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相手は、狼狽えながらも札を構えて術を展開する。
<七天虹壁>
七色の光を纏った光が対象を覆い尽くす。
(早い流石は光速です でもまだまだですね)
右の剣で空を切り裂き続けて左の剣で空を入り裂くと七天虹壁の外の空間に亀裂が走る。
「繋げ」
一言、唱えるだけで内と外との空間をつなぐ
「接触に対する堅牢な術も触れなければ何の意味もありません」
「ここからが本当の決闘です 八封家 ライラ・S・ブラックスミス 参る」
外野がざわつく
その昔、地上に落された魔神を地下に封印した当時最強の8人がいた。
その8人は、神から封印の継続のための力を与えられた子孫のうち最も相応しい者に能力を継承する。
その血と能力を受け継いだものだけが名乗ることのできる8の称号
重力操作のヒューバート
空間制御能力のマダイイリド
再生能力のリベルタドーレ
消滅能力のバンハート
幻覚操作能力のニューカッス
結界能力のロベルゲン
魔獣操作能力のイスピカ
武器生成能力のブラックスミス
能力を継承したものが本来の名と共に名乗ることを許される。
最強能力の継承者が学園の試験を受けるこのことによって既に試験を合格した者とこれから試験を受ける者たちの表情が引きしまる。
「来ないなら此方から行くよ」
感情を心の奥深くに閉じ込め双剣を振りぬく
<双剣の宴>
双剣の軌道が宙を斬り飛び交う単発で時には二つの斬撃が混じり合い威力を増して襲い掛かる。
相手も負けじと地面に札を貼り付ける
<札術 畳返し>
<札術 五行変異>
地面がまるで畳を立てるように起き上がり性質が土から金属に変化する。
「僕の斬撃は空間を切り裂き距離を凌駕する」
宣言道理、壁に当たることなく斬撃は対戦相手の前に現れる。
攻撃が直撃し相手がよろめいた瞬間を狙い
<瞬>
脚に魔力を集中し相手の背後に回り込み後頭部に手刀をあて意識を刈り取る
戦闘不可能と判断した試験官は、ライラの勝利と合格を宣言する
この瞬間、ライラの4年間の学園生活の始まりを告げた。




