重要事項の説明は必ず案内しましょう。
落下する
君塚は光のトンネルの中に落ち続けて居ました。
「何時まで続くんだよおい!このクソトンネルは何時まで続くんだよクソ運営!!落ち続けるのは普通に苦痛なんだが早く何とか言えやおい!!」
君塚はつい悪態を付きました。
何時間も落ち続けて居ますからね。
君塚はただの普通の社会人です。
そう、自分より後から入社した弟がとても優秀でいつも劣等感を感じ嫉妬しながらそれを隠して事務員して既にFXでFIREした妹の侮蔑の眼差しに兄として堪えそして彼等の為にずっと「兄」を演じているそんな情けない男です。
幼馴染の彼女もいますが、残念ながら君塚は童貞のままです。
彼女は妹のような存在で、性的な対象として見られなかったのです。そもそも彼女はメンヘラ気質で、君塚のタイプではありませんでした。
【ヤッハロー☆お待たー君塚くぅん、ちょーしどう?慣れそうかな??】
「慣れるわけねぇだろタンカスがぁ!それともてめえのそのイヌの糞でネコのクソを包んだ甘ったるい声の出る声帯千切ってやろうか?ああ??てか何時まで俺は落ちりゃ良いんだよ!?」
君塚は流石に悪態のオンパレードです。
そりゃ落ち続ける体験なんて誰もしたくないし普通は嫌ですから。
【ニャハハ☆ざぁんねん、君塚くぅん。まだ落ち続けて貰うよぉん☆でもね、大切な事を君に伝えに来たんだぁ、少し良いかな?】
「どうぞ!!」
君塚は即答します。
【ありがとー君みたいな大人しい子ばっかりなら良いのにな〜、それじゃ君に1つだけいいニュースと複数の悪いニュースがあんだよね。】
「ですよね!知って⋯え?いいニュース??あるの!?」
いいニュースに食い付きます。
君塚は既に外れスキルを引いたことは確定していますがいいニュースとは何でしょうか。
【悪いニュースから言うね☆君のギフトは今大会のギフトでは最悪クラスの成長力で内容見たら卒倒しちゃうかも〜】
「で?」
【それと君と同系統の能力者は複数居るからねー、で後は〜今大会では多分相性悪いかも〜後レベルキャップっていうか能力にも制限有るし】
「そうですか」
君塚はそろそろ落ち着きました。
落ちる事に慣れたわけではなく、早く「いいニュース」が聞きたいのです。最悪な状況はもう織り込み済みです。
【で、いいニュースなんだけど~。てかこっちの不手際っつーかさぁ、うん。君はスポーン地点の国に居る転生者は君一人で、他の転生者は他の国にみーんなスポーンさせちゃった☆ だから当分、ギフトをじっくり育てられる時間がたっぷりあるよ!】
「わあなんと、割と嬉しいニュースありがとうございます」
他の転生者達に合掌せざるを得ません。
恐らく、いきなり激戦区に放り込まれたり、戦闘慣れした転生者に狩られたりするのでしょう。
何はともあれ、君塚は運営の不手際により、膨大なモラトリアム期間を得ることに成功しました。
【後どうでも良いかもだけどさ、君最下位オッズなんだよ。大丈夫?やっていける?】
「最下位オッズ⋯となると今大会では俺は勝てないと思われていると?」
【え、うん。私も負けると思うもん。】
「負ける」と運営側のスタッフに断言される屈辱。
中々になけなしのプライドをへし折られ、君塚はこの最悪の状況説明に怒りを覚えました。
【ちなみにどうでも良いかもしれない重要事項説明事項有るから聞いてね。】
「どうでも良いかもじゃねぇよ重要事項だろうが説明しろ、今すぐ」
どうでも良いわけがありません。重要事項は必ず説明すべきです。
社会人なら絶対欠かせない報連相の基本です。
【転生者は皆「不老」、転生者とかの攻撃で死ぬことは有っても老化はしないし老衰で死ぬことはありません。
子どもは転生者のパフォーマンスへ悪影響が有る可能性が高いので例え無理やり犯されても作れませんし女性なら妊娠しません。
後性病もギフトによる攻撃ではない限り感染はしません。
以上かな、他に質問は?】
「わかった、なら俺はジジイに成らないで今大会を乗り切れって事だな?よし、わかった。どうせこの世界でガキこさえる事は出来ないし童貞卒業はノーリスクなんだな!?」
【そゆことそゆこと。それでわかったって言ったから了承したって事になったから投下準備完了〜それじゃお待たせいっくよ〜!!】
そして、君塚悠里は異世界へ転生させられました。
その日、世界には数多の流れ星が流れました。
さぁ災厄は振り撒かれた




