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トイレットペーパーの芯

「トイレットペーパーの芯っていらなくないですか?」


「いきなり何を言い出すのよ」


「だってそうじゃないですか。使い切った後に、コロンと残る感じ嫌いですし、捨てるのめんどくさいです」


「ただゴミ箱に捨てればいいだけじゃない」


「うちトイレにゴミ箱ないんですよ。それで芯をトイレの床に転がしてたら叱られました」


「呆れた、子供じゃないんだから」


「とにかく、トイレットペーパーの芯が悪いんですよ」


「くだらない責任転嫁はやめなさい。聞いてるこっちが恥ずかしいわ」


「そもそも、芯のないトイレットペーパーぐらい開発できないですかね?」


「あるわよ」


「え、マジっすか」


「マジよ。店頭では芯ありの方が需要があるようだから、あまり見かけないけどネットだといくらでも  売っているわよ」


「なんで、需要ないんですか? 芯がないなら今流行のエコですよ、エコ」


「芯がない分1ロールが長いのだけど、その分重くなっているのよ」


「? 少し重いぐらい、いいじゃないですか」


「購入するときのことを考えなさい。ただでさえトイレットペーパーなんて大きくて持ちにくいのに、重 くなったら買い物が大変でしょう」


「あーそういうことですか」


「他にも芯の輪に差し込むタイプのホルダーだと、使えない場合もある、という理由もあるわ」


「むむっお店で売られないのはそれなりに、理由があるんですねー」


「賢くなってよかったわね」


「ハッ先輩、トイレに流せる芯というのはどうですか?」


「それは……良いアイディアかもしれないわ」


「ですよねっゴミも減るし、買う手間は変わらない、芯を転がしとく人もいなくなる」


「最後のはあなただけよ」


「とにかくこれは非常に素晴らしい企画です。一流企業に就職して芯を開発し、将来はトイレットペー  パーの芯でご飯を食べていきます」


「言葉にしないで笑っちゃうから」


「真(芯)のセレブになってやる」


「立派な目標は結構だけど、今のあなたの成績では難しいわよ」


「え」


「商品の開発なんてそれなりの学歴が必要なのよ。ましてや一流企業ならね」


「じゃ、じゃあ一流じゃない企業に就職して……」


「今勉強から逃げている人間が将来何かを開発できるとは思えないわ」


「…………僕の言葉は水に流してください」


「つまらないオチね」


「トイレだけにつまらないってことですか。先輩も面白いことを言いますね」


「黙りなさい」

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