酷い音波が一体どこまで届くのか、じっくり研究室で解剖して
調べがいがあるな)
散々な言われようである。 しかし次の瞬間、そんな王子たちの嘲笑(心の声)をすべて吹き飛ばす、前代未聞の
『奇跡』が体育館を揺るがした――。 気になる続きは、第9話へ!
第8話までお読みいただき、本当にありがとうございました!お仕置きを「バケツを持って廊下に立つこと」と勘違いする安定の天然主人公(笑)。そして、まさかの「入学式は王子たちの仕掛けた試練だった」という裏設定が明かされました!焦る王子たちに急かされ、お父さん直伝の『起床用子守唄』を全力で熱唱する主人公ですが、王子たちの心の声のツッコミが辛辣すぎて笑ってしまいます。「ただの壊滅的な音痴」と言われてしまった主人公の歌声ですが、この後、体育館に一体どんなとんでもない奇跡が巻き起こるのでしょうか……!?次回、第9話はいよいよ【音痴な子守唄による大逆転・解決編】です!「主人公の歌のチョイスが最高に面白かった!」「王子たちのツッコミに笑った!」という方は、ぜひページ下部から【ブックマーク登録】や、評価の【☆☆☆☆☆】を★★★★★にして応援していただけると、続きを書く大きな励みになります!




