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第十五話 転生
#第十五話 転生
男は全身を真っ黒な闇に覆われ、胸を貫かれ心臓を握り潰され宙に浮かされていた。
闇の名前はジル。
俺は、こいつに殺された。
けれど再び転生した。
今度は聖女の身体に。
ついさっきまで俺の死に涙していたのだろう。
涙で視界がぼやけている。
腕で拭って地面に転がったナイフを拾いあげる。
「ジル、そいつはもう死んでるぜ?」
『お前は?聖女ではないのか?』
「俺か?」
靴紐をほどき、ブーツを脱ぐ。
剣道には不要だ。
「ナオトだ。久しぶり」
ジルは混乱したように俺と勇者の亡骸を見比べて、今なすべき事は目の前の聖女を斃す事と理解し勇者の骸を投げ捨てる。
動きやすいように聖女のローブを太ももまで裂く。
あ、俺の中の聖女が怒ってる。
ごめん。
なるほど、さっきまでと違うのはこれか。




