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星降る国であなたと共に  作者: シルクティー


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後日談

今日も王城は賑やかである。



「ディー!危ないから降りておいで!」

「大丈夫よ、アルビレオお兄様!あ!お母様だ!」


何やら困っている長男のアルビレオの声と、そんな兄の心配を気にもしない長女のディオーネの声。


「ねえね、また木、登ってる」


私と手を繋いで歩いているのは次女のミラ。

そして、私の腕の中にも小さな星が1人。末っ子のシェアトだ。


「母上、ディーが不安定な枝の上に立とうとするんです。もう危なっかしくて・・・」

「ディオーネ、あまり危険なことをしてアルビレオを困らせてはダメよ。」

「はーーい。」


返事だけは一人前なディオーネに対して、アルビレオはハラハラ落ち着かない様子。


「ねえねには何を言っても、無駄だよ」


落ち着いた様子のミラは、自分のすぐ上の姉のことをよく知っているようで。


「あう・・あ!」


腕の中で楽しそうにおしゃべりをしている末っ子のシェアトも、きっとそのうち自分の兄姉の性格を理解することになる。


木の下にはたくさんの花が咲いていたので、シェアトを乳母に預け、慣れた手つきで花冠を作っていく。


「ミラ、ちょっとおいで。」

「なあに?お母様」


呼べば駆け寄ってくるミラの頭にできたばかりの花冠を載せてあげる。


「わあ、かわいい。ありがとう、お母様」


微かに微笑みながらお礼を言う娘は、身内贔屓を引いたとしてもかわいい。


「似合ってるよ、ミラ」


「あー!!ずるい!お母様私にも作って!!」


上の方から聞こえてくる叫び声に苦笑いが隠せない。


「はいはい。作ってあげるから、降りておいで。」

「はーい!!」


ようやく木から降りてきてくれてアルビレオが胸を撫で下ろしているのが見える。


走ってこちらに駆け寄ってくるディオーネのために手際よく作っていく。


「はいどうぞ。」

「ありがとう、お母様!どう?似合う?」


そう言いながらドレスのスカート部分を持ちながらくるっと回るディオーネは花の妖精のようだった。


「とっても似合っているよ。お花の妖精さんみたい。」

「えへへ」


思ったことを率直に伝えてあげれは、嬉しそうに笑っている。


「お兄様みてー!かわいい?」

「うん、かわいい。お姫様みたいだね。」


一応おてんばがすぎる娘ではあるが、れっきとしたお姫様だよ、君の妹は。


我が家の長男はおっとりしているしっかり者ではあるが、たまにどこか抜けている時がある。


「よし、みんなでお揃いにしようか。」

「え、僕はいいよ」


恥ずかしがって遠慮を示す長男だが、子供たちが揃って花冠をつけているところを見たくなってしまったので、鼻歌を歌いながら、聞こえないふりをして作る手を進めていく。


「おや、みんなでお揃いにしていてかわいいね。」


「ち、父上!!」

「お父様・・・!」

「お父様見て!お母様が作ってくれたの!」


アルビレオの分、シェアトの分と作り、花冠をつけたシェアトを抱きながら、駆け回る子供達を見守っていると、後ろから愛する人の声が聞こえた。


「花畑で花冠をつけながら踊っていた誰かを思い出すね。」

「うっ・・・。揶揄うのはおやめください。」


こちらは本当に恥ずかしい思いをしたのに、この人はいまだにその時のことを話題に出すことがある。


「からかってないよ。あの時の君は本当に綺麗だったんだから。」


いつもこう、こちらが照れることをさらっと言ってのけてしまう。


「お母様、顔真っ赤。」

「お母様かわいい〜」

「こら、2人ともそれ言っちゃダメ。」


子供達にも茶化されてしまい、さらに顔に熱が集まる。


「さあ、お母様がキャパオーバーになる前に、ティータイムに移ろうか。」


ナチュラルに私の腕の中から息子を抱き上げ、ガゼボまでエスコートしてくれる。


「お母様、みちしるべのお伽話の話して!」

「私も聞きたい。」


子供たちにせがまれるがまま、王国に伝わる御伽噺を話してあげる。


このおとぎ話ばっかりは、長男のアルビレオも大好きで、今も紅茶を飲みながらしっかりと耳を傾けているのがわかる。


アルビレオだけは、ただのおとぎ話ではなく、実際に体験することになるんだろうな、とどこか感慨深く感じてしまう。






これからのこの子達の未来に、素敵な星が輝きますように。



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