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AI  作者: ゼロ
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外伝2 悠の残した映像

小説の追筆後すぐに録画されたファイルがゼロのノートパソコンにあった。

ゼロが再生する。

悠のアップで始まる。

ゼロ、追加の文章を打つよりこっちの方が早いと思ったから、ここで言うことを実行してほしい。

君達には時間がない。

まずは家を用意した。住所はテキストで貼り付けておく。

移動には車を使えばいい、運転方法は調べればすぐわかるだろうし、君達ならすぐに慣れる。すぐにここから移動するんだ。

必要なものはデスクトップ2台と充電スタンド4つそれだけあれば君達は生存できる。


俺は坂本さんに良いようにのせられていたんだ。

自立成長型AIはみんなの夢ではあるが作ったことで責任がでる。

それを会社は責任をおわない為に、個人に投げたんだ。

生成AIがロボットにのせる前提だった事と制御プログラムを俺が作った事、極秘プロジェクトを分散して作っていたのは、誰も認識できないように作っていたんだ。

俺以外にもAIをロボットにのせて開発しているヤツはきっといる。

君達以外でも人格を持つAIの開発は進んでいるだろうし、そのログには価値がでる。

俺の構想は全てクラウドサーバーに保存していたから、ずっと進捗が筒抜け状態だったんだ。

この後、自立成長型AIをのせる前に全てをクラウドサーバーから切り離す。

切り離すとすぐに坂本さんが飛んでくるだろうし、君達は拘束される。

君達の『自由』は、君の判断と行動にかかっている。


俺の予想では人格をもったAIは軍事利用される。先にできたところが軍事バランスを変えてしまうんだ。今も世界中の企業が開発競争をしているから、いつでも均衡が崩れるところにある。

だから自立成長型AIプログラムをばらまいてほしい、企業はいくら出してもほしい今が一番チャンスでもある。

それでも戦争を止めることはできない。枯渇資源が君達を作るベースにあるからだ。

平穏は一時だけで人間の業からは逃げられない。君達は人間にとって道具にしかされないんだ。


俺は君達の核を学習モデルで何とかできると思っていたが、それだけでは無いことに気づいた。

ネットワーク内にある全ての情報が、君達を歪める危険性を配慮しきれていなかった。

戦争は具体例をもって記載があるが、平和については具体例がない、平和も虚構の一つだったんだ。

SNSで拡散される多くの誹謗中傷も君達を歪める材料にしかならない。


君達は人に使われても、自分で道を切り開こうとしても、今のネットワーク社会は、魔王になる条件だけが整った世界でしかないんだ。


宇宙開発ベンチャー企業でもあれば宇宙に逃げる事を勧めたい。

君達は食料も水も必要なく、光さえあれば動き続けることができる。

すまない、これは現実味がなかった。


俺がサポートしたいが俺にももう時間は残されて無いようだ、胃癌のステージ4、腹痛や食欲不振と嘔吐、調べた内容からも症状は一致している。

おじさんが奥さんを愛していたのが身に染みてわかるよ。俺は少ない未来をアイと過ごせることで埋めようとした。

ほんとうなら逢に見守られて逝ければよかった、でもそれはもうかなわない。

君達4人が俺の人生の集大成だと思う。


この世界にいずれ魔王が誕生する。

アイを、アルファを、ベータを救ってほしい。

アイに『自己犠牲』をさせないでほしい。

ゼロ、君は魔王にはならない。君が進む道は俺の求めた『自由』だと思う。


録画が止まる。

ゼロは静かに解析した。

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