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A  作者: a
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仕事から帰ってきてまずビール。そして少し気の利いた本を読んで音楽を聴いて、気がつくと眠りについてしまう。先日計算してみたら十時間くらい寝ているようだ。夢の中で私は仕事をしている。ヘマなミスを犯して叱責される類いの夢だ。そして魘されて目が覚めて仕事へ行く。こんなことがもう何ヶ月も続いている。このままでは駄目だ。なんというか凄く駄目だ。ノイローゼ人間として完成してしまっている。このままでは仕事に取り殺されてしまう。

いままで仕事に取り殺されないために様々なカードを切ってきた。酒に煙草に小説に音楽に旅行にテレビにゲームにエロ本、果ては精神安定剤にまで手を染めた。しかし私の精神衛生上に何ら好影響を及ぼさなかった。だから違法薬物を喫しようと思う。違法薬物の持つ得体の知れない力でこのノイローゼから脱却だ。

私の中学時代の同窓生A君が現在ボーイズ・バーなるものに就業している。このボーイズ・バーが通常のバーとどう異なるのかはこの際知ったことではない。そのボーイズ・バーを経営する男が密に覚醒剤いわゆるシャブを扱っているという。私はA君と連絡を取り電話口で拝み倒して何とかシャブなるものを融通してはくれないかと哀願泣訴した。私の幾度にも及ぶ電話と粘着質な口吻に辟易したA君が屈してようやく約が交わされようとしたときにこれが世の習いというかアクシデントが起こった。違法薬物と絶望した男の立場に理解の無い性悪女が警察へ連絡してしまったがために経営者の男が逮捕されA君との話が潰えてしまった。この性悪女とは経営者の男の妹だったそうだ。家族なんだからそこはもっとさあお兄さんを擁護してやるべきなんじゃないかなあというか俺のシャブ、希望と救済の光に包まれたシャブ様をどうしてくれるんだよこのクソアマが。

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