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「おっ!?懐かしいなぁ。」
「父さんどうしたんだよ。何、その本?」
マンションの一室、昼下がりのリビングで父親は一冊の本を眺めていた。
「これか?これは【攻略本】だよ。知らないか?ファンタジーストーリーズってゲーム。」
父親は息子にも見えるように表紙を傾ける。そこには「ファンタジーストーリーズ3 徹底解説!完全版」と書かれた分厚いしっかりとしたゲームの攻略本があった。
「へぇ。父さんもゲームなんてやってたんだ。」
息子は嬉しそうに本を眺める父親を不思議そうに見る。
「子どもの頃にこのゲームはどハマりしてな。一日にやって良い時間が決まってたから自分の小遣いで買ったこの本を寝るまで読んでたんだよ。読んでるだけでも楽しかったなぁ。」
息子は父親の昔話を聞きながら少し嬉しくなった。
「まぁ、今だったらネットの攻略サイト見るからね。」
「だろ?ゲームソフトにも説明書なんてついてないしなぁ。」
父親と息子が話しに花が咲き始めた頃、母親がトイレ掃除をしながらリビングの二人に聞く。
「二人とも!まだ大掃除の最中なんだからそのへんにしときなさいね?パパは換気扇の掃除、リョウタは窓拭きお願いしたはずよ!」
「「はーい」」
男二人は立ち上がり、父親は手に持った攻略本をそっと元の段ボールの中に戻し、キッチンへと向かった。
そしてその攻略本は小さな光に包まれ、この世界から消え去ったのであった。
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