表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
彼女は王妃を目指してる  作者: 水月 裏々
短編:わたくしたち
9/9

小話 ダンス

 今日も昨日も一昨日も、ダリウス様はお忙しいのか、なかなかお部屋に戻っていらっしゃりません。おヒマです。


  らんらんら〜

  くるくる~

  ふんふんふ〜ん


 月明かりの下、たったひとり、ダリウス様のお部屋に囲まれた小さな中庭で踊ります。


 わわ、なんだか幻想的ですね。


 わたくし、妖精さんになった気分です。今なら飛べるかもしれません。

 あ、そうです。


  るんるんる〜

  バタバタバタ

  ららららら〜

  バタバタバタ


「ルル……ものすごく知りたくないんだが、何してる?」


 あ、ダリウス様です。お仕事が終わったのですね!

 寝室につながる扉を片手で押さえて、変なお顔をしています。


 わたくしは妖精さんらしく、優しく微笑みました。


「飛ぶためには助走が必要なのです。ただ踊っているだけでは飛べないのですよ?」


 綺麗な水鳥さんだって、バタバタバタお水の中で足を動かしていると聞きますしね。


 あらら? ダリウス様のお顔が引きつりました。なぜでしょう。


「……大丈夫だ今のお前は絶対頭が飛んでる」


 ほら来い。と手招きされ、二人で寝室に入ります。


 運動したせいか、ベッドに横になると、すぐに眠気におそわれました。妖精さんも疲れるお仕事ですね。


 眠りに落ちる寸前、ダリウス様の声が聞こえたような気がしました。


「今日も遅くなって、悪かった」


 いいえ。おやすみなさい、ダリウス様。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ