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ピーマンとパプリカ

「先輩、放課後だからって本ばかり読んでないで、僕と遊んで下さいよ」


「自由時間に何をしようと私の勝手でしょ」


「ひーまーなんですよ。買った本はもう読み終わっちゃたし。相手して下さいよー」


「うるさい子ね。読みながら話ぐらいは聞いてあげるから、静かにして」


「やりー。コホン、先輩、ピーマンって野菜あるじゃないですか?」


「あるわね」


「なんと、ピーマンとパプリカは違う野菜だったんですよ」


「……」


「驚いて声もでないようですね」


「……確かに驚いたわ」


「そーでしょー。昨日友達の」


「あなたの無知さ加減にね」


「え」


「いい、ピーマンとパプリカは同じ品種なのよ。どちらも、ナス科のトウガラシ属の植物。だから

 明確な違いはないのよ」


「でも色が全然ちがうじゃないですか。パプリカは赤とか黄色で、ピーマンは緑ですよ」


「一般的に売られているピーマンは未成熟の時に収穫しているの。成熟すれば、赤や黄色になるのよ。

 これらをカラーピーマンと呼ぶわ」


「ほぇーピーマンは色が変わるんですか」


「パプリカというのはそのカラーピーマンの一種ね」


「しかし先輩、スーパーだとパプリカとカラーピーマンはそれぞれ売ってますよ。同じ種類ならば同じ名前 で売ればいいじゃないですか?」


「肉の厚さや形で区別をつけているそうよ。緑色のパプリカもあるから、色だけじゃ分けられないのよ」


「先輩」


「なによ」


「なんでそんなにピーマンに詳しいんですか?ピーマン女王なんですか?」


「変な呼び方しないで頂戴。これくらい一般常識よ」


「ぜってー違いますよ女王陛下」


「やめてって言ってるでしょ。あなたも少しは勉強なさい」


「でもでも先輩、熟すと色が赤や黄色になるなんて、人間と違いますね」


「? どういう意味かしら」


「だって人間は、若いときはパステルカラーとかの派手な格好をしますけど、年を取るにつれて茶色とか黒

 とかの色になるじゃないですか」


「まぁ確かに派手な装いの方は減っていくわね」


「そう考えると人間とは逆ですね。……待てよ紫の髪したばーちゃんとかいるな」


「あれは……なんなのかしらね」


「まさか、ピーマンの妖精の可能性が」


「ないわよ」


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