6-11 メタ認知
よく見たら前時空研究所であった瀬尾だった。
「すみません、瀬尾です。あなたは何も悪くないですが、そろそろ解決したいので、一度機会を取ってもらうことになると思います。それでは」
彼はそういうと目の前から消えた。周りに喧騒が戻る。自分は不穏な予感を感じつつも家に帰り、そのまま眠りに着いてしまった。
おかしな夢で印象に残ったものはメモをとっている。この時見た夢は、時計の針が少しずつ揺れていき、最終的にどの時間も無作為に指しているような謎の時計が置かれているものだった。自分はその時計を捨てたが戻ってきて不気味だった。
夢というのは見た瞬間は怖くても文章として書き起こすと意味がわからないことが多いように思う。今回の夢もそのタイプだった。目が覚めると朝の6時になっていた。外はまだ暗いが、妙に眠くない。自分は携帯で時空のおっさん関連の話を読み直していた。
時空のおっさん系の話は、なぜかおっさんが迷い込んだ存在に怒鳴るものが多い。自分は怒鳴られたと感じたことはないように思う。僕が合った時空のおっさんは大体優しく、落ち着いた話し方をしている印象だ。
迷い込む人に対する何らかの条件があるのかもしれない。自分はそう思っていたが、考えてもわからないことすぎる。自分は試行を放棄するようになっていた。
昨日言われた「一度機会を取ってもらうことになると思います」とは何なのか気になる。もしかしたら時空のおっさんと何か話すことになるのかもしれない。今まで何回か会話をしたことはあるが、長時間会話したことはない。
自分としても何が真実なのかよくわかっていないので話を聞いてみたいところだ。もう1つの世界があるのは確実だが、その世界とこの世界、そして時空のおっさん世界がどのような関係にあるのか。
どうして自分の性別だけ変わっていて、自分以外の人間の外見は同じなのかも謎だ。今まで納得してきたことだが、よく考えると、いやよく考えなくても納得できることではない。この世界以外にもう1つ世界があるということは、無数に世界があってもおかしくないだろう。自分は漠然と世界に果てがないことが怖くなってしまった。
時計を見ると6時半だ。自分は少し早いが朝ごはんを食べ、パソコンを起動して最近あったことについてメモをとっていた。パソコンのファイルがかなり長くなる。誰かに読ませるわけではないが、それでも誰かに読まれることを想定した文章で書いてしまう自分がいる。




