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【書籍化】転生聖女は友情エンドを目指す! ~腐女子なのに乙女ゲームの世界に転生しちゃいましたが親友キャラとイチャイチャ百合しながら悪役令嬢と派閥抗争してます~  作者: 川獺右端
第九章 ファルンガルドへの巡礼

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第1583話 夏休みが終わっていくのだ

 庭園の東屋からは、走破してきた山塊が遠くにみえるね。


 今年の夏は長くて沢山の思い出が出来たな。

 前半はみんなで島にバカンスで、後半は徒歩で巡礼の旅だ。

 夏が、終わっていくね。

 ちょっと寂しい。


 明日、みんなを拾って、蒼穹の覇者号で王都に戻る。

 もうすぐ二学期だね。

 派閥の集会所も大きくなるし、いろいろ変わっていきそうだ。


「もうすぐ二学期ね、秋もよろしくね」

「文化祭とか、魔法大会とかあるらしいね」

「アライド王国からメリンダ公爵令嬢が、ジーンからギュンター皇子が留学にくるわ。二人とも聖女派閥に入りたがると思うわよ」

「メリンダさんは良いけど、ギュンターはなあ、どうしたものか」

「ポッティンジャー派と繋がられても面倒臭いわよ」


 私はお茶菓子のクッキーをポリポリと噛んだ。


「まあ、出たとこ勝負で」

「マコトらしいわね」


 カロルはふんわりと笑った。


 というか、二学期の大きい行事は、ポンコツ魔導戦艦をぶっ潰して部品を取って、ガドラガ基地に持って行って、飛空艇をレストアするのがあるなあ。


 ビタリの人工聖女計画に介入するのは冬休みからだな。

 二学期も、なにげにやる事が一杯だなあ。

 きっと、ハゲもなんか余計な事をするだろうしな。

 騎乗部でレースがあったら出てもいいなあ。


 まあ、でも今は、過ぎ去ろうとしている夏の終わりを楽しもうか。


「マコトがファルンガルドに来てくれるなんて、思ってもいなかったわ」

「カロルの居るところに、私ありだよ」

「ふふふ、仲良しなのね」

「そうとも」


 私とカロルはアップルトン一の仲良しだからな。

 ふふふ、今晩こそは、一緒の部屋でさらにさらに仲良くなってやろうではないか。

 むふふっ。

 わくわくするなあ。


 カロルの目をのぞき込む。

 深い深い川の淵のように濃い緑色だね。

 しずかに肩を寄せて、キスをする。

 とくんとくんと心臓の音が聞こえる。


 バッサバッサと羽ばたきの音がした。

 カロルと私は黙って空を見上げた。

 籠を背負った水色のドラゴンが降りて来ていた。


『マコトー!! みんなでカロルの領にきたぞーっ!』

「……」

「……」


 騎士団の練兵場にアダベルは着地して、ボワンと子供モードに変身して駈け寄って来た。

 籠からはわらわらと孤児たちが出て来た。


「エイダにマコトがファルンガルドに今日着くって聞いて、朝から半日掛けて飛んで来たよ! 会いたかったぞ」

「マコねえちゃん」

「マコトおねえちゃん」

「来たよ、来たよ、寂しかった~!」

「ここがファルンガルドなんですね、素晴らしい街です」


 私は黙ってカロルと目を合わせた。

 まあ、いつもの事だなあ。

 アダベルと孤児のみんなも好きだから良いけどさ、良いけどさ。


「よく来たわねみんな、歓迎するわ」

「ここがカロルの街かあ、すごい綺麗だなあ」

「ナタリー、あなたも孤児院を卒業したら、この街で働くのよ」

「わあ、夢のようですっ」

「アンヌ、フリオに晩餐を、ええ」

「孤児と私で九人で来たぞ」

「九食増やすように伝えて、あと、寝室を三つね」

「かしこまりました」


 アンヌさんが唐突に現れて去って行った。

 アダベルがテーブルに出ていたクッキーをバリバリ食べた。

 庭園で子供達が遊び始める。

 メイドさんがお茶とクッキーのおかわりを持って来てくれた。

 東屋のテーブルがティーカップで一杯になったよ。


「お茶、面白い味~」

「ハーブティーよ、体に良いの」

「クッキー美味しい-」


 ワイワイ子供達が騒ぐので、カロルと私の甘々な雰囲気はなくなったが、活気がでて、これはこれで悪く無いね。

 子供のお世話は慌ただしくも楽しい。


「じゃあ、まず、ファルンガルド大聖堂にみんなでお参りに行きましょう」

「おお、大聖堂か」

「大神殿より大きい?」

「さすがに小さいわよ」


 子供達と一緒に大聖堂に参拝に行くこととなった。

 領城の跳ね橋を通って外に出ると、普通にヒューイが鞍を置いて空から舞い降りてきた。


「「「「ヒューイ、ヒューイ」」」」

《みんな久しぶりだな》


 綺麗に整ったファルンガルドの街をみんなで歩く。

 ヒューイの上に子供が満載されて雑技団みたいになっているなあ。

 道行く人達もニコニコと笑いながら見ている。


 大聖堂に入ると、夕方近いのに参拝者は減ってないな。


「あら、マリー」


 洗濯籠を抱えたアントンが通りかかった。

 洗濯のバイト中らしい。


「マリーじゃないけどな、アントン」

「あら、子供が一杯」

「アップルトンの守護竜さまと、大神殿孤児院の一行だっ、洗濯娘」

「あら、アダベルさま」

「知ってるの、アントン」

「前は学園でうろうろしていたから、アダベルさまにはファンが多いのよ。アダベルさま、ファンの人が寂しがってましたよ」

「そうか、学園の生徒には沢山おやつを貰ったからな、また顔を出してみようではないか」

「ええ、おねがいしますね」


 子供達と一緒に礼拝堂に入り、女神さまに参拝した。


「わあ、ここの女神さま、優しそうね」

「名工の手の彫像なのよ」

「ステンドグラスが綺麗ねえ」


 やっぱりファルンガルド大聖堂は素晴らしい建築よね。

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― 新着の感想 ―
1577話からのカロルとマコトの会話は本当にいいですが、もう一度長い間を待って二人の関係が深くなる展開が来るかもの期待が裏切られたのが残念です…ガドラガから。
まあアダベル来なくてもマコトの事だから最後の最後でヘタレるから…。
エイダさぁぁん!? マスターの邪魔してますよ!? そんなことしてると最後の最後でスクラップにされてしまいますよ!?
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