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魔科学世界のリズ  作者: Luna(ルナ)
4章  動き出した戦場
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98話  本軍との連絡

ニックにブレスレッドを渡す時、おいてあった場所とその近くに置いてあった紙の内容を話した。

ニックは一つため息をつき「本当に……よくこの国は続いていたね。」と、敵ながら心配していた。

正直、リズも見つけた時はニックと同じことを思ったが、今はそれを吟味している場合ではないため、一旦頭から考えを追い出すことにした。



しかし、リズはリズにとっての重大なことを思い出した。



「あっ!でも、私起動方法はわからないや……魔法機械を見たのもこれで……何回めだっけ?」

「探ればすぐわかることをそんな深刻そうな声色で言われても……まあ無理もないのか?」



両者とも疑問を抱いた、なんとも不思議な空間に、他の探索していたメンツが帰ってきた。

チェスたちはニックの手にある機械を見て、自身たちが探していたものが見つかったことを察していた。



「早めに連絡を取ったほうがいいと思うんだが……とはいえ、正直こんな国に忠誠を誓ってる奴らなんてろくなやつじゃないと思うんだが……。」

「チェス!そんなこと言っちゃダメだよ!きっとみんな自分たちがしてしまっていることを知らないんだよ!」

「知らないのが悪いんじゃないか?大体、そいつらの大半は大人と公言してるんだ。自分が所属する場所が何をしようとしているのか、入った後で、何をしていたか、それらの情報をもとに逃げるなり退職するなりなんなりすればいい。」



チェスの言っていることは何一つ間違ってはいないのだが、リズにとっては気に食わないようで、彼女は頰をぷくっと膨らませ『私、怒っているんですよ』と、さも言いたげな表情をして見せた。

チェスはそれを見ても「はいはい。わかったわかった。」と、軽く受け流すのみだ。



2人とも、この場で議論を始めないあたり、いますぐに本軍の侵略を止めたほうがいいと十分承知しているのだろう。

オスマンとソレイユは2人が今にも言い合いしないかハラハラしながら見守っているが、神獣たちは目もくれない。



<あー、テステス。聞こえるか?>

「ニック……それ古くない?今時通信するときそんな掛け声しないと思うけど……。」

<放っておいてくれ。それと、今は本軍の皆様と通信しているから、サイネリアは少し黙っていてくれないか?>



通信機械を接続したまま、ニックはサイネリアと話す。

多分今頃、進軍していた軍の奴らは動揺していることだろう。



「なぜ知らない奴が話している?」

「首相はどうした?」ってね。



<あー……みなさん落ち着いてください。あなた方の指揮官……ん?それは違うのか?……えーと、トップの方は拘束しました。それからお願いです。今すぐ進軍を中止した上でこちらに投降してください。さもなくば首相だけでなく、この件に関わったもの、軍に所属したものすべてに責任を負わせることとなります。>



通信機から漏れるほど、軍隊の人々のざわめきが聞こえてくる。

焦っているのか、状況が理解できないのか、そんなことはこちらにとっては心底どうでもいいことなのだが。

こちらも悠長に待っていられないため、ぶっちゃけ早く投降してほしい。



<早急に決めてください。こちとてあなた方のように夢物語を語り、くだらない私利私欲を満たすために行動するほど暇ではありません。>



またしてもざわざわと、幾人かが声を発しているのが聞き取れた。

しかし決意は決まったのか、しばらくすると、ニックは通信機の電源を落とした。

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