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勇者獄 ~警視庁公安部異世界対策室作業報告~

作者:マガミアキ
 警視庁公安部・異世界対策室。

 それは日本の首都東京の公安警察において、異世界および異世界人を捜査・情報収集の対象とする部署だ。

 一〇年前、この世界は魔王の手によって異世界と繋がった。

 事態の打開にあたったのは異世界の勇者とそのパーティ。
 勇者との相討ちという大きな犠牲を払いながらも彼らは魔王を殺害し、異世界間の繋がりを断つことに成功する。

 しかし一時的にでも異世界と繋がったことにより、この世界には魔法技術や固有種族をはじめとする異世界の様々な事象が残されたままとなった。

 当初こそ異分子だったそれら事象は年月をかけてこの世界へと溶け込んでいき、世界はいまやかつての世界の在り様から完全に変容を遂げている。

 好むと好まざるとに関わらず、社会はそうした変容に対応していかなくてはならない。

 警察組織内における異世界対策室の設立も、そうした変容への対応のひとつだった。



 ある男が、殺人を犯したと警察へ自首してきた。

 男の名はマルコ・ヴェントゥラ。
 かつて魔王を殺害した勇者パーティのひとり――戦士だった。

 被害者は住居とするアパートの室内で建物ごと身体を切断されて死亡していた。
 確かにそのような離れ業は、勇者パーティの戦士を務めたマルコ・ヴェントゥラぐらいにしかできそうにない。
 だが彼は自首したくせになぜか事件の詳細をまったく語ろうとしなかった。

 マルコ・ヴェントゥラの言動に違和感を覚えた異世界対策室は――元勇者パーティのひとりという異世界人のなかでも最重要人物が起こした事件ということもあり――独自に事件の捜査を進めていく。

 担当となったのは、万色夜美。

 異世界対策室に配属されたばかりの若い捜査官だ。
 事件に関する助言を得るため、彼女は捜査協力者がいるという施設に向かった。

 施設の名を、勇者獄という。

 そこには魔王と相討ちになって命を落としたはずの勇者リヒト・エクハルトが、人知れず幽閉されているのだった――。


※この物語はフィクションです。実在の人物、地名、団体、事件などとは一切関係ありません。
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