第4話 前世 ~始業式~ Ⅳ
本日3話目の投稿です。
この二人は本当に自慢の親友だ。二人共基本的には優しくてとても頼りになる(ゲームでもリアルでも)。
しかし俺はこの二人にどうしても言いたいことがある。どうして二人共そんなにモテるんだ!!憎い!!そう、淡海と羽衣はすごくモテるのだ。二人が通ったり視線を寄こすだけで女子がキャーキャー騒ぐのだ。やっぱり憎い!!
え?俺はどうかって?そんなの聞かなくてわかるだろう。お察しの通り、俺は女子から嫌われているらしい。俺が女子の方へとよっていくと、女子はサササッと俺を避けるし、運良く声をかけれても顔を真っ赤にして脱兎のごとく逃げていく、めっちゃ全力で。……俺、何かしただろうか?
「…………うらやましい……」
俺は淡海と羽衣の顔を見てつぶやく。
「うん?何か言ったか?」
「いや、本当お前らの顔が羨ましいと思って」
俺がそう言うと二人はお互いの顔を見て、次に俺の顔を見て、声を揃えて言う。
「「お前が言うな」」
え?なぜだ?淡海や羽衣みたいに顔なんて良くないのに……。
キョトンとして二人を見ると呆れ顔で
「お前、朝顔を合わすたびに言うのやめろよ。毎回言ってるけど、お前がそのセリフ言うと嫌味だからな?」
そう言う淡海の横で羽衣は「うんうん」と首を縦に振っている。
なんで嫌味になるんだ?
「「…………」」
まあ、そんな感じで学校について始業式を済ました。もちろん、始業式は羽衣と淡海と俺、3人でスマホゲームを協力プレイしていた。
そして始業式が終わり、体育館から生徒が出てきたところに紛れて、何食わぬ顔で教室へ帰った。
今回の話は鈴音のコンプレックスが出てきました。気づいた人もいるかと思いますが、何という贅沢でいらないコンプレックス!!
心配する必要ないのに!!
ということで次話、ついに主人公召されます、天国へ。
お楽しみに!!