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いきなりクライマックス いきなり勇者(連載版)  作者: 海のくらげ


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第三話 時間稼ぎ

#第三話 時間稼ぎ



「何も出来ないかも知れないが、念の為あいつを斃す方法を教えてくれ」





男は驚いた顔で見返してくる。


今まで同行していた者が聞いていいセリフではない。


男はすぐに思い直したように聞き返す。


「お前、稀人(まれびと)か?」


なんだろう稀人(まれびと)って。





「稀人が何か分からんが、俺は直人だ。ナオトと呼んでくれ」


男が少し微笑んだ。


期待通りの回答だったようだ。


後ろから剣がぶつかる音がする。


闇は五人を相手に一歩も引かず、むしろ弄ぶかのように剣を弾く。


腕二本で、と思ったら腕は三対あって両手で剣を計六本も持っている。





「ナオト、あいつを斃すには聖女の力が必要だ。今は必死に回復している」


なるほど、ここまで来るのに相当の闘いがあったんだな。


「回復するまで頑張ればいいのか?それなら加勢して来るよ」


ちょっと軽すぎた。


いや、確かにあの五人は強い。


そして相対する闇も遥かに強い。


けれど、太刀筋が見える。


見えるという事は俺の方が強いという事だ。


親父の影響で直人なんて名前を付けられ子供の頃から剣道一筋だったけれど、こんな時に役に立つとは。


「無理はするな」


「ああ」


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