連邦共和国との講和とクラスメイト
今回で終わりとなります。読んでくださった方ありがとうございました。
連邦共和国議会
「今回の敗北により各地域において民衆の反戦運動が活発化しており更に一部の地域では市長なども参加した独立運動が起き始めています。現在憲兵隊や軍を動員し鎮圧していますが時間が経てば経つほど活発化すると見られています」
この報告を聞き各地域の議員は唸っていた。
「このままでは戦争を続けるどころか連邦を維持する事も難しくなるかと」
「もはや帝国との講和を考えなければいけませんな」
「何を言うか。この5年間で将兵70万の命が散ったのだぞ!! それを貴殿は無駄にすると言うのか!!」
「しかしこのままでは更に多くの将兵らが死に国民にもこれまで以上の負担を強いることになります。そうなれば連邦は本当に無くなります!!」
「帝国との講和まず向こうが求めてくるのは多額の賠償金となります。更に謝罪を要求してくるでしょうな」
「それだけじゃない連邦共和国の解体を求めてくる可能性もある。いや恐らく講和の場合必ず解体を求めてくるだろう」
「そんな!! それでは戦争を続けても講和をしても意味がないじゃないですか」
「だが敗戦か講和か聞こえがいいのは講和であろう」
「ここで議決をとろうと思う。帝国との講和に賛成の者はご起立を」
この時議員の3分の2以上が起立した。
「では帝国との講和交渉に入る。その為にこれより講和の条件を考えよう」
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帝国議会
「この度連邦共和国より講和の申し立てがあった」
「講和ですか、恐らく各地域の独立を避けたいんでしょうな」
議会はいつもでは有り得ないほど嬉々とした雰囲気で終わった。
「では連邦共和国との講和交渉の為に条件を考えますか」
ー
帝都シンヘルド
参謀本部より長期休暇を貰った為俺たちは久々の帝都を満喫していた。
「ようやく連邦との講和交渉か」
「これでようやく戦争が終わりますな」
「これでもう人が死ななくて済むんだね」
「あぁだが春樹たちはまだ向こうに居るから何とかこちらに来て欲しいんだが」
「それなら講和後に説得をしようよ」
「そうだな。今はまだ国境が塞がれているからな」
「その必要は無いぞ」
何故かそこには春樹や級長、竜崎を含めたクラスメイト達がいた。
「今回の敗北で議会から本当の事を教えられてな。呆れてこっちに来たんだ」
「そうか、それよりもある済まなかったな。いくら戦場とはいえお前達を傷つけてしまって」
「いやこちらも済まなかった。俺もあの時お前を本当に殺そうとしていた」
「はいじゃあ仲直りも済んだ所でもっと帝都の色んな所を案内して結城。それともダーリンって呼んだ方がいい?」
「雪乃!? こんな所で言うか!?」
「おやおや、俺がいない所でそこまで進んだのか?」
「はっはっはっ、俺たちはお邪魔かな?」
「そう言うお前は級長の事いいのかよ」
「おい!! こんな所で言うか!?」
「自業自得だな」
こうして俺たちはまた元の関係に戻れた。そして帝国と連邦共和国の講和だが多額の賠償金と謝罪を勝ち取った。しかし連邦共和国の解体は出来なかったが各地で軍や民衆が独立運動を活発化させているのでこれ以上手を加えなくても自然に無くなるだろう。
「ねぇ結城、これからもよろしくね」
「あぁ、こちらこそよろしく」
こうして俺の始めての戦争は幕を閉じた。
次はダンジョンものを書いていこうと思います。
誤字や脱字があれば教えてください。
ではまた次のお話で。