第一話 高校はピンクだらけ!
ピンク神「本編のナレーション部分は普通に朗読するよ。よろしくね」
あなたには仲が良いピンク色の髪の幼馴染がいる。
登校のために家を出たあなたは、待っていた幼馴染と顔を合わせる。
いつものように、セミロングのピンク髪を白いリボンで一つに結んでいる幼馴染は、とても真剣な顔をしていた。
「――私、あなたのことがずっと好きでしたっ! つき合って下さいッ!」
あなたは男子として、幼馴染から告白を受けてしまった。いきなりのことであなたは困る。
「……悪い。返事はちょっと待ってもらっていいか?」
「うん、いつでもいいけど、……良い返事を待ってるね」
幼馴染とは気まずいまま、あなたは高校に着く。彼女とはクラスが違うので、廊下で別れた。
あなたには仲が良いピンク色の髪の後輩がいる。
一年生の彼女は、ピンクの髪を後ろで一本の三つ編みにしていた。
二年生のあなたの教室に現れた彼女は、あなたのいる席の前まで堂々とやって来る。
「先輩! 私のブルマを見せてあげるので彼氏になって下さいっ!」
後輩は制服のスカートをたくし上げて、あなたにブルマを大胆に見せた。鮮やかなピンク色のブルマだった。
「そういうことはするなって! また後でなッ!」
「やーん!」
あなたは求めには応じない代わりに、後輩を物理的に押して教室から追放した。
その後、一時間目の休憩時、あなたが腹痛でトイレに行こうとすると、廊下で先輩が待っていた。
あなたには仲が良いピンク色の髪の先輩がいる。
その三年生の先輩が、あなたを待っていたのだった。
「あのっ、いきなりでごめんなさいっ! 君の彼女にしてほしいの! よろしくお願いしますっ!」
先輩は深く頭を下げた。左右で三つ編みにしたピンク色の髪が下に垂れる。
「すいません、今忙しいんで返事はまた今度で……」
別のピンク髪女子が視界に入ったこともあり、あなたは逃げるようにその場を去って、男子トイレの個室に入った。
あなたには仲が良い幽霊がいる。
便座に座るあなたの前に、急に現れた。
この幽霊はあなたと同い年ぐらいに見える少女の姿で、黒い着物を着た体が透けていた。長い髪も透けてはいるが、色はピンクだと分かる。
「うらめしや~。あなたは私の旦那様になるべきですぅ~」
「用を足してる時に出てくんなッ!」
「うらめしや~」
彼女は姿を消した。
あなたが個室から出て洗面台で手を洗う際、鏡に黒い着物の幽霊が映っていた。
あなたは無視した。
「うらめしや~」
「鏡に映ってますアピールして俺が無視したら確かに恨めしいよな! じゃあな!」
あなたは早々にトイレから出た。
「待ぁって下さいよ~」
幽霊はトイレから出て来なかった。
廊下へ出るなり、あなたは別の人物と目が合った。
あなたには仲が良いピンク色の髪の若手教師がいる。
紺色のスーツを着ているその美女教師は、髪を後頭部でお団子にしていた。
「――先生はあなたのことを愛しています! 今すぐ高校を退学して下さいっ! 私も退職します! 本日、結ばれましょう!」
「俺まだ十八才じゃないんですけどっ!」
「じゃあ十八才になるまで私と同棲するために退学して下さい!」
「そんなに俺を退学させたいんすかッ!」
「退学してしてくれないと、教師と生徒の危ない関係になってしまいます~っ!」
この先生は、あなたの前でだけは甘々だった。スーツを着た美女というよりも、美少女に見えてしまう。
「俺、次の授業があるんでっ!」
「退学すれば授業を受けなくて済みますよぉ~!」
「黙れッ!」
あなたはつい暴言を吐いた後、とにかく急ぎ足で教室に戻った。先生はもちろん、他のピンク髪の女子達に目もくれない。
この後もあなたは、他の同級生や下級生、上級生に告白された。スポーツ万能女子や眼鏡っ娘もいた。
不可解なことに、全員がピンク髪だった。
短編で投稿する予定でしたが、長くなったので四分割にしました。
第一話をお読み頂き、ありがとうございました。




