69話 協力
上機嫌のパームがブツブツと呪文をつぶやく、その間もサイネリアは苦笑いしていた。
パームが欲しがっていたパライtぴうものはしらないが、ものにつられて大丈夫なんだろうか?
転送特有の光を見た後、フェードの街近くの森にいた。
リズたちはキキョウに会うため、森を抜けた。
ーーー
「お、来た来た。」
「久しぶり!……でもないか。」
キキョウに挨拶をしたリズだが、フェードも街から離れて1日も経っていない。
しかし、フェードの街付近の森の景色は変わっていた。
リズたちがついた頃は紅葉が森一面に広がっていたが、今は残っているところも少なく、大体の葉は落ちてしまい、冬が近づいていることをひしひしと感じた。
冬になるにつれて戦線の状況は悪化するかもしれない。
一刻も早く人々を助けなければとリズは思った。
「はい、これが約束のカルセベル。品質的にはそこそこ悪くないものだよ。」
「助かった。ありがとう。」
小さな麻袋のような物に個々に入れられたカルセベルを5個渡された。
聞くところによると、この麻袋のような物は魔法遮断材で作られた袋らしく、これに入れておけば外から魔力が混じることもないらしい。
レオがキキョウにお礼を伝えた。
「わざわざ袋まで用意してくれたのね。」
ソレイユはもう一度キキョウにお礼を伝えると、キキョウは少し恥ずかしそうにしていた。
「お礼は許可を出してくれた村長に言ってくれ。」
「そういえば、その新しい市長はどこなんだ?」
チェスが疑問に思い、キキョウに聞くと、キキョウは首を左右に振り
「人間たちの攻撃が大規模化してきただろう?村長はそのことで種族会議に向かったんだ。今回の会議はエルフ不参加らしいけど。」
「種族会議?そんなの聞いたことないぞ?」
チェスが言葉に出すと、レオも首を上下に振った。
レオも知らないらしい。
「ん?あぁ、種族会議はその名の通り、全種族が集まって今後の方針やら何やらを話し合うんだ。」
「それにはミスリルも出ているのか?」
レオが聞く。
彼もミスリルだから気になるのだろう。
「あぁ、ミスリルたちの独立国家があるらしいよ。そこのトップが毎回会議に出ているんだ。」
「そうなのか……。」
レオは少し嬉しそうな、寂しそうな顔をした。
思うところがあるのだろうが、今はそんなことを思い出している暇はないと思ったのか、すぐにその表情も消えてしまった。
「カルセベルを使うときは、自分の使いたい魔法の呪文、もしくは自身で考えて登録した呪文を唱えれば使えるよ。」
「自身で登録した呪文?」
リズが首をかしげると、キキョウが説明してくれた。
魔法のなかには自身の呪文を登録することによって使える魔法があるらしい。
登録は自国で決められたある一定の年齢に達すればできるらしい。
「僕たちにできることがあったらすぐに言ってくれ。いつでも力になるよ。」
「あぁ、その時になったら頼む。」
レオはキキョウと握手を交わた。
リズたちはパームの転送魔法でサイネリアたちの元へ帰った。




