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辺境の転生三女 田舎暮らしを満喫したい  作者: トシボー


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皇女様、船を見に行くⅡ

 船の見学が終わり、桟橋の有る浜を後にして魔導具工房に行くのですが、丁度昼と言う事で食事となりました。

 以前に行った女将さんの食堂かと思ったのですが、今回は別の食堂でした。

 先に領主殿とカリーナさんが入って何か話しておりますが、カリーナさんが出て来て「入れますよ」と言ってきた。

 

 お店自体はそんなに大きいお店ではなかったのですが、入ってみるとお醤油の香りがします。

 カリーナさんが「此処のオーナーは元ホーデン家のコックで以前私達と一緒にフソウ国に行っています」と言っていたので、顔を見るとセリカさんの侍女をしていた人でした。

 そう言えばセリカさんが将来店を持ったらとか言っていたような気がします。

「シンディ、今日のおすすめは何?」

 カリーナさんが尋ねると、そのシンディさんと言う方が言って来ました。

「開化丼と言って、すき焼きの玉子とじです。牛肉のいいとこが入ったので」

 料理の事を言われたのですが、すき焼きの玉子とじと聞いてもあまりピンと来ませんので頼んでみる事にします。

 カリーナさんも「私もそうしよう〜」と言っていました。

 私はコルトとカリーナさんと一緒の席に着き、料理を待ちます。

 待っている間にテーブルに有るメニューを見るとフソウ国でも良く食べられる物が有り、蕎麦やすき焼き丼もありました。

「此処はセリカが良く来ますよ」

 カリーナさんはそう言っていた。セリカさんが来るなら当たりの店ですね。

「あの方はどうして御屋敷のコックを辞めたのですか?」

「セリカが丼と言う料理を教えたら、極めてみたいと思ったみたい。独立してからは自分で色々と作ってメニューになっているの」

 カリーナさんと話していると「お待たせしました」と言って料理を持って来てくれたので、見るとお肉を溶いた玉子と一緒に煮た物だった。すき焼き丼には確か追加で生玉子が有ると聞いた事が有るので玉子を使うのは不思議では無い。

「それでは食べましょう」とカリーナさんが言ったので食べる事にした。

 一口食べると、とても美味しかった。すき焼きのタレが混ざった玉子が美味しい。これだけでもご飯が進む。すき焼き丼とはまた違う美味しさだ。


 あっと言う間に食べたしまった。フソウ国にもお店を出してほしい位だ。

 カリーナさんも満足そうだし、コルト喜んで食べていた。此処ではフソウ国の食が根付いているのだと思ってしまった。

 食堂のオーナーには御礼を言って「また来るわ」と言って店を出た。コルトもそう言っていたので気に入った様だ。

 食事も終わったので魔導具工房に行きましょう。

 魔導具工房は食堂から直ぐの所に有り、着くと直ぐにコンテナを見せてもらった。

 最初はただの箱じゃないか? と思ったら冷凍と冷蔵の両方が出来る様になっていた。

 話を聞いて行くと鉄道には貨車に平積みをして、船は積み重ねて積む。これは大量輸送で運送コストを下げる事が出来るそうだ。

 これを考えたのはセリカさんだと言う。輸送の効率化を含めて考えていたらしい。

 流石セリカさんですね。私も負けていられません。

 ある程度コンテナの話が終わったのでクレーンの事を聞いてみると別の所に有ると言うのでそちらに行く事になりました。

 クレーンは工房からは離れている所では無く、裏手の広場にありました。

 そこには大きい機械が有り、変わった形で筒みたいな物が付いています。

「それでは動かしますね」と工房の方が言うと、機械から足の様な物が出てから地面とくっつき、今度は筒みたいのが上を向いたと思ったら上へと伸びて行っており、伸び終わると今度は上からロープが降りてきた。

「このワイヤーの先端に有るフックと言う部分にコンテナを吊り下げて移動させ積み降ろしをします。

 このクレーンは定格としては100t迄となりますが吊る場所や下ろす所によって重量が変わりますので作業計画で適切な位置を決める必要があります」

 

 色々と説明が続いたけど凄いとしか言い様がない。

 セリカさんは何処まで先を見ているのだろうか?


 見学が終わった後は領事館で話す事になった。

 領事館に着き話し合いが始まった。

「本日船等を見ていただきましたがどうですか?」

 領主殿が私に問いかけてきたので答えました。

「私は帆船からスクリュー式に変えるだけだと思っていたのでしたが、彼処迄考えていたとは思いませんでした。画期的な事です。それで実際に導入迄にどれ位時間的にかかりますか?」

「リンダどうだい?」

 ダイナがリンダに話しを振った。

「2隻共年明け位には試運転を終えて、フソウ国への長距離における試験になると思います。その辺りはセリカお嬢様と話したいと思っています」

「それとクレーンはフソウ国の方にも置いていただけるのでしょうか?」

「その予定です。運用、管理は私の商会で行う予定です」

 リンダに代わりクオンが答えた。

「わかりました。そうすると2隻は春位から本格運用になると言う事ですね」

「そうなりますね。皇女様はこの先どの様にお考えですか?」

 ダイナが返答してからミラージュに問いかけた。

「出来れば順次スクリュー式に改造したいと思いますが本国との調整が必要となります」

「そう言うと思っていましたが、セリカと話したのですが、現状ホーデン領では大型船の製造等の設備が有りません。今回は簡易的に浜に作った物です。

 この先検討していただきたいのですが、ホーデン領は7年程は鉄道に専念しないといけないので造船迄は手が回りませんので、スクリュー式部分をこちらで作り、フソウ国で新造、改造問わず組み込みと言うのは出来ないでしょうか?

 それと今回の2隻ですが、1隻を商会にもう1隻を皇女様に引き渡したいとセリカが言っていました」

「あの2隻はセリカさんに褒賞として譲ったものですが、いただいても宜しいのですか?」

「えぇセリカの希望ですから」

「ではありがたく、それで本国での件に関しては検討させてください。問い合わせてみます」

「はいお願いします。今回は此処迄ですね」

 領主家等のホーデン側が帰った後、フソウ国側がそのまま話し合いを続けていた。

「報告は姉さんの方からする?」

「そうね、私からの方が良いでしょう。本国でやれる事は良い事だわ。こちらに船を持ってこなくても良いのだから。出来ればスクリュー式の魔導具もこちらで作りたいけど、まだそこまでは魔導具師は育っていないし人数も少ないのよね。

 まぁ良いわ、これから陛下宛に手紙を書くから送っておいて。

 明日は鉄道の方を確認して王都に戻るわ」

「わかったよ、気をつけて帰ってね」


       ー・ー・ー・ー・ー

 翌日、フソウ国からの鉄道関係者と会い、話しをしてホーデン領での視察は終わった。

 私にとっては実りのあるもので、また世界が広がった。

 これもセリカさんのお陰でですね。

 セリカさんにも今回の事はメールしておこう。

「このままだとセリカさんに置いて行かれますね、頑張らないと」

 ミラージュは気合を入れた。

 

ご覧いただきありがとうございます。

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