41 北の国へ 5
ロートとズィルバーは,帰ってきて一度あたし達がちゃんと宿屋にいて眠っているのを確認してから蛇型獣人達の詰め所に行ったそうだ。
目を覚ましたあたしたちが下に降りていくと,もうお昼はとっくに過ぎていて,おやつの時間だった。また一食,食べ損ねちゃったよ。
でも,女将さんは上機嫌であたし達におやつを作って出してくれた。
「あんた達,夜中に抜け出して蛇型獣人のお手伝いをしたんだって?
まちで評判だよ。けが人が一人も出ないで事態が収拾できたって。こんな事態の時は,一人や二人死んでもおかしくないからねえ。」
恐いこと言わにゃいで・・・
「それよりさ。」
女将さんにゃんかうれしそう
「蛇型獣人の元締めが元町長だったんだよ。驚きだねぇ。」
ええっ!!にゃあにゃあの温泉を馬鹿にしたって言うあの町長ですかあ。
プディングのでっかいおやつを食べていたら,ズィルバーが帰ってきたよ。
「おっ,いいもん食ってんな。女将さん,俺の分もある?」
「あるよぉ。ありがとね~」
女将さん,それあたし達のよりでっかいんですけどぉ。
「ネエ,ロートハ?」
「おぉ。まだ詰め所だよ。お宝のことでちょっとな。」
獣人の話ですにゃ。小獣なあたし達にはわかんにゃい。
夕飯までズィルバーは寝るって言って部屋に行った。もちろんあたし達に,そこらで迷惑掛けるなってしっかり釘を刺してから。
あたし達,することにゃいもんね。
「昨日のお小遣いの残りを持って出かけようか。」
「ウン。」
二人して出かける用意をしていたらロートが帰って来ちゃった。
凄く疲れているみたい。
「出かけていい?」
ロートはしばらく考えていたけど,
「まぁ悪いやつらがもっといるとは考えたくないからねぇ。少しだけだよ。夕飯前には帰っておいで。」
って言ってくれた。
あたし達は先を争って宿屋を出た。うわ~い。
まちはいつもより浮かれている感じだよ。
たくさんの 蛇型獣人たちが出ている。そこここで乾杯の声もするよ。にゃんだろね。
二人して歩くと,やたらと声も掛けられる。にゃんでかにゃ。あちこちの屋台の人がただでいろいろくれるんだよ。やったね。お金使わにゃくていい。
やたらと
「ありがとう」
って言われるし。
ただでもらって,ありがとうにゃのはこっちだよねぇ。
「美味しいねぇ」
「コレ ロートト ズィルバーニ オミヤゲニシヨ。」
「おっと。そんにゃこと考えもしにゃかったよ。よく気が付いたねえ凄いにゃあ。」
お土産もしっかり確保して。もう日が暮れるよ。帰ろうか。
夕飯は4人で食べる・・・と思っていたけど,これは?
食堂はいつもよりたくさんの蛇型獣人たちが集まっていたよ。
一番奥ににゃんだか立派に飾り付けられている席が出来ていて,そこに4人で座らせられたよ。にゃにが始まるの?
そこに今の 蛇型獣人さんだという人が現れて,あたし達のテーブルに一緒についたよ。椅子がにゃいから,4人だと思ったら・・・蛇型獣人は椅子がいらにゃかったんだっけ。
町長さんの乾杯の音頭で,食事が始まった。にゃんかいつもより豪華だよ。あれは?鳥の丸焼き?あのでっかいのは??ええっ猪豚の丸焼き?初めて見るよぉ。ヴァイスもあっちきょろきょろ,こっちきょろきょろ。あたしと同じだね。
たくさんの美味しそうなごちそうにたくさんの飲み物。この赤いのはトマをしぼったの?へぇ。塩入れるの?へぇ・・・じゅるっ。あっうまっ。
ヴァイスのは何?え?マロ?へぇ。一口いい?じゅるっ甘い。こっちのトマはさっぱりしてるよ飲んでみる?じゅるっ・・・
「飲んでばっかいねえで,ちゃんと食え。」
ハイお母さん。
「お母さんじゃねえ!!!」
時々ズィルバーって地獄耳だよね。
途中で町長さんの挨拶があったよ。
「一人のけが人もなく,無事にそこにいたすべての小獣を救い出すことが出来たには,にゃあにゃあの皆さんのおかげです。ここに,感謝の気持ちを込めて,蛇型獣人がため込んでいたお宝の1/3を差し上げます。
・・・
残りは,あの洞窟で見つからなかった何人かを探すために使わせてもらいます。」
おお。太っ腹。そんにゃにあたしたちにくれていいのか・・・
いいらしい。死者が一人も出なかったことで,保障のためのお金が必要なくなったかららしい。へえ。武器も,取り上げていれば,お金ににゃったんだって。あの武器どこにやったっけ・・・
・・・がちゃがちゃがちゃ・・・うわっ武器が山ににゃってる。
・・・きっとあの洞窟にあった武器全部だね。杖にゃんていらにゃいね。
みんにゃびっくりしているよ。ロートが怖い顔でにらんできたよ。ここで出しちゃいけにゃかったのかにゃ。
「危ないだろ。」
ロートが言うんだ。ごめんにゃさい。あたし,謝ってばかりだよ。
それから遅くまでみんにゃで武器を片付けてたみたい。あたしとヴァイスは寝ちゃったからわかんないけど。




