第八章~第九章
第八章
2211年12月、国際連合は土星作戦を実行した。
土星作戦には大量の空母や宇宙船などが使われた。
タイタンまでは、エレクトロニクス班により入手した、超高速移動法 ―通称ワープ で行くことになった。まず戦闘機でタイタンの防衛システムを破壊し、次に宇宙船でタイタンに着陸、首都の破壊、オスアエ帝国を占領という流れであった。
石本はモニターを見守っていた。
土星作戦のカウントダウンが始まった。
「土星作戦を3分後決行する。」
石本は作戦が成功するのを願った。これで、安心して太陽系にいられる。
「5,4,3,2,1...」
土星作戦が開始された。
空母がタイタン上空にワープした。
空母からは蟻のように大量の戦闘機が発進された。
戦闘機はタイタン上空のバリアを破壊し、相手の戦闘機も破壊していった。相手の空母・宇宙船・戦闘機を一掃したとき、国連の宇宙船がタイタン上空にまばゆいばかりの光を出しながら現れ、タイタンの濃い大気の中に消えていった。それに続いて、戦闘機は空母とともに宇宙船を追った。
モニターに映されたタイタンの地表を見て、石本は息を呑んだ。地球のよりもずっと大きな構造物が大量に立っていた。海は地球と同じように波が立っていた。
そう思っているうちに、宇宙船は海に着水、近くの攻撃用基地をピンポイントで破壊していった。
宇宙船に積まれたAIは、建物の密集度から、オスアエ帝国の首都の場所を特定し、戦闘機を向かわせた。
しかし、戦闘機はその殆どが地上からのレーザー光線によって破壊され、墜落した。
タイタン海上の宇宙船のAIは、作戦を変更し、地上に大量のロボットを送り込んだ。地上ではオスアエ帝国の軍事用ロボットとロボットとの戦いが繰り広げられ、最終的に宇宙船のAIにより作成されたコンピューターウイルスにより乗っ取りに成功し、オスアエ帝国占領は時間の問題となった。
タイタン地上で激戦が行われる中、上空でも激戦が繰り広げられていた。
オスアエ帝国側は核連鎖爆弾を使い、一時国連側が不利となったが、地上から送られたコンピューターウイルスをオスアエ帝国の宇宙船・戦闘機に使用し、乗っ取った事によって国連が圧倒的に有利となった。
第八章
オスアエ帝国の首都の推定場所まであと10kmのところで、宇宙船がそこから発進されたのが見えた。
国連の宇宙船はその宇宙船を追いかけたが、結局追いつけず、逃してしまった。おそらくその宇宙船は皇帝を乗せたもので、逃げたのだと思われた。
結局タイタンはオスアエ帝国が逃げたことで国際連合の統治下に置かれた。
そしてタイタンの歴史などについて調べるうちに、国連はいろいろな事実を発見していった。
X及びYはそれぞれ別の星で生まれ、Yがタイタンで生まれ、Xはあとから来た異星人であった。
Xは「Aspal」という連邦制の国に所属しており、Aspalは銀河系外縁を統治する大帝国であった。Aspalはアスパル連邦と日本語にされた。
XはYにまだあまり文明が発達していなかったときにタイタンを訪れ、そこにあった初期の文明であるオスアエ文明を発展させ、オスアエ帝国を作り上げた。オスアエ帝国はアスパル連邦に所属し、自治を認められていた。
後にオスアエ帝国は太陽系外縁天体を統治するようになり、栄えたが、太陽系内縁天体は彼らにとっては灼熱の地域であったためあまり開拓されなかった。(このとき既にオスアエ帝国は地球人がいる可能性を肯定していた)
アスパル連邦は地球人の存在を決定的なものとすると、地球及び太陽系内縁天体を統治するためにオスアエ帝国を更に発展させた。地球人を支配すれば、その莫大な人口により国力が増すためだ。
しかし、オスアエ帝国の発展は急速には進まず、いつの間にか地球人が100年前の文明にまで発展してしまい、地球人がオスアエ帝国に気づくのは時間の問題だと考えたオスアエ帝国は、地球人の支配権を少しでも縮めようと地球人の探査機及び基地を破壊したところ、かえって滅亡を招いた、というわけだ。
アスパル連邦はアスパル星と呼ばれる巨大地球型自由惑星に本拠地をおいており、アスパル星の周りには、ミニサイズの恒星が公転しているとされた。太陽系に最も近いオスアエ帝国以外のアスパル連邦加盟国は、Ewakkaと呼ばれており、ケンタウロス座α星にあると考えられた。また、アスパル連邦に反対する国(地球もそうだ)は一番近いものでDaiselと呼ばれる民主主義国家で、おそらくティーガーデンb星で起こり、ティーガーデン星の周りを支配していると考えられた。
そのため、国連はダイセルと友好関係を築き、アスパル連邦と対抗しようという考えが広まった。
また、アスパル連邦に並ぶ巨大な連合として、Peapleという巨大な民主主義の反アスパル連合があり、おそらくダイセルもこれに入っていると考えられる。ピープル連合は、一部の銀河系外縁天体、大小マゼラン銀河の一部、ちょうこくしつ座矮小銀河を支配していた。
つまり、地球もピープル連合に入れば、アスパル連邦と対抗できると考えられた。
まず、ダイセルの場所を確認するのとワープのテスト、そしてオスアエ帝国を滅ぼして手に入れた超光速通信のテストのために、無人探査機をティーガーデン星に送った。すると、驚くべきことにダイセルは返信をしてきたのだ。返信の内容から、ダイセルはピープル連合に加盟していることは確実となった。そして、ダイセルはティーガーデン星のことを「Rand」とよんでおり、惑星には内側から番号がついている。母星であるティーガーデンb星に関しては、国名と同じく「Daisel」とよんでいた。
また、ティーガーデンb星には、水が存在しており、その海は地球とは違い赤色である。これは、ティーガーデンb星の海に大量にある有機物が原因である。更に、ティーガーデンb星には衛星が2つあり、湖がいくつか存在している。これにはすぐにダイセル星人が住んだ。ティーガーデンb星には植物があり、これは緑ではなく、黒色だ。
植物はいつからか隣の地球型惑星ティーガーデンc星にも自生しており、ティーガーデンc星はその環境の類似性から、すぐに植民地化された。
3年後、地球は「Sents」という名前でピープル連合加盟国となった。
地球はすぐにピープル連合の技術を取り入れ、加盟から10年後、「SenPast」と呼ばれる空間コントロール技術を発明できるまでになった。SenPastは非常に有用で、これを使えばこれまで超光速宇宙船で一ヶ月かかった銀河系から大マゼラン銀河までを、1日で行くことができるようになった。
地球は最先端の国として栄えた。




