1ー6 “北條探偵事務所”
やっと自覚したか、このバカ娘。
早く、早く!その才能を咲かせろ!
ワタシの才能をこの世界に!天に!轟かせろ!
【星奈ユイ!!!】
「っ!!?、、、、はぁ、はぁ、、、、」
背中から、額から、穴とゆう穴からイヤな汗がビッショリとかきながらボクは体を起こした。
さっきまで、とてもイヤな夢を見ていたような気がするがその夢の内容は思い出せない、イヤ思い出しても碌なことがないか、、、、
「はぁ、、、、はぁ、、はぁ〜、、、、」
深く呼吸をしてドクンドクンとうるさく脈打つ鼓動を鎮めさせる。
少しして、ジブンがいる場所を見渡してみる。
どうやら、雰囲気的にあの空き家では無いようで、誰かが生活をしている雰囲気はあり、机やイスが置かれておりその上はノートや本が散らかっている。
そして、その横には本棚があり机に置いてあった本と同じようなものがびっしりと並んでいる。
本は外国の古いヤツのようで、しかも結構な年季が入っていて丁寧にやらないと破けそうだ。
そして、すぐ側には窓があり覗いてみる。
「、、、、大通りか?」
どうやら、ボクが今いる場所は駅から出て直ぐにある大通りにビルに居る。
外はもう雨が止んでいるようで、傘をさしている人はおらず、所々大小ことなる水溜りができていた。
そして、もう真っ暗のようで辺りには電灯がついていて仕事に疲れた大人達が歩いている。
ヤバイ、今何時だ?門限の9時は過ぎていないよな?てか、今日は太郎達の宿題見る約束をしていた!ヤバイ、ヤバイヤバイ!!!ガチでどうする?なんて言ったら、、、、、、、、
「、、、、イヤ、待てよ?」
気を失ったボクが今、ココに居るのだから誰が助けに来たからこの場所にいる。
そしてら、警察が来てくれたのか?そしたら園長が迎えに来てくれるよな。
イヤ、でも警察署は街の中心部で駅から少し遠いはずだ。
そしたら、ココは何処なんだ?絶対に交番ではないし、また誘拐された?それとも、一般人とかが見つけてくれたのか?え、そんなことある?
てかそうだ、ソレよりも先にアイツらは?真白と柊は?何処にいんだ?
ボクと同じ場所にいる?そしたら別の部屋にいるのか?イヤ、それは無いのか?
真白はどうなった?アイツは、、、、そうだ、あのバケモノに襲われた?、、、、襲われてかけた?、、、、ダメだ。どうにも思い出せない。
てか、ボクはそこで意識を失ってそうだな。そこからの記憶がどうも思い出せない。
柊は、、、、そうだアイツ、怖くて動けずにいたはずだ。
「、、、、大丈夫か、アイツら」
その時だった、不意に軽くドアを3回ノックする音と共に“ガチャ”と軽快な音が、この静かな部屋に入ってきた。
ビクッと体を跳ねて、その方を向く。
入ってきたのは赤茶色の髪を束ねて、頭に黒いサングラスを置いた男でドラマやアニメで、よく見る敵側の武闘派マフィアを彷彿させる服を着ている。
そして、手には水入りのコップとタオルを持っている。
こんな服を着るヤツとかいるんだ。
「あ?、、、、起きたか」
「、、、、誰、オマエ」
「他の人から名前を聞くなら、まずテメェ自身が名乗れ」
そう言って、男はベットの近くにあったイスを乱暴に持ってきて水をボクの横にある棚の上に置いて偉そうに足を組む。
コイツ、顔はフツーに良いのにもったいないな。
「、、、、星奈ユイ」
「そうか、俺は蒼葉蓮、この“北條探偵事務所”の助手だ。」
「そして、テメェが今いる場所は事務所の一室だ。」
蒼葉と名乗った男は何処か同情的な眼差しでこちらを見て深いため息をつきながら、頭の後ろをかく。
探偵事務所?今ボクが思っている疑問と一気に聞きたいことが余計に頭の中へと押し寄せてきたんだけど、、、、イヤ、今は先にアイツらがどうなったか聞きたいな。
「、、、、黒髪でほうにキズがあるヤツ、茶髪のチャラそうなヤツ、アイツらは平気?」
「あのガキどもか、今んとこ大丈夫だ」
男は大きなアクビをして、体を伸ばす。今んとこは?じゃあ、ボクが起きる前はヤバかったのか?
そんでソレを抑える?ためになんかやっていて疲れたって感じなのか?
「ただ、茶髪のガキは精神的に結構疲弊しているな。黒髪の方も疲れてはいそうだけど、そいつ程ではないな」
「あんな物を見りゃ、そうなるからな、、、、ま、んな様子だとテメェは見て無さそうだな。」
「よかったな」
蒼葉は少しだけ安堵をしたような何処か同情的な、どちらとも取れるようにそんな風に言ってきた。
あんなモノ?って多分、アレだよな?あのバケモノのことだよな?
「、、、、あのバケモノのこと言ってる?」
「あ?、、、、テメッ、見たのか!?」
「え、うん」
「、、、、、、マジか」
蒼葉は、まるで信じられないモノを見るかのようにマジマジと見つめる。
なんだその顔は、初対面の人に向けて良い顔じゃないだろ。失礼なヤツだな。
まぁ、流石にアレは強烈だったな。あんな生物が地球にいたらテレビで特集組まれるよな。
「、、、、その事で、諸々説明するからとっとと起きてこい。テメェ待ちだ。」
「これで顔を拭け。それと、俺はドアの前で待っているから、とっとと準備しろ」
そう言って、蒼葉は手に持っていたタオルを乱歩に投げて足早に部屋を立ち去った。
投げ出されたタオルで、イヤな汗だらけの顔を拭いて置いていった水を飲む。
そして起き上がって、少しだけこの部屋が気になったが蓮が待っているし、なりよりアイツらを待たすわけにも行かない。
部屋を出ると、すぐドアの横で待っていた。
蒼葉は体を壁に任せながら立っており、片手を額に当て、随分とシワを寄せて険しそうに悩んでいるように見えたが、ボクが出てきたのに気づいたからなのか、そのシワは一瞬にして消えた。
「、、、、こっちだ。ついてこい」
「分かった」
とは言ったても、部屋に出てもなんかソレらしき部屋が無さそうに感じるのは気のせいか?
ボクがいた所は明らか誰かの部屋だったし、部屋もその隣にあるのと、多分外へと繋がっている扉近くにある部屋しかない。
なによりココは一直線の廊下でマジでソレらしき場所があんのかが怪しい。
「なぁ、ココに事務所なんてあんの?」
「あ?この階にはねぇよ。」
「この階は、俺と師匠の部屋だ。事務所はこの下だ。」
「此処は師匠が持っているビルだからな。このビル全体が家で仕事場なんだよ。」
何処か誇らしげにそうに自慢するように言い、さっきの何処かめんどくさそうな声色から一変した。
あぁ、成程この階はコイツらの自宅なのか、てかこんなタイプの探偵とかあったんだ。アニメにしか無いって思っていたけど。
その扉を開けると、夜の熱帯風が一瞬だけ吹いたが、それはすぐに消え去りただのじめったい空気が体に貼り付ける。
階段を降りて事務所がある2階のドアを開ける。
電気はついてはいるが、このビルの年季なのかそれとも節約のためか部屋の中が少し薄暗い。
そしてそこには、真白と柊がグッタリとして様子でソファに腰掛けていた。
そして、窓際にある如何にも社長席に座っている緑色を混ぜたような水色の髪色をした、少し髪が長めな男がイスに座っていた。
男はこちらに気づいて、フレンドリーに手を振っているが、なんとも何処か胡散臭さを感じる笑顔を浮かべていた。
コイツが蒼葉が言っていた師匠か?イヤでもなんで師匠なんて言ってんだ?
それはさておき、2人はボクが居るのに気づくと柊は、下がっていた眉を上げてコチラに激突するんじゃ無いかと心配になる勢いでコチラに駆け寄ってきた。
だが、激突は幸いにもしなくボクの手前で止まり
真白は、その後ろからついてくるように来て、ボクの姿を見てかホッと胸を下ろした?と思う。あんまり表情は変わってないけど。
「ホッシ〜!!!大丈夫?体調悪く無い?」
「星奈、平気か?」
「平気、、、、、イヤ、それどっちかとゆうとオマエらだろ。」
ボクがそう半ば呆れたようにそう返すと、真白は自身のお腹あたりを手に当てて顔を顰めながら、口を開くがその口は閉じた。
柊は「平気だよ」っといい、最初出会った時のような元気な笑顔を浮かべているが目の奥は何処か疲れが見える。
そんなボクらの様子を見ていた、緑水色の男が口を開く。
「キミ、調子はどうだい?」
「、、、、えっ、あボク?」
「そうだよ?だってキミ、中々起きなかったからね〜。」
そうだ、今何時だ?
時計が無いか探していると、緑水色の男はまるでソレが分かっていたかように手元にあったスマホを手に取る。
「今は8時23分だよ。もしかして、門限がヤバイ感じ?」
「うん」
「えっ、ちょっ!?気にする所そこなの?」
柊は信じられないような目で、ボクを見てくる。仕方ないだろ気になるもんは気になるし、、、、。
てかコイツ、よく分かったな。
「、、、、類さん、これで星奈も起きました。」
「だから、早く説明してください。あの生物も、そしてオレの怪我が治っている理由も」
真白はとても真剣に、元々怖い顔に深いシワを作ってとても早く真実を知りたそうに類と言う男に言った。
ケガが治った?どう言う事だ?さっきからお腹を気にしていたけど、そこにキズでも作ったのか?イヤもしかして、あのバケモノの爪で、、、、?
だったら、なんで真白はココにいるんだ?そして、なんでボクはコイツよりも起きるのが遅かったんだ?
「んっ〜、、、、」
類と言われた男は体をグイッと伸ばしてからと深い息を吐き体制を直す。
「、、、、そ〜だね。この子も起きたことだし、説明をしようか。」
「さ、キミもそこに座って。今から説明するから」
「そして、キミ達の今後の生活や日常にも関わる事だから、ね。」
そう言って、男は目を細めてヘラヘラと口調で全く緊張感が無い笑顔を浮かべて、座るようにイスを指差す。
「あっ!そうえば、キミには名前を言って無かったね」
イスから立ち上がりボクの目の前まで来て「ごほん」と少し演技が混ざった咳払いをした後に、握手を求めているのかボクに手を差し出してき
「私は北條類、よろしくね」
「星奈ユイ」
ソレに応えるように差し出された手をギュッと握ると、するとソイツは何故か驚いたように眉を少し上げてジッとコチラを見つめる。
「、、、、よろしくね。ユイ」
だがソレはすぐに、ニコニコと全面的に胡散臭さを感じる笑顔になった。
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