9-11 卒業後の同窓会 11
「真ん中が空いているだけじゃないですか!」
嶺岸はマイクを持って大声で叫ぶ。自分は思わず笑ってしまった。
その後も少しずつ数字が開いていく。ビンゴと並行して彼女は、せっかくだから写真撮らない?って聞いてきた。僕は一緒に写真を撮ることにした。
「はい,チーズ!」
彼女は持っていたカメラを用いて、掛け声を出してくれた。僕はそれに合わせてピースをして微笑んだ。
「軽音部仲間で写真撮らない?」
コウはそう提案する。僕たちははひかりを探して声をかけた。4人で集まるのは多分卒業後1回あってきりだ。
「懐かしいね」
自分は軽音部として活動していたことを思い出した。高校卒業後、楽器に触れることはほとんど無くなった。たまに思い出して当時のベースに触るぐらいだが、今もってもなにも弾けないと思う。なっちはアイドル活動で歌うことはあるようだが、ギターを持った状態で歌うということは無くなったらしい。コウは卒業後は楽器に一切触れておらず、もう何もできないと思うといっていた。ひかりだけが卒業後も音楽系の趣味を持っているらしい。
卒業後に部活として活動していたことが活かせるかと言えば必ずしもそうではないだろう。吹奏楽部に行った人ももうほとんどが楽器に触っていないと聞いている。
「自分、トランペットとかトロンボーンとか、そういう金管楽器触れてみたいのよね」
コウはそういった。興味の対象がうつったといっていいのかはわからないが、色々なものに興味を持つようになったようだ。
「うちは木管楽器だから参考になるかわからないけど、プラスチックのサックス吹いてみてる。安いからとにかく手を出してみたいという人におすすめだよ」
ひかりはそういった。自分も最近新しく何かを始めてみたいと思っている。最近だとサバゲーに興味を持っている。1回フィールドに行ってみたがよくわからなかった。
そんな話をしているとなっちがそろそろ写真を撮らない?と聞いてくれた。僕はたまたま近くを通りかかった大阪先生に、写真を撮ってもらった。
「どう?」
なっちはスマートフォンの画面に映り込んだ僕たち4人を確認していた。彼女は、いい感じです、ありがとうございます!と伝えてくれた。
「僕と先生のも撮ってほしい」
僕と先生は高校の頃3年間同じ担任だった。僕は、先生とのツーショットを撮ってもらった。




