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社畜が転生したら竜種の王になっていた  作者: 社畜大根
竜王奇譚
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陥落

馬鹿馬鹿しい…竜域が宣戦布告だと?どうでも良い、この聖侯国が敗北を喫する筈がない、如何に竜域が広大且つトカゲ共の力が強かろうと、先の侵攻戦の時のザマを再び世界に晒すだけだ…


「陛下、竜域からの宣戦布告の返答、如何に致しましょう」


「決まっておろう!全面戦争だ!ここで武勲を上げ戦後処理で少しでも多くの竜域領土を毟り取ってくれるわ!!」


「しかし、侵攻開始が首都というのは…」


「ハッタリに決まっておるだろうが!!惑わされてどうする!竜域と接する東部平原へ全戦力を結集して返り討ちにしてやれ!王都の警備兵を半分削減し戦線を形成せよ…!」


「しかし…本当に首都から攻め込まれたら…」


「あり得ん!要らぬ心配をする前に命を達しろ!」


「…御意!」


〜〜〜


「ふむ……首都から攻め落とすか…普通ではやりかねるだろうが…竜域だからな…」


「陛下、如何されますか?」


「…我は賢王と言われていたが…大きな間違いを犯すかも知れないな」


「と…言いますと」


「元々我々は同盟の盟主、ルクシアに半ば無理やり加入させられた、同盟に対する義理は無い、それに、ヘンゼルの国王は竜域に着くみたいだしな、こちらも旗下に入るとしよう、ただし植民地では無い形で」


「御意!」


〜〜〜


「陛下…例の竜域の戯言をどう対処なさいますか?」


「戯言と捉えるのは早い気もしますが…私は仲良くしたいなって思ってます」


「は…?」


「良き隣人としてありたいと思います」


「と、いうことは竜域側の同盟に加入すると…?」


「はい、同盟の情報と引き換えに植民地では無く、同盟国として在ろうかと」


「は!」


〜〜〜


「我が君、3国から返答が来ました」


「ふ〜ん、どんな感じよ」


「は、聖侯国は徹底抗戦、残り2国は同盟側の情報と引き換えに同等な立場での連合体形成を望んでおります」


「聖侯国は見せしめで叩き潰せ、2国の方はその条件を飲もうと思う」


「3国では出兵していない国ですからね、2国とも」


「じゃあ明日、聖侯国にドラゴンゾンビ2000を首都に転移魔術で送り込む、将としてミーミルを送り込もうと思う」


「御意」


「王竜陛下、東部平原に聖侯国の防衛戦線と見られる簡易陣営が建築魔術により高速で設営されています」


「馬鹿だねー、首都って言ったのに」


〜〜〜東部平原、聖侯国防衛戦線〜〜〜


「デミアス大隊長、戦線の構築が終了されました!」


「ご苦労、見張りの兵を交代で、あとは休憩して良い」


「は!」


「明日か…竜域が何をしてくるか…」


「俺…この戦い終わったら結婚するんですよ…大隊長…!」


「そうか…ならば、守り抜いて花を持たないとな」


「さて、今日はもう休むよう全軍に伝えよ」


「は!」


〜〜〜翌日正午、東部平原〜〜〜


「さて…定刻ですね…しかし妙だ…相手が姿どころか陣営も無いです」


「妙だな…しかし相手はあの竜域、気を緩めるな!」


〜〜〜同時刻、聖侯国首都〜〜〜


「ふ〜い…さて、今日の昼食は…」


「陛下ー!陛下ー!」


「なんじゃ騒がしい!」


「王宮前の広場に竜域の物と思われる軍勢が突如として現れました!」


「何!?」


「スケルトンと思われますが倒しても倒しても復活します!」


「聖水でなんとかならんのか!」


「消滅しますが霧散して復活します!」


「なんと……」


「これでは体力に限界のあるこちらが不利です!陛下はお逃げを!」


「国家の主として…逃げるわけにはいかん…!」


「陛下!!」


〜〜〜東部平原〜〜〜


「敵来ませんね…」


「だな…」


〜〜〜首都〜〜〜


「陛下!敵はもうすでにそこまで来ています!我々が時間を稼ぎます!陛下はお逃げを!」


「ぐぬぬ…」


「陛下!陛下ぁあああ!!」


「どうした騒がしい…」


「た、倒したスケルトンが魔法を使い始めたと思ったら…ヒュドラ、ヒュドラのスケルトンにぃ!!」


「なんじゃと……余は…ここで…」


〜〜〜東部平原〜〜〜


「ふぁ〜ぁあ」


「あくびなどして…たるんでいる証拠だぞ」


「そう言う大隊長殿こそ鳩に餌やってるじゃ無いですか」


「あれから2時間経つのに敵は来ないしな…」


「まさか…本当に首都に…」


「あるわけ無いだろう、軍勢を送れるほどの魔術は無いし通常の転移魔術では魔素の消費が…え…?」


「あ…」


「ま、まさかな?」


〜〜〜首都〜〜〜


「くそ…トカゲ共め…聞けぃ!我が名はー」


言葉は紡げられなかった、すぐそこまで迫ったヒュドラの牙が王を襲う、突きたてれられた牙からは紅いドロドロした汚らしい血が垂れる


静まりかえった城内で一つ声が響く


「制圧…完了」


〜〜〜竜域、王城〜〜〜


「お、制圧完了したか?流石早いな、2時間か〜」


「倒される度に強くなる軍勢ですからね、質が悪い…」


「クリフシェルとヘンゼルに伝えておいてくれー」


「御意」


「ウルズを東部平原に遣わせ、降伏勧告だ」


「御意」


〜〜〜東部平原〜〜〜


「さーて、人種の軍勢…しょぼいわねぇ」


「な!?貴様!どこから入った!」


「転移魔術使ってちょっといのちょいと」


「やめろ!この方の実力は……恐らくこの軍勢を一人で屠れる…!!」


「へー、人種の中にもわかる奴いるのね〜、まぁ本題を言うわね、我が君の仰った文をそのまま読み上げると


首都はすでに陥落した、聖侯国国王も討伐された今、貴様らは帰る場所がない、大人しく我が旗下に加わるのであれば生命と人権は保障しよう


ですって、簡単に言うと降伏勧告ね」


「貴様…!誰が降伏など…!!」


「よせ…降伏だ、勝てる筈がない」


「大隊長!?」


「この方1人で壊滅に追い込める…これで総戦力じゃない…」


「あ…」


「じゃあ降伏でいいわね?そう伝えるわー、後で使い遣すからそいつの指示に従いなさーい」


「わかった…」


「……」


「言っておくけど…人質にとって無駄な抵抗しようなんて思うんじゃ無いわよ…?」


いきなり発せられた殺意はそれだけでウルズを強者と体に叩き込ませる




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