↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ほっと・すぷりんぐ・にゃあにゃあ  作者:
8 北の国で
PR
61/670

61 北の国で 5

 お・・・おはよう・・ごじゃいまずう・・・毎日寒いよお。

 鼻水が凍るよお・・・・


 あたしミャアコ。ぴっかぴかの10歳だよ。今日で1週間。行ったり来たり,戻ったりまた行ったり・・・そんにゃことを繰り返して,寒い中の温泉探しが続いてるよ。まだ魔物は出てにゃいけど・・・夕べみんにゃと話していて,不意に思い出しちゃったんだ。蜥蜴型獣人せんせいの話・・・


「クロキサカナッテ コノヘンニ ツレテコラレタンジャ ナカッタッケ?」

「そう言えばそんなこと言ってたな。」

「よく覚えていたね。えらいぞヴァイス。」

・・・思い出したのはヴァイスだけどさ。


 もしかしたら・・・この魔物も出るかもしれにゃいってことだよね・・・

あたしがそういわにゃくても,みんにゃもそう思ったみたい・・・

ズィルバーは前にも増して辺りを警戒して歩くようににゃって,凄く疲れているみたいだよ。だから,ご飯作りをあたしとヴァイスが引き受けるようににゃったよ。大人ににゃったよねえ。えへん。


「またシチューか・・・」

むっとしちゃう。ズィルバーだっていつもそうにゃのにさ。ふん。

ズィルバーの嫌いにゃ 泊蕎麦(つるつる)をたっぷり入れてやる・・・


「・・・・・」

ご飯を食べてるんだけどさ・・・なんか・・・ズィルバーのしっぽがしょぼんとしてる。時々左右に小さく揺れてさ・・・


「ワルイコト シチャッタカナ・・・」

ヴァイス・・・。


「明日は少し登ってみることにするよ。」

ってロートが言ったよ。そしたらズィルバーが

「明日はいつもより体力を使うから,早く寝ろ。」

って言ったよ。

・・・う~ん

 体力を使う山登りと聞いてあたしは思わずつぶやいたよ。

虎型獣人(てぃが)が言ってた肉体改造ってのをしといた方がいいのかにゃあ・・・」

ズィルバー,氷のような冷たい視線ありがとう。ただでさえ寒いのにさ・・・


・・・この夜・・・なにかが起きた。

あたしはぐっすり眠っていて分からにゃかった。ヴァイスも・・・

 ロートとズィルバーだけが分かったみたい。

朝起きたら,辺り一面真っ赤だった。いや・・・赤いというか・・・茶色というか・・・黄色というか・・・どれだ?

・・・・・雪って白いのばっかりじゃにゃかったんだあ

「キイロイ ユキ ダネ。」

ありがとう。ヴァイス。どっちかって言うと,茶色っぽい黄色?

「アカッポイ キイロ」

はい。さよですか・・・


 辺り一面さびたようにゃ,卵の腐ったのみたいにゃ臭いで一杯だったんだけど。


「出るね。」

「ああ。出るぞ。」

 ロートが言ったよ。ズィルバーも・・・。

「ナニガ?」

「でるの?」

あたし達の疑問には答えてくれにゃくて,ロートはさっさとテントをたたんだ。それから杖を持ってしばらく考えていたよ。


「こっちだ。」

 あたし達はロートの後を付いてぞろぞろ歩いたよ。

しばらく山を登って・・・大丈夫かにゃあ・・出るって・・・あたしはカイサルピングウインの巣に近づいてんじゃないかとどきどきにゃんだけど・・・・おまけに雪が深くて歩きづらいのにゃんのって・・・


「深くねえぞ。おまえがちいせえだけだ。」

しばらく前にいい方法を覚えたヴァイス・・・ちゃっかりズィルバーのリュックの上にしがみついてるしさ。ふうふう。あたしだけが深い雪の中だよ・・・あたしも乗っかっていい?・・・ごつん・・・いたっ・・確かに聞くまでもにゃいけどさ・・・・はいはい・・・自分で歩きますよ・・・


 林の手前の,大きな岩が雪の中からにょきっと出ているところで立ち止まったロートは,

「ここだ。」

って言って岩の下の方に杖を刺したんだ。いつみてもすごいよねえ。あんにゃに固い物にすうっと刺せるんだもん。

それから詠唱を始めたよ。しゅうしゅうって音と一緒に杖の根本から白い煙みたいにゃ・・・茶色い?みたいにゃ煙が上がってきたよ。


「ズィルバー」

ロートが呼んだよ。

ズィルバーは,さっとロートのところに行ったんだけど・・・二人してぼそぼそしゃべってる。

 それからロートはポケットから石をいくつか出してズィルバーに渡したよ。


石は「結界」を張る物にゃんだ。

「そうだったね?」

「ウン。タブン。」


 あたし達は二人のすることをじっと見ていたよ。ズィルバーがあたし達を少し遠ざける。その周りに石を置く。結界だ。ここにロートが来て詠唱を始めれば・・・

 ロートは杖を抜いて,結界の中に入ってきたよ。それと一緒に詠唱を始める。ズィルバーは飛び上がって杖が刺さってた辺りににゃんか凄い勢いで投げつけたように見えた。ずっが~んみたいにゃ音がして,雪と石と土が辺りに飛び散ったよ。1回・・2回・・・3回・・・

 突然ズィルバーの立てる音と違う音が聞こえたよ。

 えっ,にゃににゃににゃににゃに????

ズィルバーも気が付いたみたいで,いったんお仕事をやめたよ。それであたし達のいる方へもどってきたんだ。


山の上の方から聞こえるその音は,だんだん近づいてくるよ。ざ~っざ~っって言う音と,ぐわって音も聞こえるよ。時々木にガチャンと当たる音と,ドサッていう音と・・・ざ~ってていう音・・・それと一緒に・・・見えてきたよ・・・林の中から にゃんか黒っぽいのが近づいてくるよ。ぐわっぐわっていう音も一緒に。

 あたし達はにゃんだろうとじっと見つめていた・・・


近づいてきたのは,あたし達のテントくらいもある黒い鳥?だった。

ええっ!!お腹で滑ってる?そり?・・・と思ったら岩のところで滑るのをやめて歩き出したよ。にゃんか・・・よちよちって感じ?

 にゃんで歩いてんのかにゃあ? 飛べばいいのににゃあ・・・羽が小さいような気がする・・・だから飛ばにゃいのかにゃ・・・

・・・あれ?足がにゃんだか黄色いよ。お腹は白い。そいでもってすんごく歩きづらそうに見えるんだけど・・・頭につんつんした毛も少し生えてるよ。


「にゃんか歩き方かわいくにゃい?」

「ウン ナンカ オモシロイネ」

あたし達のささやきが聞こえたみたいに,黒い(白い?)鳥は立ち止まってあたし達を見たんだけど・・・・・・


「カイサルピングウイン」

ロートがため息付くようにつぶやいたよ。

ええっ!!

これがあ?うっそお!!


小獣(かわいいこ)を食べるって言うカイサルピングウインにゃのお?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。