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第1章3話  最初の魔獣との戦い

試験会場の真ん中にソフィアさんは仁王立ちしている


ソフィア「本当は試験官の私が魔獣召喚や結界の用意とか出来たら良かったんだけどねーその点は足手まといだから…代わりの人を呼んでいます、出てきていいよ!紫苑ちゃん」



すると影が伸びて人が出てくる

顔の上半分を隠した青紫色の前髪のせいで暗い印象を感じる青白い顔をした女性が無言で私達を見てくる

私達は突然の出来事にしばらく黙り込んでしまう

時計の針の音だけが静寂の間に鳴り響く


紫苑「…」



私はその静寂の間に耐えきれず声をかける事にした


天音「え、えっとあなたは…」



その質問にソフィアさんが答えてくれる


ソフィア「私と同じ副隊長の夜桜紫苑ちゃんだよ

今日の試験は紫苑ちゃんに手伝ってもらいます」



蒼「あれが噂の…」



そうぽつりと呟いたのを私は聞いてしまった


天音(噂?何だろう…流石に聞きにくいな)



ソフィア「じゃあ最初に魔獣と戦う人を決めましょう」



するとずっと口を閉じていた夜桜副隊長が口を開く


紫苑「私は…結界の準備と魔獣を準備するから…」


そう言って自分の手と体に挟んでいた分厚い本を開く

聞き取れない声で何かを呟いた後

試験会場の床に魔法陣が展開される


紫苑「出来た」



ソフィア「んーありがとー、それじゃあ最初は

永遠天音さん」



私は覚悟を決めて返事をする


天音「はい!」



するとひまりとれんが応援してくる


ひまり「頑張ってね天音」



れん「頑張れよ絶対に俺達合格しような!」



私はずっと無言だった蒼の方をちらっと見る


蒼「…あぁ天音さん、頑張ってね」


私の視線に気づいたようで応援してくれた



天音(うーんなんとも言えない変な感じ、紫苑さんの気配が人間とは思えない気配がする…いや私も同じか)


私は急いで結界の中に入る



ソフィア「よし!頑張ってね」



天音(さてと…絶対に勝たないとね!試験を合格してみせる…)


私はモヤモヤした気持ちを切り替える為に決意を固め不敵の笑みを浮かべる



紫苑「顕現」


その言葉と同時に魔法陣から魔獣が出てくる



私はナイフを懐から取り出し構える


天音(熊型の魔獣か…山ではボス級…どんなに体は頑丈でも油断したら死ぬと育てられた、あいつらは軽い蹴りやパンチでは傷をつけることさえ出来ない)

「氷魔法中級コールド」


魔獣の足元を凍らせ身動きを取れなくする



天音(よし…確実にトドメはささないと)

「氷針雨」


無数の氷針を降らせ魔獣は抵抗も虚しく無数の針が刺さり地面に血が広がる



天音「ふぅ…」


私はこの時倒したと思ってしまった

だっていつもの魔獣はこれで死んだから

まさか改造された魔獣だなんて



私は魔獣に背を向け歩き出す

その後ろで魔獣はむくりと立ち上がり傷が再生し始める

そして鋭い爪が気配に気づいた私の顔を引っ掻く


天音「っ…痛」


突然の痛みに私は目を開けることが出来なくなる

いや目を開けられたとしてもその目はもう見ることは出来ないのだから

顔に血が垂れる感覚がわかる


天音(いったい何が…まさかこの魔獣普通と違う?!)


そして突然の轟音がする

目が開けられないせいで状況が分からず突然体を吹き飛ばされる

床に強く叩きつけられ骨が軋む音が聞こえ

しばらく息が出来なくなる

体は酷く痛み意識を失いかける



天音(うっ!傷がズキズキと痛む…これは出し惜しみしてる場合じゃないね…)


私は深呼吸をし覚悟を決める

「鬼化」


体中の血液が冷たくなり

額から2本の氷の角が生え傷はみるみる再生し

ようやく目を開けるまで回復する


天音「ふう…久しぶりにこれを使ったよ」


目の前を見てみると傷だらけの魔獣が私を警戒している

唸り声を上げ今すぐにでも飛びかかりそうな気配がする


天音「もう…終わらせよう…」

「氷断」


辺りが凍りつき

まるで時間が止まったような感覚

そして一瞬で魔獣が切り裂かれる

そして地面に崩れ落ち今度こそ息絶えた事を確認する



紫苑「魔獣の生命活動停止」


そう淡々と告げ私の近くに行き私の傷を確認する


紫苑「…鬼化の影響で傷は塞がってる」



その言葉を聞いてソフィアさんが近づき笑顔で話す


ソフィア「判断は甘かったけど、対応は良かったよ」


そう言って肩にポンッと触れる



私はそれが嬉しくて疲れも忘れて笑顔で


天音「あ、ありがとうございます!」



するとそれを結界外から見学していた皆が私の所まで走ってくる


ひまり「凄いよ!天音もう本当に凄かった!」


目をキラキラさせて話している



れん「凄かったぞ、あの魔獣も強そうだったし

天音鬼族だったんだな!かっこよかった」


明るい笑顔で私を見てくる



蒼「やっぱり…人外は…」



誰にも聞こえないような声でそう呟いたのを

ここにいる全員が気づく事は出来なかった
















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