第107話:白金の光、聖なる逆転
バックスの放ったブラッドショットは、轟音とともにローラへ直撃した。
爆風が講堂を揺らし、黒い煙が渦を巻く。
マリアンヌはその光景を見て、顔を真っ青にした。
「……ローラ!!
コバックちゃん! なんてことをしてくれたの!!」
クラリッサは腕で風を防ぎながら、目を細める。
「……すごい爆風……!」
アメリアも思わず息を呑んだ。
「エレン……ハンパない……!」
爆煙の中で、ローラの身体が赤黒く燃え上がっていた。
だが、その炎はやがて色を変え──
白金の光へと変質していく。
アメリアが眉をひそめた。
「……なんか色変わってない?」
クラリッサはその光を見て、息を呑む。
「……あの色は……まさか……」
バックスも目を見開いた。
「……マジかよ……白金の魔導色……
ホーリー魔法……?
嘘だろ……聖魔法だと……?」
エレンはバックスの背中に手を添えたまま、静かに言った。
「……ローラさんを助けたいって思ったら……
なんか勝手に構築されたんです。
これをバックスさんに注入すれば、いけるかなって」
白金の光が弾け、ローラの巨大な影が縮んでいく。
やがて、彼女は元の姿へと戻り、床に倒れ込んだ。
マリアンヌはその光景を見て、震える声を上げた。
「……ほ……ホーリーだと……?
我が魔族にとって最悪の属性……
おのれエレン!!」
怒りと恐怖が入り混じった叫びが講堂に響く。
エレンはマリアンヌをまっすぐ見据えた。
「……ローラさんは、僕が守ります」
白金の光が、エレンの手のひらにまだ残っていた。




