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少しでもお話ししたくて

この話を含めて、あと2話で完結です。

獣人の王子様は、恋に邁進します。

「シャルロット様、おはようございます」

ライムは、シャルロットににこやかに笑いかけた。

「おはようございます、ライム様」

シャルロットが微笑みを浮かべて、それに応じる。


「シャルロット様、おやすみなさいませ」

ライムは、恭しくお辞儀をする。

「おやすみなさい、ライム様」

シャルロットが微笑みを浮かべて、それに応じる。


これがいつもの日課であった。

そして、そこから進展しなかった。

ライムは、ヤキモキしていた。

何とか、そこから進展させたくて、頑張った。


時には、ライオンの姿になって、シャルロットを出迎えた。

「まぁ、今日はライオンのお姿なのですね」

シャルロットが、少し嬉しそうに、ライムの頭を撫でる。

「シャルロット様がお望みでしたら、いつでもこの姿でお出迎え致します」

ライムは、本当は、シャルロットにスリスリしたい……のだが、堪えて、

出来るだけ、平静を装う。

「ライム様、ありがとうございます」

シャルロットは、微笑みを浮かべる。


やはり進展しなかった。

シャルロットの本心も分からない。

シャルロットは、いつでも、微笑みを浮かべながら答えてくれるのだ。


しかし、ライオンの姿でいる時のシャルロットの様子が、少し嬉しそうだったので、

それに気を良くしたライムは、ライオンの姿でいることが多くなった。


「シャルロット様、いってらっしゃいませ」

「いってきますね、ライム様」

シャルロットが、ライムの頭を撫でる。

ライムは、気持ち良さそうに、目を細める。

至福の時であった。

そして、段々、このやり取りが日課になった。


しかし、それ以上、進展する様子もなかった。

ついに、ライムは、いつでもライオンの姿でいるようになった。

そして、シャルロットは、そんなライムの頭をいつも撫でてくれる。

それは、ライムにとって、喜びであった。

しかし、ライムは、気が付いてしまう。

もしかして……私は、恋愛対象として見られてないんじゃないだろうか。


確認したくて仕方のないライムは、ある時、シャルロットに言った。

「シャルロット様、お慕い申し上げております」

「ライム様、今日は、いつもとご挨拶が違うのですね」

「はい、このお気持ちを、シャルロット様にお伝えしたくて」

「まぁ……ライム様は、お可愛くていらっしゃる」


この言葉は、ライムを一気に崖の下に突き落とした。

()()()()()()()()()()()()()()()のである。

ライムは、すっかり落ち込んでしまったのだった。


そんな事があってから、数日経ったある日……。


いつもと同じように、シャルロットに挨拶をするライム。

しかし、シャルロットから、返事はあったものの、いつもの微笑みはなかった。

ライムは不思議に思った。

そして、いろいろな人に聞いてみたところ、ある噂を耳にしたのである。


シャルロットに、ある大国の第一王子との縁談が持ち上がったと。

引き続き、続きを投稿しようと思います。

ここまで読んで下さって、ありがとうございます。

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