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家族 1

相山のラボを出た三人はその足でフェオドラのところへ向かった。

フェオドラそれにイングリッドとトップ会談をしなければならないからだ。


「二人ともこの世界最強の兵だと聞いたけど、女性が前線で戦うのかい?」


「いや……それがね……二人とも……」


(うん?歯切れが悪いな)


「二人とも妊娠してましてね……」


「おい外道かつ超絶ド変態」


「俺も超悩んだのよ! 死ぬほど悩んだのよ! 円形脱毛症になるくらいに悩んだのよ! そしたらフェオドラに夜這いかけられて……」


悩む男、それが真である。


「巨乳お姉さまに筆おろしとかどこのエロゲだ!」


「その後、知恵熱で寝込んでたらイングリッドに縛られて無理矢理……」


「金髪ロリの逆レ●プとかどこの(略)」


「そのままずるずると……男として俺はどうすればいいのでしょうか? 先輩……」


「うらやま死ね!!! 今すぐ死ね! 全身から血を噴出して死ね! もげろ!」


「酷すぎる!」


「真ちゃんは甘え癖のある寂しがりやですからねー」


「貴様ぁッ! 和風黒髪美少女まで毒牙にかけるとは! 神は許しても全世界の非モテは真ちゃんを許さない! 俺はお前が死ぬまで殴るのをやめない!」


「ぎゃああああああッ! っちょ! やめ!」


「あははははははは! 相変わらず仲いいなあ。 でもさ父親に死なれたら子供がかわいそうだからそのくらいで勘弁してくれ」


真の胸倉を掴み拳を振り上げるディーノに声を掛けたのはフェオドラだった。

コロコロと人あたりの良さそうな笑みを浮かべてた女性。

ディーノにはどうしてもあの哀愁を漂わせた男と同一人物だと信じられなかった。


「あ、陽介さん。これは失礼。で、どうです? 受け入れは可能ですか?」


「大丈夫! 二年かけて準備したからね。 一万人だけだったらうちの領地だけでも可能だよ。それに地球人の生き残りだ……最大限便宜を図らせてもらうよ」


「感謝します」


「でさ、ヤツラはいつやって来る?」


「実際のところ、元の世界との時間軸との誤差はわかりません。陽介さんと桃井女史がこの世界にやってきたのは10数年前。桃井さんと同時期に死んだ青山さんは10数年後。最初に死んだはずの真ちゃんが一番遅い。わけがわかりません。それでも我々の船との地球時間上の誤差は殆どないはずです」


「そっか。詳しい話は中でな! イングリッドが中で待ってる」


「フェオドラ! 俺は?」


「政治の事は俺たち政治家に任せろよ! 安心しろって! 愛する旦那様をガッカリなんかさせないからさ」


「ああ。頼んだ」


 そう言って真は研究室に戻って行った。

 それは完全にフェオドラを信頼しての行動だった。


「真ちゃん変わりましたね」


「……いい男だろ」


頬を赤く染め、照れくさそうにそう言ったフェオドラはとても幸せそうだった。

フェオドラは死してようやく自分を得たのだろう。

青山や赤口が幸せを見つけたことがディーノには、まるで自分の事のように嬉しく思えた。

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