92 再び蜥蜴型獣人(とかげさん)のまちで 9
たき火を囲んでああでもにゃい,こうでもにゃい・・と話し合ってるうちに夜が明けたよ。
話し声のせいか,珍しくヴァイスもシュバルツも,起こさにゃくても起きてきたよ。
「おお・・珍しいこともあるもんだな。おまえ達が起こされなくても起きてくるなんてな。」
ズィルバーったら。
ロートは普通に
「二人とも偉いですねえ。」
って褒めてたけどね。
朝ご飯を作りにゃがら、夕べの話をするよ。ヴァイスは
「フウン・・・オユガ ソラタカク アガルノヲ コオラセルノカ
・・・オユノ オンドハ?」
ってあたしに聞くの?・・
あ・・・分かんにゃいにゃあ・・・
い・・・思わずびっくりだよ。ヴァイス・・・凄い。
考えもしにゃかったにゃあ・・・いつの間に・・大人ににゃっちゃったの?
「フキダス リョウハ ドノクライ ナノサ」
う・・・分かんにゃいにゃあ・・・ロートに聞いてよぉ・・・
「ドノクライノ ジカン フキダシ ツヅクノサ」
え・・・分かんにゃいにゃあ・・・コレもロートに聞いてよぉ・・・
「ミャアコチャン ナンニモ ワカンナインジャ ナイノ?」
お・・・分かんにゃ・・・
・・えっっ?ご・・ごめん。適当に返事してるってばれてすっごく嫌な顔されちゃった。
そんなにゃに冷たい目で見にゃくても・・・
・・・あれ・・ヴァイスも・・もしかして思春期?
・・・・・
「リュウノ シシュンキハ 100サイニ ナッテカラダヨ」
へえ・・・え・・ってことは,あたしがおばあさんににゃッても,ヴァイスとシュバルツはまだ小獣だってことぉ?
「それってそれって・・・ずるくにゃい?」
いつの間にか,ロートやズィルバーも興味を持ってこっちに来てるよ・・・
「ナンデ?」
「いつまでも,小獣ってことは,いつまでも,おやつの時間があるってことじゃあにゃいのぉ!!!」
「「「「そこ?」」」」
そこ,大事だよ。毎日のおやつはあたしの命だい。
気を取り直して・・・ご飯を食べにゃがら今日どうするか話をするよ。
ロートは地面とお話しして,さっきヴァイスが言ったように,お湯の温度とか,噴出の高さ(どう?難しい言葉も言えるようににゃったよ。),どのくらいの時間噴出するのかなどを調べるんだって。
ズィルバーは岩のもろさというか,封印のもろさを探るんだって。
あたし達は・・・川を掘るんだって・・・ええぇ一番大変にゃのでは?
・・・木も生えてるし・・・
ぶつぶつ言いにゃがらも,あたし達は川の方へ飛び立ったよ。
「川から反対に掘っていったらどう?」
「ヤッパリ ウエカラ ホロウヨ」
「わ-いわーい」
・・・・シュバルツ・・・
まあ・・・水は上から下に流れるってんで,上から掘ることにしたんだけど,まず木が邪魔にゃんだ。切るのもかわいそうだから・・ どうしよう?
確か,山の麓に草っぱらがあったよね・・・ウン
そこに移ってもらおっか・・・イイネ
「しこっひおけだんぶのわか」
おお。木が続々と歩き出したよ・・・すごい。・・・
「いってらっしゃ~い。」
「わ~いわ~い」
「スゴイネ。」
・・木がにゃくなって,そのあとが道みたいだよ。
「ろきでぞみ」
・・・・
「ミャアコチャン チョット セマイト オモウナ。」
「あしゃいよぉ」
・・・・・
「くかふしこすうもくろひしこすうも」
どう?
「まあ・・・いいよぉ」
「ウン コレナラ マアマアカナ・・・・」
ヴァイス・・最近・・・言うよね。
ちょうど岩の下の広場の辺りから,まっすぐ裏側の谷に続く川の元が出来たよ。
ロートがちょうどやってきて,
「おやいいですね。
でも・・・急な川ですね。くねくね蛇行するようにした方が,洪水やら何やらの時にはいいんですよ。」
って言って,また岩の周りに目を落としてあちこちつつきにゃがら,岩の向こう側に行ってしまったよ。
へえ・・・
「ろねく」
くねくねくねくね・・・・・・
「ミャアコチャン クネクネ シツヅケテルヨ」
・・・失敗か・・・あれ?
「わ~いわ~い」
シュバルツ・・・くねる川で滑って遊んでる・・・滑るんだ・・・これ・・・面白そう
騒ぎを聞きつけて,今度はズィルバーがやってきたよ。
「なにしてるんだ?うわっ。また非常識な!!!」
その声でロートまでやってきたよ。
「地震かと思いましたよ。止めなさい!!!」
・・・・面白そうにゃのににゃあ・・・・
「山の獣が驚くでしょ,やめなさい。」
もう一度言われて渋々止めたんだ。
「れまとのるすねくねく」
シュバルツが
「ああ おもちろかったよ」
って言って戻ってきた。川はうまい具合にゆったりくねくね・・・動かにゃいけど滑って行けそうだね。
今日の仕事が終わっちゃったあたし達三人は,それからずっと川底を滑って遊んでいたよ。
すっごく楽しいんだけど・・・滑り降りた先が本当の川にゃので,落ちると大変。おまけに二人はさっさと飛び上がって上に戻っちゃうんだもん。あたしどうすりゃいいのさ!!!だからヴァイスとシュバルツが3~4回滑る間に1回しか滑れにゃかったよ・・・
何回も二人に声を掛けて,やっと気づいて拾ってもらったよ。これはやっぱり早く飛べるようににゃらにゃくちゃね。
その夜また声がやってきたよ。
今度は一人分じゃにゃくて,二人分の声だった・・・
二人分の声って誰と誰?っていうか最初の誰かが誰かも分かんにゃいんだけど。




