第1話 罪の重さと、ふたつの影
「私が罪を被れば、すべて終わるの」
冷たい面会室の蛍光灯の下、星野ヒカリはただそれだけを繰り返した。
目の前で積み上げられていく証拠は、どう見ても彼女が犯人であると示している。動機も、状況証拠も、そして何より――彼女自身が「私がやりました」と微笑むその虚ろな瞳さえもが、彼女を殺人犯の座へと押し上げていた。
違う。彼女はそんな人間じゃない。
アクリル板の向こう側、恋人の零は、震える拳を冷たい樹脂の壁に叩きつけたい衝動を必死で抑え込んでいた。
――頼むから、死のうとしないでくれ。
音楽だけでは食べていけず、生活のためにホストのアルバイトをこなす日々。
だが、そんな日常の現実も、彼女が壊れていく絶望の前ではどうでもよかった。
彼女は今、自分が救えなかった過去の代償を払うように、自ら進んで破滅の道を選んでいる。濡れ衣を着て、すべてを諦め、この世界から消えようとしているのだ。
――何とかするすべはないのか。
その祈りが届いたのか、あるいは、狂気に満ちた執念が時空を捻じ曲げたのか。
空気の温度が、一瞬で変わった。
閉ざされた空間に、ありえないほどの七色の光線が美しく満ちる。
そこに立っていたのは、ホストの零と同じ顔をした――しかし、背中に人間ではない圧倒的な気配をまとった男だった。
「……嘆くのは、そこまでだよ、零ちゃん」
高くも低くもなく、上質の楽器の音色を思わせるビブラート。
魂の奥底まで響き渡る声と、一対の白い翼。
天界から舞い降りたその存在は、冷徹なまでの美しさを湛えた瞳で、絶望に沈むヒカリを見据えた。
「彼女の命の権利は、人間が決めるものじゃない」
男は、絶句する人間の零へと不敵に笑ってみせた。
「――この裁判、僕らで勝ちに行こう」
ホストの零と、天界から来た「来世の零」。
二人の『零』に挟まれた世界で、死を望む彼女を救うための、最も歪で最も重い戦いが今、幕を開ける。
第1話をお読みいただきありがとうございます。
ヒカリの魂が今自爆モードです。
零と天界から来た「来世の零」の奇妙なバディがどう立ち回るのか――ここから物語が本格的に動き出します。
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キャラ設定は星座で。ヒカリは太陽さそり座✕月うお座
零は孤児院育ちで本当の生年月日はわかりませんが、役場と施設の計らいで10月23日。
これがまた、てんびん座とさそり座の境目なんですね。。
ちなみに、さそり座のLOVELOVE相性
1位かに座
2位うお座
3位おうし座
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次回更新もぜひお楽しみに!




