エピローグ
サラになった私は保護観察期間が終わると養父母の家を抜け出してわざとホームレスとして生活をした。
「サラ、どこにいるの?」
「まさかあの子また誘拐されたんじゃ?」
「そんなこと言わないで。やっと私達も娘に恵まれたと思ったのに…」
養父母は悲しんでいた。捜索願いを出したがだんだん世間は私のことを忘れていった。必要な人さえ私のことを覚えてくれればそれで良かった。
17歳の日、たまたまアンソニーを見かけた。そして声をかけた。
「アンソニー、久々ね。」
「レベッカ…」
彼は気まずそうな感じだった。見てはいけないものを見るかのような目で見た。彼の手を見ると彼が抵抗しても何も出来ない状況を思い出す。
「元気だった?」
「お前のせいで人生めちゃくちゃだ!」
「そう。」
私は彼の髪をとっさに抜いた。
「触るな。」
私を押し倒した。
「どうめちゃくちゃになったの?聞かせて。」
「言いたくもない。君と二度と関わりたくない。」
「でも私のことを忘れられないってことはそれほど私に対してまだ忠誠心が残ってるってことね。口では嫌いって言ってるのに隠しきれてない。」
「お前さえいなければフェリシアは亡くならなかった。」
「いつまで罪悪感に浸ってるつもり?あの女はいずれにしても死ぬ運命だったのよ。」
彼はあれから何やっても上手くいかなかった。何をするのにもサイモンに誘拐された記憶や同級生を失った喪失感に襲われた。毎度夢に出るくらいだった。
「今の私の名前知ってる?」
「知りたくもない。」
「あんたに関係あることなのに。」
「口を閉じろ!」
「そんなに言うなら銃で私のこと喋れなくして見たら?あっ、無理ね。あんたのような見てくれだけは一人前の少年は。」
彼は相変わらず綺麗な顔立ちだった。
「降参?」
「答えない。」
「それなら降参と見なすわ。そうだ。答えを教えてあげる代わりにあんたの爪をちょうだい。」
「気持ちが悪い。近づくな。」
彼は震えていた。私は力いっぱい彼を抱きしめた。彼の身体は身長が高い割に華奢だった。あまり食べてないような感じだった。
「やめろ!痛い!」
彼の爪を剥がした。
「正解はサラよ。」
「このサイコ女が!」
「安心して、後でこの爪は綺麗に洗ってあげるから。」
彼は急いで去ってく。
「これで全員の一部が手に入った。」
サイモンの髪は落ちてるものを拾った。ハイリーの皮膚はささくれになってる部分を取った。レベッカの髪の毛はサラになる前に自分自身で抜いた。アリッサの髪の毛はサイモンを経由して貰った。全てサラと書いてあるペンダントに入れた。
ある日私はある不良連中に絡まれた。
「あんた達何?」
「テメー、くせーんだよ。」
適当な理由をつけて私のことを殴った。
「相当ストレス溜まってるの?それならこれをあげるよ。」
彼らに噛んだガムを吐いた。
「きたねーな!」
私は殴られ続けた。私の心の中が何かを予感して抵抗しなかった。
「ガキのくせにいきるな!」
怒鳴り声を聞いても何とも思わず退屈だった。するとある一人の少女が通りかかった。一目目見て学校でイジメられてるのが分かった。言わなくても彼女がゾーイだってことが分かった。
「私のことおいて逃げるのね。」
彼女はとっさにビックリして私の所から逃げた。その彼女の姿を一目見た瞬間、自分のものにしなきゃいけないと思った。その一目が運命だと思い、不良連中が満足するまで殴られたあとに彼女の家に向かおうとした。
「君どこまで行くの?」
ヒッチハイクで適当な男に拾ってもらった。
「サンセット広場まで連れてって。」
「分かった。」
男性はしばらくすると突然車を止めて私のことを押し倒した。私がされるがままになった。私は注射器を取り出して彼の身体に力強く刺して気絶させた。そして私は彼をどかして車を運転した。
「待ってて。ゾーイ…今行くから。」
あの子には私が必要だと思った。私は彼女のことが欲しくて欲しくて仕方がなかった。しばらく運転して彼女の家から歩いて30分離れた所で車を止めた。歩けば歩くほど車がたくさんやって来た。ホームレスの生活をした私にはそれは大したことなかった。しばらくすると彼女の家に着いた。インターホンを鳴らした。
「どちら様ですか?」
無表情で血の気を感じないメイドが出て来た。
「私、ゾーイの友達のサラ。正確に言うと親友以上の関係ね。姉妹みたいな感じだから。」
メイドのハーパーは抵抗くることなく警戒をすることもなく私のことを受け入れた。
「こっちに来てください。」
私はお風呂に入って彼女の洋服を着た。
「あの子の部屋はどこ?」
「はじめてなんですね。案内します。」
彼女は私を彼女の部屋まで案内した。
「ここがゾーイお嬢様の部屋です。」
私はクローゼットを開けた。すると私そっくりな少女が描かれた絵を見つけた。その時やっぱり私と彼女は運命だったと確信した。そして私はその絵にキスをした。キスをすれば命がこもりそうな感じがした。私はリビングに向かって彼女の帰りを待った。
「ゾーイが帰って来た。」
彼女の目は私を必要とするような目だった。
読んでくださりありがとうございます。今回はかなりの問題作になったかと思います。1つの出来事でサラの運命が大きく変わる様子は私もやるせない気持ちでいっぱいです。
今後も小説を書いていくつもりです。




