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何故現代兵器をファンタジー世界へ持ち込んではならないのか?  作者: ウォルギリウス
第二章

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やむなく

ともあれ何事もなく平和は過ぎ去る

「この世の全ての美少女とお近づきに成られるのは結構でございますよ君塚様」


ヤドヴィガは幼いながらも美しさを感じる笑顔で君塚に問いかけていた。

今回の一件で何も報告も連絡も相談さえ無く実行した事を問い質していた注意する為に自身の執務室に二人を呼び付けていた。


「ええそれこそ立場にある方なら当然でしょう種を一滴でも残さねば成らないのですからそういった方向に考えが行く可能性も有りますでしょう?」

「申し訳ございませんヤドヴィガ殿下…」

「謝らなくても結構、貴方の事ですからきっとそんなことであろうと考えておりましたから。ですがこのまま君塚様の周りにもし不埒な輩が増えたりでもしたら…」


ヤドヴィガは久しぶりに帰ってきた君塚に摂政(ヤドヴィガの大切な人)として自覚は有るのかと思って今彼を問い質していた。

自身の庇護者にして現実を見せ、そして祖国を救う機会を与えてくれた君塚に父カジミエシュ8世や戦狼の国のスルタン(ナディアの父)のような外道に成って欲しくないからこそ愛を以て彼に対して注意をしていた。


「殿下、この度はご心配をおかけして申し訳ございませんでした。今回の一件は私の独断専行であり陛下には全く相談せずに行いましたので…」

「はいそうですね、ええ全くもって貴方のおっしゃる通り。このレベルの軍事行動を起こされるなら普通なら私に最低何かしらのひと言程度の連絡と私の許可が書類上必要でしょうが、全くもって寝耳に水でしたからね…それに」


ヤドヴィガは小さな手に持つ分厚い報告書を一瞥して君塚の後ろに居る透の存在について言及した。


「君塚摂政。貴方は隣国龍の国の実権を握っているあの粗忽な愚か者…失礼しました、神堂龍牙の最上級妃が実の弟であるとこの報告書には記載されていましたがどういう事でしょうか?私には彼女は女に見えますが」


「うぅ…その、殿下。この件に関してはですね」

君塚は冷や汗をかきながら答えに窮した。

どうやって分かりやすく弟が異世界転生してその後運営に裏切られて聖剣にされてから悠里に救われたかを解説すれば良いか分からなかった。

その旨を全て記載していたがやはり急いで作成したので分かりにくかったようであり、まだ頭の中が整理出来ていない君塚は既に手詰まり状態であった。

そんな中透が口を開いた。


「お言葉ながら殿下。不肖ながら謹んで申し上げます。」

「何でしょうか、元『龍の国最上級妃』の君塚透様?」


「此度の件は人道的に危機に陥った私、君塚透を兄である君塚悠里が緊急性が高くやむを得ず陛下の裁可なしで出撃してしまった事が原因であり差し出がましく図々しい願いでは御座いますがどうか兄をお許しいただけませんでしょうか?」


心からの願いでヤドヴィガに兄の件を許してもらおうと深々と頭を下げて許しを請うた。

そして悠里も深々と頭を下げ

「私からも何卒お願いいたします殿下、私の浅慮により勝手に派兵してしまった件につきまして必ずや猛省し以後独断専行で兵を派遣するような事は致しませんのでお許し下さい!!」


「…はぁ、仕方有りません。頭を上げてください君塚様、そして透様。」

やれやれした表情で二人を許してヤドヴィガは注意は終わった事にした。


「なら二度とこのような派兵は控えてくださいませ。平原の国はただでさえ外交関係は悪化しておりますからこのような襲撃作戦は必ず私に報告してくださいね?…君塚様の事を信じておりますから、お願いします」

「はい!殿下の仰せのままに!!」


そして二人は許されて今回の事件もヤドヴィガが後始末する事に成った。

幼くても彼女は既に王であり、即位式こそ不可能に成ったものの女王として内外に既に実績のある彼女へ意見するものなど誰も居なかった。


「ではお二方、今回の件は私が預かりますのでもう下がっても結構ですよ」

「はい、では失礼致します」

悠里は深々と頭を再度下げ

「ご英断ありがとうございます、殿下」

透は悠里に続いて深々と頭を下げて二人とも退室した。




そして二人は王宮から出ると緊張していた悠里がどっと疲れが出て悠里はため息を深くつき、透はそんな兄にそっとハンカチを出して顔を拭った。


「大丈夫兄さん?兄さんが実権を握ってるって聞いてたけどこれじゃ兄さんが良いように使われているような気がするんだけど??」

「…大丈夫だ、あの子とは契約を結んであるから20歳には俺に禅譲するようになっている。だから俺はその時を虎視眈々と─」

「でも兄さんの手柄全部あの子の手柄だよ?この国の大半の道路も建物も大体ヤドヴィガ様の功績だし…今更奪ってもなー」

「…流石俺の弟だ、相変わらず聡いな。俺も厳しいと思っているよ」


えへへ、と兄に褒められた透はご機嫌になり兄の腕に抱き着いて甘え始めた。


「兄さん♪」

「何だ透?何か用か??」

「えへへ、たまたま呼んでみたかっただけだよ兄さん♪」

(どうしたんだこいつ…神堂のせいで頭がイカれちまったのか??まぁ…それなら無理もない、俺がもっと早くに助けていたら…或いは俺があの時透を選んでさえいれば…)


つい悔やんでしまう兄を見た透はふと前世で男性に元気を出させる為の方法とか言うふざけた記事をみたことを思い出し断片的ながら兄の為に実践した。

街の往来の中、悠里の前に立ち両腕を広げて「はい、兄さん♪」と兄を迎え入れようとしていた。


「…何の真似だ透、そういうのはよせ。それは愛する人が出来たらするべきものだろう」

「でも私は兄さんが好きだよ?勿論家族としてもだけど、私の一番大好きな人としても好きだよ、兄さん❤」

「俺は兄だぞ、その、大体弟に欲情って普通変だろ…」


悠里は透の誘惑に抵抗しています。

実の兄弟でそんな事したら流石にだろうと言う倫理観と性的搾取されていた透を大切に思うからこそ元の憎たらしい透に戻って欲しかった。

だが透からしたらこれが本来の君塚透でありかつては険悪な仲で有ったが神堂の作り出した地獄から救い出した兄はかつて孤独な自分達兄妹を守り抜いた勇者(かっこいいお兄ちゃん)であった。

そんな自分を無償の愛で守ろうとしている兄に対して自分は何か返せないのかとずっと考えていたが兄を元気付けるためこのような事をしているのであった。


(なら兄さんを元気にさせる『魔法』、今ここで使っちゃおう!!)


そして自らの豊満な胸に兄を無理やり抱き寄せてしっかりと自分の匂いを兄の鼻腔に充満させた、透は自分と兄の遺伝子の相性が良いと疑わず兄の匂いで自身も安心したのだからきっと兄も自分の匂いを嗅いだら落ち着くと考えている。


「もがっ!」

「よしよし頑張ってるね兄さんえらいえらい、私にもうしばらく甘えてても良いよ♪今日はまだ兄さんが癒されてないからこれくらいのご褒美あげるのは良いよね?」

「むーっ!むーっ!!」

「ふふふ、兄さんはどんな姿でもカッコいいしカワイイからめげなくても大丈夫だよ〜」


もがけばもがく程透の香りが肺にも充満してきて脳が溶かされる勢いで甘い香りに屈しかけていたが抱きしめ返して透を驚かせようとした。


「わひゃっ、ど、どうしたの兄さん?まさか…私にも同じ事をしようとしているのかな?…なら私も、えい♪」

ご機嫌に成った透は更に抱きしめ返して来てもう悠里は限界であった。


しばらく人目も憚らずいちゃいちゃしていた二人はようやくハグを終えて名残惜しそうな透をメディカルチェックの為に入院している病院に送り届けて夜1人執務室に戻り運営からの通知音がしたので確認していた。


「何だこの膨大な実績達成の通知は!?」

その実績達成の通知に腰を抜かして大声で叫び倒れてしまった。


「痛た…ってニケ!これは一体なんだ!?これは何の実績だ、そしてこれは報酬とか有るのか!?

【はいはーい☆ヨーヤク気付いたの君塚っち〜ゲキヤバじゃない〜そんなに鈍いとさ?】


いつも通り喧しいモードで君塚に話しかけるニケ、彼女はどうやら通常営業モードらしい。


【ズバリ!それは転生者らしいと思われる行動を取った者に与えられるボーナス特典!!!なので安心して受け取りなよ君塚っち〜☆】

「で、こんなに多いのは何でなんだ?俺は確か運営に嫌われていた記憶が有るんだが…。」

【えー何でか知りたい?知りたいよね??知りたいでしょ。】

「は、はい知りたいよ我が愛しきニケ様」


ニケが少ししっとりし始めたのでやむなく同意した。


【それじゃ今回君塚っちの大量実績達成が起きた理由なんだけどさぁ〜なんと〜!! じゃん☆アタシが君塚っちが龍の国行く直前に沢山実績目標を申請しておいてたのですー!!いえーいぱふぱふ〜!!!ど?嬉しいでしょ〜これで君塚っちはめちゃくちゃパワーアップ出来ちゃうよ!!!】

「え、そうなの」


ニケが事前に準備しておいた目標をキチンと全部達成した結果一気に実績が解除されてしまっていたのだ、そしてこれらには実績達成に伴う報酬が設定されていて君塚のギフトにこれらの報酬は向かっていく。


「今猛烈に嫌な予感と嬉しい気持ちがせめぎ合ってんだけどさ、もしかして⋯」

【うん!そうだよ君塚っち〜☆今回の実績達成で君塚っちの軍隊がさ、凄い大幅に凄く凄い事に成っちゃうんだよ〜…まぁ上から怒られてアンタの核保有とかSu-57とかT-14の保有は現状禁止に成ってるわ。そこは本当にごめんなさい、私の力不足よ】

「…いや、良いむしろ例を言うべきは俺だ。ありがとうニケ、俺は一体いつお前にお返ししてやれば良いか分からない─」

【バカね、アンタはさっさとこの大会を勝ちなさいよ。それがアンタの出来る最大限のお返しってわけ、わかった?ならさっさと現状に立ち返りなさい】

「…ああ!おかげでアイツらを皆守れるように成りそうだな!!」

【そーそ、そのチョーシそのチョーシ!さぁアタシは帰るけど将軍ガチャチケットは今回沢山支給されるからまた明日以降必要なら呼びなさい】

「ありがとうニケ、それしか俺には言えないよ」


そして二人は話を終えて君塚は現状を確認した。

「凄い…戦闘機がSu-35SとMiG-35に統一されているぞ…艦艇もアドミラル・クズネツォフ級が2隻!?戦車はT-80とT-90シリーズで統一!?世界を統一させる気か?やってくれたなニケめ…」


これからが忙しくなりそうだ。と1人ほくそ笑む君塚であった。

しかし動乱の足音は擦り寄ってくる。

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