〈第7章あらすじ〉
第7章「迷宮への挑戦」あらすじ
[第1話 新たなる旅]
からくも物欲将軍を打ち倒したバルドだが、犠牲も大きかった。ロードヴァン城で物欲将軍の行動の意味を考える。フューザリオンに帰参したバルドのもとに、ぞくぞくと人材が集結する。そして66歳の春、バルドはゴドン、カーズ、タランカ、クインタ、カーラを供に、魔獣と精霊の謎に迫るため、旅に出る。
[第2話 テンペルエイド]
大障壁の近くに村があった。なんとそこの青年領主テンペルエイドは、かつて故郷を捨てて旅立ったオーサ少年だった。折しも体調を崩していたテンペルエイドは、実は毒殺されかかっていた。バルドはテンペルエイドに、フューザリオンの近くに村を移すよう諭すのだった。
[第3話 大地に根を張る者]
ルジュラ=ティアントの住む〈霧の谷〉を訪ねたバルドは、巨大な木に変じたモウラと再会する。モウラは古き記憶を探ってバルドの問いに応える。それによれば、人間が精霊を取り込むようになってもしばらくは、精霊は正常な状態で生き返っていたのだという。モウラはバルドに精霊たちの救済を依頼する。
[第4話 ハドル・ゾルアルス]
亡国の王子であるカーズを連れてクラースクに入ったバルドは、ハドル・ゾルアルスに面会する。カーズと会ったハドルは涙を流して再会を喜び、ザルバンの遺民を救ってきたカーズの苦闘をねぎらうとともに、狼人王の血を継ぐカーズの生存こそが希望だと告げ、二人の騎士をカーズに委ねる。
[第5話 銀狼]
ジャミーンの勇者イエミテに会ったバルドは、かつて大陸を支配していた竜人の恐ろしさを知る。月魚の沢に寄ったところ、女将は死んでいて、今は強欲な商人が沢のトーガを独り占めにしているという。耳長狼の魔獣が出たと聞いて沢に向かったバルドが出会ったのは、魔獣ではなく、山の主のような不思議な狼だった。
[第6話 竜人]
呼び出しを受け、パルザムの王都に急行したバルド。竜人が現れ、バルドと古代剣の引き渡しを要求したと聞き、バルドはゾイ氏族の族長エングダルを訪ねる。五十人の勇士の応援を得て竜人と対決したバルドだったが、竜人の力はあまりに強大だった。王軍が全滅しかかったとき、古代剣が不思議な力を発揮する。
[第7話 大障壁を越えて]
タランカとクインタの二人は、竜人たちと交渉して、人間の代表を竜人の族長に会わせる約束を取りつけた。パルザムでの重臣会議を経て竜人たちの根拠地に乗り込むバルドたち。飛竜の背に乗って大空を飛行し、大障壁を越え、さらに大海原を見たバルドは言いしれぬ感動を覚えるのだった。
[第8話 イステリヤ]
竜人の長と対面したバルドたち。長の口から語られる事実は、大陸の知られざる歴史を照らし出す。〈囚われの島〉から竜人たちを支配する怪物〈パタラポザ〉が、ジャン王の遺産を探し続けていることを知ったバルドは、竜人たちの思惑に乗るふりをしてフューザの風穴の奧の〈試練の洞窟〉に挑む決心をする。
[第9話 試練の洞窟]
〈試練の洞窟〉に挑む資格とは、3種以上の”人”をそろえることだった。イエミテ、エングダル、ゴドンを呼び寄せたバルドは、カーズとザリアを従え洞窟に入る。通路の敵を退けつつ進んだ闘技場で6人を待っていたのは古代の神々だった。最後はバルドと戦神マダ=ヴェリの一騎打ち。バルドは戦神を打ち破ることができるのか。
[第10話 悪夢の繰り手]
〈試練の洞窟〉を踏破したバルドを待っていたのは、この迷宮のマスターとなっていた竜人エキドルキエだった。エキドルキエは、ジャン王の遺産とは神々の武器〈コーラマの憤怒の矢〉であることを明かし、これを呼び出して〈パタラポザ〉を滅ぼすようバルドに命じる。竜人たちのなしてきた非道を知ったバルドの選択は。