↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
33/179

33「ヘパイストス③」

「それは噂に聞く妖精のフェアリーなのか?」



ヘパイストスは実物に出会った事は無いようだ。



「私はヒルト様の護衛騎士なのです。

 昨日は私に暴言を吐かれました、でもヒルト様に無礼は許せません」


「暴言? 覚えが無いんだが……」



昨日の酒盛の記憶が朧気の様子。

まぁ、酔っぱらいってのは大概そんなもの。



「昨日はデュオニソスと盛り上がっていたのは覚えがあるが。

 もし何か言っちまったなら、済まんかったな、騎士殿」



上級神が詫びてくれたから、私は剣のお礼も兼ねてもう一瓶『アクアビット』を進呈する事にした。



「おおう、また酒をくれるのか、嬉しいのぅ」


「あ!」



お酒を取り出した時、アルレース用の鎧兜の箱が転がり出てしまった。



「その箱は何が入ってるんだ?」


「アルレースの鎧兜ですよ」


「ほぅ、妖精の鎧兜か、ちと見せてくれんか?」



ヘパイストスは珍し物好きなのか興味を惹いたようだ。

私は二つの箱の蓋を開けてヘパイストスに差し出した。



「どうぞ」


「ふーむ、どちらも興味深いな」



特にヴィンダーヴル製の鎧兜に注視し始めるヘパイストス。



「これは誰が造ったか解るかね?」


「あ、こちらはドワーフのヴィンダーヴルさんが造った物で、

 こちらの妖精鎧は妖精女王から頂いた物です」


「ふむ、ドワーフが造ったのか。

 知識としてドワーフを知っている程度だが、仕事を見るのは初めてだ」



何だか妖精鎧より、ドワーフ製の方に興味があるみたい。



「儂にも造らせてもらおうか、その妖精騎士殿の鎧兜を」


「え? ヘパイストス様が造って下さるのですか?」


「儂とて物造りの神だ、この鎧兜に込めた職人魂には揺さぶられるものがある。

 ふふ、小癪なドワーフめが、小さくとも隅々まで本物ときたか。

 本物のミニチュアにチャレンジしたくなったぞ」



職人魂に通じるものがあるのかな。

やる気になったヘパイストス様にお願いしてみる事にした。

私はグレードが数段上の剣を貰い、兜と盾も修理された。





そして待つこと三日、出来たと知らせが来た、



「どうだ、悪くない出来だと思うが」


「何か凄いです、黄金色に輝いて」



鍛冶の神ヘパイストス様が本気で造った物だから、Gods(ゴッズ)アーマーになる。

オリハルコン製で自動修復機能・自動調整(大きさは自由自在)・防御力大幅アップ・軽い・あらゆる魔法耐性・特殊攻撃無効とオプションが盛沢山だ。


鎧に合わせ、剣も鞘付きで拵えられている。

材質はオリハルコン製、自動修復機能・自動調整(大きさは自由自在)・攻撃力大幅アップ・軽い・あらゆる魔法耐性・特殊攻撃に無効というオプションの付いた神剣だった。


オリハルコンといっても真鍮(しんちゅう)の系統とは別物になってるんだろうね。

ヘパイストスが手を入れただけあって錆びないらしいし。



「ドワーフ如きの逸品とは物が違うだろ」


「凄過ぎだと思います。

 これを買うには無理そうですね」



私とアルレースは買う事を諦めるしかなさそうだ。

至宝級の逸品だ、買ったとしていくら掛かる事やら。

きっと数十年分の国家予算をつぎ込んでも足りないだろう。

そんな稼ぎは無いし。



「習作だ、金はいいから持っていけ」


「え?」



ヘパイストス様は意外な事を言う。

彼にとっては、まだまだ物足りない出来だと言う。

物造りにどれだけ打ち込めば気が済むんだろうね。


ともあれ、アルレースの鎧兜は三つになった。

儀礼用にヴィンダーヴル製の鎧兜。

普段使い用に妖精鎧。

最終決戦用にヘパイストス謹製Gods(ゴッズ)アーマー。



「もう、どんなに感謝しても、感謝し切れません」



ここまでしてもらって、更にお願いするのは何だと思う。

けど、私達には本来の目的がある。

軍神アレスをとっちめるために、味方を作らなきゃいかん。

さすがに望み過ぎかな?


鍛冶の神ヘパイストス様は仲間になってくれるだろうか。

取り敢えず相談してみる事にした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。