6-2 食事会
僕はコーヒーを飲みながら、映画のエンディングテーマを思い出していた。聞いたことがないアーティストだったが、妙に耳に残るメロディーだ。自分はそれを作業用BGMにしながら、SNSでのその映画に関する意見を読んでいった。
ストーリーラインや内容に関してはそこまで酷いという意見は多くなかった。一方で、もうちょっとホラー要素が欲しかったという意見や、結末に納得できないという意見も多かった。納得できないことは事実だったが、自分はあれくらいホラー要素薄い方が好きだ。
僕はある程度落ち着いてPCで課題をやっていると、後ろから凪ちゃんに肩を叩かれた。
「ちょっと時間ある?」
彼女はそういった。僕は大丈夫だと伝え、彼女の話を聞いた。
「時空のおっさん映画みた?」
彼女はそう聞いた。僕は、さっき見てきて今SNSに感想を書き終えたので課題をやっているところだ、と伝えた。
「お疲れ様」
彼女はそう言ってくれた。彼女は見終わって暇だったからこっちの世界を見にきたということだ。自分はふと気になったことを聞いてみる。
「いつも『そろそろ時間だ』とか言って帰るけど、何かあるの?」
彼女は、1度長居したときに怒られたと言っていた。彼女は詳細を話してくれた。
「時空のおっさん世界としても2つの世界の間に行き来できる場所があるのは想定外らしくて潰そうとしてるんだけど、なかなか向こうとしても潰すことが難しいらしくて」
彼女は続けた。
「こっちの世界に長居されるとその場所が消えにくくなるらしい、短時間なら大丈夫らしいんだけど」
自分はよくわからないがなんとなくそういうものかと納得した。彼女はそろそろ時間だと言ってこの場をさっていった。
このあとは7時から大学の同期と食事だが、今は5時だ。自分はそれまでの時間をカフェで潰していた。
課題を進めているとすぐに時間は潰れるものだ。自分は待ち合わせ場所である武蔵小杉駅の方まで電車で向かって行った。
自分の大学にはユニットという単位があり、ユニットが同じメンバーは1年次の教養科目がほぼ同じになる。その中でも自分と同じ情報系に進んだ人が自分含めて3人おり、その3人はたまに食事に行ったり一緒に遊んだりしている。今日もその一環だ。
武蔵小杉駅に着いたが、まだそのメンバーは誰もきていないようだった。LINEを見てみると、2人はどうやら一緒に向かっているようで、あと10分ほどで着くというメッセージが来ていた。自分はその間、スマートフォンを眺めながら彼らが来るのを待っていた。
ちょうど10分後、彼らがやってきた。




